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Race Report - 第3戦 富士スピードウェイ

一日目 予選(2016年7月16日・雨/曇/ウェット)

予選レポート

方向性を見据えての戦いが続く

全日本スーパーフォーミュラ選手権第3戦の舞台は、静岡・富士スピードウェイ。前回の第2戦岡山が激しい雨の影響を受け、スタートから僅か8周で赤旗終了という形になった消化不良の戦いだっただけに、今大会ではしっかりと実力発揮のレースを見せたいところ。

その一方で、富士の天候は不安定で、金曜日の専有走行はウェットコンディション、そこそこの雨量にコースアウトする車両もあるなど、落ち着かない状況が続いた。その天候は土曜日の予選になっても同様で、セッションは終始ウェット、レインタイヤでのタイムアタックを迎えた。

雨量は前日より少なく、時間の経過とともに路面が次第に快方に向う中、難しいのは、どのラインを取ってアタックするかということ。刻々と変化する路面コンディションを都度探し出して走行するのは至難の業。結局はある程度先読みし、勝負に出ることが必要であり、タイミングも味方にいいタイムを刻もうと積極的なアタックに取り組んだ。

午前中のフリー走行で5番手につけていたウィリアム・ブラー選手。Q3まで進出しようと力走。だが、タイムの上がりしろがライバルに比べて少なく、思うような走りができず。Q2進出可能な14番手まで僅か0.178秒足りず、16番手と悔しさあふれる結果に甘んじた。

一方、ジェームス・ロシター選手。まずQ1を8番手で通過。続くQ2でも上位8台に残ってQ3へのアタックを目論んだが…。新しいレインタイヤでタイムが伸ばせず、11番手に。Q3進出可能な8位とのタイム差は、0.680秒。翌日の決勝では、攻めの走りを貫き、ポジションアップすることを誓った。

公式予選記録

Pos. No. TEAM DRIVER Q1 Q2 Q3
1 41 DOCOMO DANDELION M41S SF14 ストフェル・バンドーン 1'43.343 1'43.099 1'40.778
2 1 P.MU/CERUMO・INGING SF14 石浦 宏明 1'44.390 1'42.833 1'41.050
3 19 ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF14 J.P.デ・オリベイラ 1'44.188 1'43.326 1'41.132
11 3 フジ・コーポレーション KONDO SF14 ジェームス・ロシター 1'44.723 1'44.144 -
16 4 フジ・コーポレーション KONDO SF14 ウィリアム・ブラー 1'45.322 - -

近藤監督のコメント

路面に合わせたタイヤのチョイス、あと装着のタイミングも含め、他チームよりも乗り遅れた感じがしました。見極めの対応にすごく遅れました。あと、ドライバーとチームとのコミュニケーションミスという部分もあったかもしれません。特にジェームスは、Q2で新しいレインタイヤを着けたわけですが、結果的に時間が足りずタイムを出せなかったわけです。仮にQ2を突破できていれば、そのタイヤでQ3に出て、いいポジションを狙えた可能性もあったでしょう。が、今回はその欲が先走った感じでした。ただ、雨、路面、タイヤというすべてのコンディションをうまく味方をつけるという部分でのいい勉強になったと思います。

ジェームス・ロシター選手のコメント

Q1のときは少し給油量が足りず、アタック中に一旦ピットインして補給することになりました。これで流れが変わったようにも思います。さらにQ2ではニュータイヤを装着したのですが、リアタイヤがグリップしなかった。で、結果11位に留まったというわけです。残念ながらアンラッキーというものではなく、もう少し今日のコンディションを意識した準備が必要だったと思います。確かに今年から導入されたタイヤだし、まだレインタイヤはその特性がよくわからない状態です。クルマのセットアップなどのフィーリングは悪くないだけに残念ですね。予選でもドライになるとのことでしたが結局雨になってしまった。決勝もどうなるか様子を見て頑張るのみです。

ウィリアム・ブラー選手のコメント

予選ではいいアタックができませんでした。金曜日の専有走行ではいい走りができたと思っていました。さらに土曜日も朝のフリー走行でいいフィーリングを掴んでいたのに、午後の予選では、不思議なくらいタイムが出せなかった。クルマのバランスがあまり良くなかったですね。後方からでもしっかり追い上げできるよう、決勝に向けて引き続き頑張るだけですね。

