facebook Twitter Instagram

Race Report - 第8戦 ツインリンクもてぎ

一日目 予選(2019年11月2日・晴れ~曇り/ドライ)

予選レポート

果敢に挑むも、予選12番手に留まる

いよいよ今シーズン最後の戦いを迎えたツインリンクもてぎ。朝晩こそ多少冷え込んだが、時間の経過とともに気温は上昇。絶好のレース観戦日和となった。

朝の公式練習でクルマの確認作業を進め、午後からのノックアウト予選に向けて微調整を繰り返した24号車リアライズコーポレーションADVAN GT-R。気温14度、路面温度20度の中、まずは高星明誠選手がドライビングを始め、次第にペースを上げていく。さらにGT300クラスとの混走時間枠で高星選手からヤン・マーデンボロー選手へとスイッチし、一旦は8番手につけた。

その後、GT300クラスの専有走行がスタート。10分のインターバルでのアタックが終わると、いよいよGT500クラス専有走行が始まる。24号車リアライズコーポレーションADVAN GT-Rのコクピットに収まったのは、マーデンボロー選手。アタックシミュレーションを行い、ラストアタックで自己ベストタイムの更新に成功した。しかし、全体ベストとしてのタイムは、混走枠でひと足先に高星選手がマークした1分37秒756。これが11番手となり朝の走行を終えることになった。

午後に入ると、小春日和の天候に恵まれたツインリンクもてぎ。ノックアウト予選では、いっそうタイムアップの可能性が高まった。24号車 リアライズコーポレーションADVAN GT-Rに乗り込み、アタックを担当したのは高星選手。15分間のQ1セッションながら、どのクルマもなかなかコースインせず、満を持してのアタック開始となる。

気温19度、路面温度25度と、午前中よりも5度前後上昇し、強い日差しも出る中、高星選手がコースに向かったのは残り時間およそ8分の頃。しっかりとタイヤを温め、アタックラップで刻んだタイムは、1分37秒431。午前の走行時よりもタイムを削ることには成功したが、ポジションアップには直結せず。結果、12番手に留まり、Q2進出は果たせなかった。

シーズンエンドの一戦となる決勝では、チームとして持ちうる力を振り絞り、ひとつでもポジションアップを果たすべく健闘を誓う。

公式予選記録

GT500

Pos. No. TEAM DRIVER Q1 Q2 WH
1 36 au TOM'S LC500 中嶋 一貴/関口 雄飛 1'36.841 1'35.964
2 6 WAKO'S 4CR LC500 大嶋 和也/山下 健太 1'36.885 1'35.999
3 23 MOTUL AUTECH GT-R 松田 次生/ロニー・クインタレッリ 1'36.353 1'36.128
4 37 KeePer TOM'S LC500 平川 亮/ニック・キャシディ 1'36.565 1'36.228
5 17 KEIHIN NSX-GT 塚越 広大/ベルトラン・バゲット 1'36.878 1'36.430
6 38 ZENT CERUMO LC500 立川 祐路/石浦 宏明 1'36.586 1'36.993
7 64 Modulo Epson NSX-GT ナレイン・カーティケヤン/牧野 任祐 1'37.064 1'37.028
8 8 ARTA NSX-GT 野尻 智紀/伊沢 拓也 1'36.780 1'54.637
9 19 WedsSport ADVAN LC500 国本 雄資/坪井 翔 1'37.078
10 3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-R 平手 晃平/フレデリック・マコヴィッキィ 1'37.349
11 1 RAYBRIG NSX-GT 山本 尚貴/ジェンソン・バトン 1'37.406
12 24 リアライズコーポレーション ADVAN GT-R 高星 明誠/ヤン・マーデンボロー 1'37.431
13 16 MOTUL MUGEN NSX-GT 武藤 英紀/中嶋 大祐 1'37.799
14 39 DENSO KOBELCO SARD LC500 ヘイキ・コバライネン/中山 雄一 1'38.014
15 12 カルソニック IMPUL GT-R 佐々木 大樹/ジェームス・ロシター

WH=ウェイトハンディキャップ(kg)

近藤監督のコメント

厳しい結果になりました。しかし全て見直しても、どこがダメだったとか、何かミスがあったというわけではありません。Q1でアタックを担当した高星(明誠)自身、きちんと朝のセッションからタイムを引き上げる走りを見せていましたし。持っている力をみんなしっかりと出しての結果だったので、状況としては精いっぱいだったと思います。今年の課題が最終戦まで残ってしまったように感じます。レースでの強さを今年最後の決戦でお見せできるよう、また、今後につながるよう、みんなで頑張るだけですね。目一杯、力を振り絞ります。

