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Race Report - 第6戦 鈴鹿サーキット

一日目 予選(2016年8月27日・晴/ドライ)

予選レポート

シリーズ最長の一戦は、7位スタートに

前回の富士戦では思わぬ車両トラブルに見舞われ、まさかのリタイヤに終わったKONDO Racing。今回第6戦鈴鹿は、シリーズ最長となる1000kmの戦いだけに、なんとしても好成績を狙いたい。後半戦で良い流れを作るためにも、手応えあるレース展開に持ち込むべく、朝の練習走行から丁寧な準備作業に取り組んだ。薄曇りの朝を迎えた鈴鹿。チームは、公式練習で持ち込んだタイヤの状態を確認したり、クルマのバランスチェックを行なったりと、予選に向けての細かな作業に時間を費やした。順調にメニューをこなし、刻んだチームベストタイムは9番手となる1分48秒629。なんとしても、Q1突破を実現させたいチームは、時間ギリギリまで作業に取り組み、午後からのアタックにかけた。公式予選Q1で、No.24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rのステアリングを握ったのは、佐々木大樹選手。いいイメージでアタックに入った佐々木選手は、1分47秒963のベストタイムをマーク。Q1を2番手で終えるという活躍を見せた。尚、チームにとって、鈴鹿でのQ1突破は2006年以来。それだけに、柳田真孝選手のQ2でのアタックにも大きな期待がかかった。それに応えるべく、柳田選手も懸命なアタックをするも、残念ながら気持ちが走りを上回ったのか、思うようにタイムが伸びず、1分48秒696のベストタイムで手にしたのは7番手という結果だった。悔しさが残る予選アタックにはなったが、チームとしては決勝に向けたクルマ作りの確認は問題なく済んでおり、決勝での強いレースに向けて、さらに躍進を目指していく。

公式予選記録

GT500

Pos. No. TEAM DRIVER Q1 Q2 WH
1 15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GT 武藤 英紀/オリバー・ターベイ 1'47.638 R1'47.456 8
2 46 S Road CRAFTSPORTS GT-R 本山 哲/高星 明誠 1'48.163 R1'47.587 30
3 12 カルソニック IMPUL GT-R 安田 裕信/J.P.デ・オリベイラ 1'48.082 1'47.922 56
7 24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R 佐々木 大樹/柳田 真孝 1'47.963 1'48.696 44

WH=ウェイトハンディキャップ(kg)

R=コースレコード(従来のレコード 1'47.630)

近藤監督のコメント

今日の予選結果はチームとして、想定内でした。むしろ、Q1の(佐々木)大樹のアタックが出来すぎでした。いいフィーリングをもってアタックしてくれましたね。一方で、柳田は、セクター毎で少しタイムが足らなかったのかなという感じです。鈴鹿は1000kmという距離の長さがカギになりますが、今年は天気もそのひとつになるでしょうね。まだ先読みするには難しいですが、なにかあったときにレースの流れを味方に付けることができれば、僕らにもチャンスがあると思います。後半戦をいい流れで戦うためにも、そういうチャンスをモノにしていきたいですね。もちろん、ピット作業はノーミス、ドライバーのコース上でのペナルティも一切ない状態で戦うことが第一条件であることを、明日のレース前に改めてチーム全体で確認したいと思っています。

佐々木 大樹選手のコメント

まずは公式練習でクルマのバランスを確認したのですが、予選に向けて多少のアジャストをしました。それがまた良い方向に進みました。自分としてはまだ完璧なアタックではなかったのですが、クルマを作っていくという作業もしっかりできたと思うし、一発の予選アタックでも2番手になれたので、僕自身としてはうれしかったですね。タイヤの見極めも今回うまくいっているので、明日もドライコンディションならいいですね。

柳田 真孝選手のコメント

Q1を担当した(佐々木)大樹が2番手だったので、僕が担当するQ2での走りにもチームは期待を寄せてくれていたのですが…。その期待に応えるべくアタックしたのですが、ちょっと力が入りすぎちゃったというか…。結果としてタイムが出なかったというところですね。悔しいです。でもクルマは速さがあるし、タイヤもそれに合わせたものを持ち込むことができています。前回は完走できずに終わっているので、鈴鹿では1000kmという長距離レースをミスなく走り切りたいですね。チームとしてもしっかり準備をしてきてくれているし、やることをやれば結果は絶対ついてくると信じています。周りがどうこうではなく、自分たちがまずしっかりと戦えば、結果も出せると思います。

エンジニアのコメント

今日はドライバーがよく頑張ってくれたと思います。中でもQ1で佐々木選手はうまくタイヤを使ってくれました。朝の練習走行では、タイヤの確認を行い、あとはクルマのバランスを2、3度調整した程度です。まずまずではないでしょうか。今回はチームとしてQ2進出が一番の狙いだったので、それができて良かったです。

二日目 決勝(2016年8月28日・曇・雨/ドライ・ウェット)

