Super GT:第二日決勝

突然の雨に翻弄され、13位に終わる

日付 7/26
天候 曇りのち雨
気温 30℃
開催地 スポーツランドSUGO
路面状況 ドライ/ウェット

決勝レポート

土曜の夜遅くから雷を伴う雨に見舞われた仙台地方。しかしながら、決勝日を迎えた日曜日の朝は高湿度の晴天となった。気温以上に蒸し暑さを感じる中、まずは午前9時45分からフリー走行がスタート。決勝用セットの確認を中心にメニューを消化し、レースに向けて万全の準備を進めた。

午後2時からの決勝レースを前に、グリッド上では灼熱の太陽が照りつけていたのも束の間、最終コーナー奥から次第に灰色の雲が増え始め、荒れ模様の展開になることを予感させた。スタートドライバーを担当するJ・P・デ・オリベイラ選手はポジションキープでオープニングラップを終了、ハイペースの周回を続け、その勢いのまま20周目1コーナー飛び込みで前車の逆転に成功。2位に浮上した。

だが、それからほどなくして雨が降り始め、各チームはタイヤ交換を迫られることに。No.24 HIS ADVAN KONDO GT-Rは27周終了のタイミングでピットイン、荒聖治選手へとスイッチし、足元にはレインタイヤが装着された。

GT500勢の中で真っ先にピット作業を行った24号車。しかし、これを機にラップタイムが伸び悩み、ポジションアップが望めなくなってしまう。荒選手は持てる力をすべて引き出して健闘するが、その一方で雨が小康状態から一時的に土砂降りへと変貌するなど、極めて不安定なコンディション。結局、チェッカーまでの間に、再度レイン、そしてスリックへのタイヤ交換作業を行って策を講じたが、入賞圏内へとポジションを挽回させるチャンスは巡って来ないまま、チェッカー。13位というチームにとって厳しい結果でレースを終えることとなった。

近藤監督のコメント

近藤監督

今回は、こんな展開もあるなということを痛感させるレースとなりました。早すぎたピットインがすべてでしたね。コースの一部で激しく雨が降っていたため、ピットに戻る作戦を採りました。監督の立場として、まだしばらくコースに留まる気持ちもあったのですが、あの場で二者択一はつらかったですね。クルマはもちろん、ドライバーふたりも乗れている状態だっただけに、今日の天候を味方につけることができれば、好成績を手繰り寄せるだけの力はあったと思います。それができなかったことが、今回の反省すべき点ですね。残念ながら今回でシリーズポイントのトップは譲ることになりましたが、まだまだチャンピオンを狙える位置にいるので、鈴鹿で改めてがんばります。

Joao Paulo de Oliveira選手

Joao Paulo de Oliveira

今日のレースは、ピットインのタイミングが早すぎたと思います。これがまず最初の出来事でした。まだタイミングを先延ばしにすることは可能だったと思います。その後、荒サンに代わってからは、とにかく雨の中でクルマのスピードを出すことができなかったみたいです。どうしてだかは僕はわかりませんが、ドライブしづらい状況だったことは間違いないですね。2回目のピットインでウェットタイヤではなくインターミディエイトが良かったのかもしれません。今日はレースができなかった。ミスが重複してしまいました。残念ですが、こういうことも時にはありますよね。

荒 聖治選手のコメント

荒 聖治選手

レース中のことに関して言えるのは、ただクルマがどうしようもない状態だったということくらいです。今回のようなこういう難しいコンディションになると、チームにはまだ足りない部分があったということですね。全開で走っても一向にペースが上がりませんでした。個人的には菅生のウェットは大好きです。今回はコンディションがめまぐるしく変化して、とにかく厳しいレースになってしまったということです。満足できるペースで走ることができなかったので、これからのレースで同じようなことにならないよう、色々とまた考えてレースに挑みたいですね。自分たちに何が必要か、また新たにわかりました。前向きにとらえて、これからもっと強くなれるようガンバります。

エンジニアのコメント

エンジニア

今日はすべてのことがうまく作用しないレースになりました。ピットに入れるのが早すぎたこと、そして選択したタイヤがうまく合わなかったことがあげられます。作戦ミスといえますね。遅いタイムで周回し続けても仕方ないので、後半は考え方を変えてデータ取りのための走行をしました。結果は残せませんでしたが、今日のような不安定な雨のコンディションにおけるクルマやレイン、スリックタイヤの状態がわかり、データは取ることができました。

リザルト

決勝結果

GT500
Pos. No. TEAM DRIVER LAP TIME/DIFF WH
1 1 MOTUL AUTECH GT-R 本山 哲/ブノワ・トレルイエ 81 1:59'33.479 46
2 39 DUNLOP SARD SC430 アンドレ・クート/平手 晃平 81 0'21.062 4
3 18 ROCKSTAR 童夢 NSX 道上 龍/小暮 卓史 81 0'25.012 42
4 100 RAYBRIG NSX 井出 有治/細川 慎弥 81 0'26.475 22
5 6 ENEOS SC430 伊藤 大輔/ビヨン・ビルドハイム 81 0'54.864 28
6 17 KEIHIN NSX 金石 年弘/塚越 広大 81 1'22.350 52
7 36 PETRONAS TOM'S SC430 脇阪 寿一/アンドレ・ロッテラー 80 1Lap 70
8 12 IMPUL カルソニック GT-R 松田 次生/セバスチャン・フィリップ 80 1Lap 46
9 3 HASEMI TOMICA EBBRO GT-R ロニー・クインタレッリ/安田 裕信 80 1Lap 48
10 38 ZENT CERUMO SC430 立川 祐路/リチャード・ライアン 80 1Lap 56
13 24 HIS ADVAN KONDO GT-R J.P・デ・オリベイラ/荒 聖治 78 3Lap 74

WH=ウェイトハンディキャップ(kg)

Fastest Lap

No. TEAM LAPTIME
6 ENEOS SC430 1'19.178