高星 明誠選手のコメント

クルマに関しては、テストもやってきて方向性なども見つけていました。それに則ったクルマを準備してこの大会に挑みました。バランスもすごく良かったのですが、タイヤとのバランスがうまくいかず、ライバルたちと比べても、存分にパフォーマンスを引き出すことができなかったと思います。

ヤン・マーデンボロー選手のコメント

朝の公式練習でのクルマはペースも良く、手応えもあったことから、午後の予選に向けて望みを持つことができました。また、セッション中には予選用のタイヤ選択も迷うことなく決めることができたのですが、惜しくもQ1突破を果たせませんでした。残念です。 僕自身、Q2でのアタックを楽しみにしていたのですが、今は気持ちを切り替えて決勝での走りに集中するだけです。そんなに容易なことではないでしょうが、自分たちの力を出し切り、できる限りのパフォーマンスをすることで表彰台に上がれるよう、また優勝できるよう前向きな気持ちでレースに挑んでいきたいと思います。決勝に向けてしっかりと準備を進めたいですね。

エンジニアのコメント

事前に行った、もてぎでのテストを踏まえてクルマを用意し、またそれに見合ったタイヤを準備してこの大会に挑みました。ドライバーも、与えられたコンディションでクルマのパフォーマンスを引き出せるようにと頑張ってくれたのですが、刻んだタイムではQ1突破が叶いませんでした。残念ではありますが、しっかりと現状を受け止め、改めて決勝への準備を進めていきたいと思います。

二日目 決勝(2019年11月3日・晴れ~曇り/ドライ)

決勝レポート

今季最終戦はほろ苦い結果に終わる

ついに2019年シーズン最後の戦いを迎えたスーパーGT。ツインリンクもてぎはレースウィーク中、安定した天候に恵まれ、ドライコンディション下での決戦を繰り広げることとなった。予選12位スタートの24号車 リアライズコーポレーションADVAN GT-Rは、粘り強い走りを見せて53周、250kmを走破。10位入賞でシーズンのラストレースを終えている。

前日同様、早朝の冷え込みはあったものの、決戦を控えたサーキットは気温も安定。午後2時、栃木県警の白バイ、パトカーが先導してのパレードラップを経て、フォーメーションラップが行われると、24号車 リアライズコーポレーションADVAN GT-Rのスタートドライバーを務めたヤン・マーデンボロー選手は早速前方車両をプッシュ。まずオープニングラップを10番手で終えた。その後、前を走る64号車のNSX-GTを8周目に逆転し、周回を重ねる。

今大会は通常のレースフォーマットよりも距離が50km短いことから、ルーティンのピット作業も早いタイミングで行われた。チームでは前後車両の動きを読んで、少しでもポジションアップの可能性を高めようと戦略を立てていたが、図らずも18周終了時点からピットインする車両が続出。24号車 リアライズコーポレーションADVAN GT-Rの背後を走り、同じヨコハマタイヤ勢でもある19号車のLC500がピットインしたため、チームではその翌周のピットインを決行。19号車の先行を許すことなく、コースに復帰を果たした。

その後、ほとんどのGT500車両がピットインを済ませ、レースは後半の戦いへと突入する。GT300のバックマーカーを交えた攻防戦の中、マーデンボロー選手からステアリングを引き継いだ高星明誠選手も奮闘して力走を続けたが、激しいポジション争いで惜しくもポジションダウンを強いられる。だが、そんな状況を変えようと、同じヨコハマタイヤを装着する16号車のNSX-GTとは最後の最後までバトルを繰り広げる善戦を見せた。惜しくも逆転には至らなかったが、24号車 リアライズコーポレーションADVAN GT-Rは10位でチェッカー。シーズン5度目の入賞を果たし、最終戦の幕を下ろしている。

タフな戦いが続いた今シーズン。チームとして足りない部分がより明確になる中、新たな戦いへ向けてアプローチをより一層強化し、来シーズンでの善戦を誓うKONDO RACING。速さ、強さを追求し、さらにステップアップした戦いへと臨む所存だ。