決勝レポート

序盤の接触を機に厳しい戦いを強いられる

前日とは打って変わり、朝から降ったり止んだりの不安定な雨模様となった鈴鹿サーキット。朝のサポートレース中にも激しい雨が降るなど、極めて難しい天候となってしまった。ところが、決勝レースを前に、雨が止みコンディションが回復。ウォームアップ走行を終えた各車の足下にはスリックタイヤが装着され、1000kmレースという長い戦いに向けて火蓋が切って落とされた。No.24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rのスタートドライバーを担当したのは、柳田真孝選手。7番手からクリアスタートを切りポジションキープを目指していたが、ライバル勢との攻防戦でポジションダウン。だが、その後は10番手を死守しての走行を重ねていた。その後、後方の6号車RC Fとのバトルになった柳田選手。S字で手前から並走する形でこらえていたが、走行スペースを失う形で6号車と接触。これで右リア側のエアロパーツの一部を破損する羽目に。またこの接触でコースアウトを喫することになり、足下をすくわれた24号車はしばらくグラベルベッドに留まってしまった。なんとかコースに復帰するも、大きくタイムロスした24号車。この後ピットインし、佐々木大樹選手に交代して再びレースに復帰したが、バランスを欠いたクルマでの周回は決して楽ではなく、その後は終始厳しい戦いを強いられることになった。以後、大きなトラブルなどはなかったものの、途中からは降ったり止んだりを繰り返す気まぐれな天候の影響もあり、手負いの24号車にとっては完走することが第一目標になってしまったが、その一方で、シーズン後半戦に向け、特に次回のタイ戦に向けたセットアップの方向を探ったり、タイヤの見極めを行なったりと、与えられた環境の中で出来得る事に取り組んだ。レース終盤、最後のスティントを担当したのは佐々木選手。148周終わりで柳田選手からステアリングを受け取ると、果敢な走りで1分50秒924のベストラップをマーク。これが1000kmレースのファステストラップとなった。結果的には、トップから4周遅れでの12位でチェッカーフラッグを受けた24号車ではあるが、シリーズ終盤戦に向けて、まずタイ戦でのリベンジを誓ったのは言うまでもない。

決勝結果

GT500

Pos. No. TEAM DRIVER TIME/DIFF LAP WH
1 38 ZENT CERUMO RC F 立川 祐路/石浦 宏明 5:45'34.230 173 40
2 36 au TOM'S RC F 伊藤 大輔/ニック・キャシディ 1.242 173 34
3 46 S Road CRAFTSPORTS GT-R 本山 哲/高星 明誠 1'15.104 173 30
4 6 WAKO'S 4CR RC F 大嶋 和也/A.カルダレッリ 1'31.514 173 50
5 19 WedsSport ADVAN RC F 関口 雄飛/国本 雄資 1'48.254 173 24
6 1 MOTUL AUTECH GT-R 松田 次生/ロニー・クインタレッリ 1Lap 172 100
7 100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT 山本 尚貴/伊沢 拓也 1Lap 172 26
8 39 DENSO KOBELCO SARD RC F ヘイキ・コバライネン/平手 晃平 1Lap 172 74
9 8 ARTA NSX CONCEPT-GT 松浦 孝亮/野尻 智紀 2Laps 171 20
10 17 KEIHIN NSX CONCEPT-GT 塚越 広大/小暮 卓史 2Laps 171 40
12 24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R 佐々木 大樹/柳田 真孝 4Laps 169 44

WH=ウェイトハンディキャップ(kg)

※セーフティーカー: 15:33(88Laps) - 15:46(92Laps)
※No.39 平手晃平 ドライビングスルーペナルティ(Spr.26-11「ピットレーンのスピード違反」)
※No.46 本山 哲 ペナルティストップ10秒(H項2-2.4.5.1b「黄旗中の追い越し」)
※No.39 訓戒 (Spr.27-12「ピット作業違反」)


Fastest Lap

No. TEAM LAPTIME
24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R 1'50.924

佐々木 大樹選手のコメント

残念ながら、すでにレース序盤で勝負権を喪失することになっていたので、今日の1000kmでは完走することが一番の目標になってしまいました。また、接触によって右リアのエアロパーツが飛んでいたので、クルマもベストコンディションでない中、走らなければなりませんでした。最後のスティントで、ファステストラップをマークしたのですが、搭載していた燃料もわりと軽かったこともあり、出せましたね。とにかく今回欲しかった結果が残せず悔しいですが、それを次のタイ戦にぶつけたいです。相性がいいサーキットなので、結果を出したいですね。

柳田 真孝選手のコメント

最初のスティントで6号車と接触してしまいました。1コーナーからずっと並走していたのですが、僕がアウト側にいたのでスペースを確保してもらえるだろうと思ったのですが…。一旦引いて、接触を回避しようと思ったのですが、結局当たってしまい、スピンをしてしまいました。その接触でエアロパーツの一部を損傷し、またコース復帰までに時間を要し、周回遅れになってしまいました。それ以降は、次のタイ戦に向けてクルマのセット確認をはじめ、レース中に色んなことを試すなど、準備をしていたんです。前回の富士に続き、良い結果を出せずに終わったので、タイではしっかり戦いたいですね。

エンジニアのコメント

レースにはアクシデントがつきものです。ただ、どうしてそのようになったのか、次どうやって回避するかを考えていかなきゃいけないですね。今回は競っているところでの接触、そしてスピンがすべてでした。エアロパーツにダメージを受けたことで、クルマのバランスが崩れてしまいました。コースアウトあと、レースに復帰し、ピットインしてまずはルーティンを済ませました。クルマのバランスがズレたまま最後まで走り切ったという状態でした。ただ、最後のスティントで佐々木選手がファステストラップを出してくれました。路面コンディションにタイヤが合っていたこともあり、実現できました。今回のレースは長丁場ですから、ライバルたちと同一周回にいることが一番大事だったんです。でも、序盤にそれが不可能となったことが今回の結果だと受け止めています。

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