エンジニアのコメント

【3号車】

金曜日の専有走行では手応えを得ていたのですが、土曜日の予選は天候が前日とすっかり変わり、そこでうまく対応できなかったのが最後まで影響しました。その内、クルマの方はセットアップできたのですが、路面コンディションに合わせ込むことができなかったと思います。それが一番ですね。特にレインタイヤをうまく使うことにおいて、チームとしての経験値がまだ充分でなかったのかと思います。

【4号車】

ほんとに奇妙な展開になってしまいました。金曜日の走行では安定していいタイムが出て、クルマもいい状態でした。ところが土曜日になると他車がどんどん調子を上げるなか、4号車はタイムが上がらず、特に空力面でうまくバランスを取ることができず、区間タイムを稼ぐことができませんでした。明日のレースに向けて、充分な準備を進めていきたいと思います。

二日目 決勝(2016年7月17日・曇/ドライ)

決勝レポート

ロシター選手、今シーズン最高位となる5位入賞

第3戦富士の決勝日。薄曇りの中、午前8時45分からのフリー走行は依然としてコースが濡れていたことから、ウェット宣言が出され、ほとんどのクルマがレインタイヤを装着してコースイン。のちに決勝の準備を兼ねてドライタイヤの皮むき作業をする車両もあり、30分という短いセッションの中で様々な作業が行われた。

一方、心配された雨の可能性は徐々に減り、スタート直前に行われた8分間のウォームアップ走行では、ドライタイヤを装着してのコースインとなる。ダミーグリッドに車両が整列する中、薄曇りながら気温25度、路面温度27度という蒸し暑い状態からスタートが切られ、55周に渡る戦いが幕を開けた。

各ドライバーは1コーナー進入に向けて加速と同時にオーバーテイクボタンを押して少しでも前のポジションに出ようと、激しい攻防を展開。11番手スタートを切ったジェームス・ロシター選手は8位でオープニングラップを終了。序盤に6番手までポジションアップし、周回を重ねていった。レースは16周目に入り、1コーナーの進入でスピンした車両がそのままストップ。自力で動けなくなったことでセーフティカーが導入された。これを見た各車はすぐさまピットインへと動く。

KONDO Racingも同様にピット作業を実施。ロシター選手はSCラン明けのリスタートで後方の選手と激しいポジション争いを展開。なんとか凌ごうとしたが、1コーナー先で先行を許してしまう。中盤は7位での走行が続き、後方との差もやや縮まるなど、緊迫する中での戦いを繰り広げていた。これはタイヤとブレーキをうまくマネージメントする必要性があり、苦戦を強いられたため。だが我慢の走りを続けたことで、終盤には再びプッシュする余力を蓄えたロシター選手が気を吐き、応戦。上位2台がトラブルに見舞われたことも味方し、今シーズン最高位となる5位でチェッカーを受けることになった。

一方のウィリアム・ブラー選手。予選日の不安が解消され、クルマのバランスもよく、いいペースを維持して周回を重ねることに成功していた。だが、40周を終えたブラー選手が突如ピットイン。そのままガレージにクルマを収め、作業に入ってしまう。そして再度コースインする願いも空しく、リタイヤに。ブレーキにトラブルが出て、走行を継続させるのが難しいため、苦汁の決断を下すこととなった。

明暗の分かれる結果となった第3戦富士。しかしその一方で、クルマのセットアップに関しては、ともに改善、進化の方向に向っている手応えを得ることになった。次ぐ第4戦もてぎはストップ&ゴーのレイアウトを持ち、夏の厳しい暑さの戦いがより一層ハードなものになると思われる。その中で、改めてチームとしての原動力をしっかりアピールしたいところだ。