決勝結果

GT500

Pos. No. TEAM DRIVER TIME/DIFF LAPS WH
1 37 KeePer TOM'S LC500 平川 亮/ニック・キャシディ 1:31'25.868 53
2 6 WAKO'S 4CR LC500 大嶋 和也/山下 健太 12.169 53
3 36 au TOM'S LC500 中嶋 一貴/関口 雄飛 14.871 53
4 38 ZENT CERUMO LC500 立川 祐路/石浦 宏明 15.492 53
5 17 KEIHIN NSX-GT 塚越 広大/ベルトラン・バゲット 21.338 53
6 1 RAYBRIG NSX-GT 山本 尚貴/ジェンソン・バトン 22.018 53
7 19 WedsSport ADVAN LC500 国本 雄資/坪井 翔 46.232 53
8 23 MOTUL AUTECH GT-R 松田 次生/ロニー・クインタレッリ 47.481 53
9 16 MOTUL MUGEN NSX-GT 武藤 英紀/中嶋 大祐 1'08.290 53
10 24 リアライズコーポレーション ADVAN GT-R 高星 明誠/ヤン・マーデンボロー 1'08.885 53
11 39 DENSO KOBELCO SARD LC500 ヘイキ・コバライネン/中山 雄一 1'29.961 53
12 64 Modulo Epson NSX-GT ナレイン・カーティケヤン/牧野 任祐 1 Lap 52
13 8 ARTA NSX-GT 野尻 智紀/伊沢 拓也 6 Laps 47
14 12 カルソニック IMPUL GT-R 佐々木 大樹/ジェームス・ロシター 40 Laps 13
15 3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-R 平手 晃平/フレデリック・マコヴィッキィ DNS

WH=ウェイトハンディキャップ(kg)

No.12 ペナルティストップ15秒(Spr.22.4.1「2基を超えたエンジン交換」)


Fastest Lap

No. TEAM LAPTIME
1 RAYBRIG NSX-GT 1'39.070

近藤監督のコメント

決勝でのピットワークがもっとスピードアップできれば良かったのではないかと思いました。ピット前での停車位置もあまり良くなかったようです。結果的に今シーズンは昨シーズンよりも成績を残すことができませんでした。来シーズンに向けてチームを強化する必要があります。いい戦いができるよう、頑張ります。今年一年間、たくさんの応援を頂き、ありがとうございました。

高星 明誠選手のコメント

厳しいコンディションでの戦いになりました。正直、今シーズンは思うようにいかないことが多かったですね。その中でも速さを見せられたレースもあったのですが、リザルトという形を残すことがあまりできませんでした。
ただ去年に比べると、マシンのフィーリングはすごく良くなってきているように感じました。そこにタイヤのパフォーマンスがうまく合っていけばいいレースができるのでは、という期待を持っていたのですが、そういうシチュエーションが巡ってこなかったのは残念に思います。
来シーズンに向けてテストを行う中、やっていかなければいけないことが多いのですが、いつも変わることなくしっかりとアプローチしていけたらと思います。

ヤン・マーデンボロー選手のコメント

決勝レースは12番手グリッドからのスタートで、数台をオープニングラップで逆転することができました。さらにコース上でのバトルもできて、その後は9番手で周回を重ね、内容のある戦いができたのはとても良かったです。ただ、残念ながらタイヤがしっかりとグリップせず、常にそのことを気にかけながらの走りを強いられました。そうこうするうちに、前のクルマとの差がじわりじわりと開いていきました。その一方で、後続車はなんとしても押さえたいという思いで走り続けました。
レースではクルマのバランス、タイヤのコントロールなど、様々な問題点を抱えつつの戦いになりましたが、今シーズンはまだDTMとの交流戦があるので、そこでしっかりと速さあるパフォーマンスを皆さんにお見せすることができればと思います。

エンジニアのコメント

今日のレースに向けて、タイヤのパフォーマンスとして未知数な部分があったため、行けるところまで走らせようという考えを持っていました。一方、レース展開の中で背後を走る19号車のピットインが割と早めでしたが、アンダーカットされるのを避けるためにもその翌周にピットインする戦略を採りました。ヨコハマタイヤ装着勢のトップを獲りたいという思いもありましたし、事実、こちらがルーティンワークを終えたときには前に出ることができたのですが、レース後半になって逆転を許してしまいました。
戦いの中で、自分たちが持っている道具としてのパフォーマンスをフルに引き出すような走りはできました。しかしその一方で、結果に直結しなかったのも事実です。戦いを重ねるごとで、この先に向けての多くの課題がより明確になってきました。その点は良かったと思います。

PHOTOギャラリー

PAGE TOP

facebook Twitter Instagram