決勝結果

Pos. No. TEAM DRIVER LAPS TIME DELAY BEST TIME
1 19 ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF14 J.P.デ・オリベイラ 55 1:25'12.917 - 1'25.789
2 37 VANTELIN KOWA TOM’S SF14 中嶋 一貴 55 1:25'15.753 2.836 1'25.759
3 20 ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF14 関口 雄飛 55 1:25'41.459 28.542 1'26.528
4 36 VANTELIN KOWA TOM’S SF14 アンドレ・ロッテラー 55 1:25'44.806 31.889 1'26.813
5 3 フジ・コーポレーション KONDO SF14 ジェームス・ロシター 55 1:25'51.266 38.349 1'26.587
6 1 P.MU/CERUMO・INGING SF14 石浦 宏明 55 1:25'56.261 43.344 1'26.875
7 7 SUNOCO TEAM LEMANS SF14 ナレイン・カーティケヤン 55 1:25'56.268 43.351 1'26.840
8 10 REAL SF14 塚越 広大 55 1:26'02.931 50.014 1'26.772
9 18 KCMG Elyse SF14 中山 雄一 55 1:26'12.405 59.488 1'27.544
10 8 SUNOCO TEAM LEMANS SF14 小林 可夢偉 55 1:26'30.721 1'17.804 1'27.064
- 4 フジ・コーポレーション KONDO SF14 ウィリアム・ブラー 40 1:04'33.978 15Laps 1'27.446

Fastest Lap

No. TEAM LAPTIME
37 VANTELIN KOWA TOM’S SF14 1'25.759 6/55 191.546km/h

近藤監督のコメント

慌ただしい展開のレースになりました。そんな中、インパル、トムスという強豪チームのあとでフィニッシュできたので、チームとしてモチベーションが上がる戦いでした。今日はタイヤやブレーキなど、しっかりと自分でマネージメントしながら走らなければいけない状況で、終盤はとてもキツかったと思います。それをコントロールできたジェームスはさらに自信をつけたんじゃないでしょうか。ウィリアムもいいペースで走っていたのですが、ブレーキの問題が起ってしまい、リタイヤになったのは残念でしたが、レースができたという意味で、また一歩成長できたと思っています。

ジェームス・ロシター選手のコメント

今日はとてもドキドキワクワクする展開をお見せすることができました。とくに終盤の15周は自分でも興奮しました。決勝はレースウィーク初のドライタイヤによる走行になったので、タイヤの内圧で少し煮詰め切れない部分がありました。なので運転中はとくにリヤタイヤのマネージメントに気を配りながら、決して無理しないように心がけました。その分、少しペースを上げることができませんでしたね。その一方でクルマは良かったです。ただ、少々ダウンフォースが強かったのか、SCラン再開後のリスタートで後方にいたアンドレ(・ロッテラー)選手に抜かれてしまいました。でも終盤、前後の差が縮まったこともあり、勝負しようとプッシュしました。バトルもできたし、とてもいい戦いができました。

ウィリアム・ブラー選手のコメント

走行中、ブレーキに問題が出て緊急ピットインしました。なんとか堪えながらコントロールしようとしたのですが、うまく行きませんでした。クルマのバランスもよく、いいペースで走ることができていただけに、残念です。幸い、次のもてぎに向けてテストがあるので、そこで今日の問題を見直し、さらに対策していこうと思います。

エンジニアのコメント

【3号車】

日曜日は今週末初のドライコンディションになったわけですが、無事戦い終えてホッとしたというのが正直なところです。タイヤの内圧等、準備が難しく少しミスしたところもありましたが、それでもあそこまでのパフォーマンスを出せることができたので、さらにうまく合わせることができるようになれば、またもう一歩上の戦いができるようになるでしょうし、今日のレースのようなバトルも制することができるのではないでしょうか。
朝のフリー走行を走った時点で、まずまずのパフォーマンスを見せてくれていたので、そういうことを考えたら、よりいっそう土曜日の予選アタックがすごく悔やまれますね。もてぎは新しいタイヤスペックの導入があるので、またそこでいい戦いができればいいと思います。もてぎは予選が大きなカギになるので、テストでしっかりと準備したいと思います。

【4号車】

今日はブレーキパッドの問題で苦戦するレースになりました。このパーツを装着したのは、決勝前のウォームアップ走行時。新しいパーツをどうマネージメントするか、そういう面においてウィリアムは経験値の少なさから苦戦したと思います。その結果として、レース中のドライビングスタイルを変更せざるを得ない状況となりました。今回、ウィリアムのペースは決して悪くはありませんでした。ただ、適応するという面において難しい状況でしたね。クルマが徐々に改善して良くなってきたところだったので、その力をアピールすることができなかったのが残念でした。

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