Super GT:第二日決勝

不運のマシントラブルで、11位フィニッシュ

日付 8/23
天候 曇り
気温 31℃
開催地 鈴鹿サーキット
路面状況 ドライ

決勝レポート

前日は前夜祭が行われるなど、夏祭りモードの鈴鹿。決勝を迎えた日曜のサーキットは朝から強い日差しが差し込み、青空が一面に広がった。午前10時10分、フリー走行が始まり、No.24 HIS ADVAN KONDO GT-RにはJ・P・デ・オリベイラ選手が乗り込んだ。前日から引き続き、クルマのセットアップが続く中、まずオリベイラ選手が3番手となるタイムをマーク。その後、各部のチェックを終えたオリベイラ選手がピットへと戻った。代わって荒聖治選手がコースへと向かったが、コースインもそこそこに電気系トラブルが発生。ピットにクルマを戻し、修復作業が行われた。

今回のレースは700km、終盤はヘッドライトを点灯させながら走行するナイトセッションとなり、いつも以上によりハードな戦いが予想される。チームでは、ノートラブルでコンスタントなペースを刻みながら周回を重ね、粘り強く戦うことを意識して決勝レースを迎えた。午前中、気温がぐんぐん上昇する厳しい暑さだったが、午後3時からの戦いを前にサーキット上空には厚い雲が。西コースでは雨が落ち始めたという情報も流れ、落ち着きのない中でのスタートとなった。

スタートドライバーを務めるオリベイラ選手。予選10番手から早速前のクルマを追いたて、オープニングラップを8位で終了。ライバルよりも重いマシンを巧みにコントロールし、均衡した戦いが続く序盤戦をポジションキープする。レースは30周を前に、ライバルたちが最初のルーティンワークを開始。だが、チームでは依然としてオリベイラ選手がパワフルな走行を見せ、ポジションアップのチャンスを伺い続けた。そして34周終了でピットイン。給油、タイヤ交換の作業を終えて荒選手が新たにコースへと向かった。コンスタントにタイムを刻み続けるNo.24 HIS ADVAN KONDO GT-Rが2度目のルーティンワークを迎えたのは、61周終了時。ほぼレース折り返し時点でのピットインとなった。他を圧倒する早さでピット作業を終えたスタッフがオリベイラ選手を送り出すと、夕暮れとなって厳しい暑さから解放されたオリベイラ選手はなおも快調な走りを披露。ポジションも5位まで浮上した。

レースは85周目に大きな転機が訪れる。2位争いをしていたNSXがアクシデントにより失火。ここでセーフティーカーが導入され、レースが一旦仕切りなおしとなった。グリッド上に一度マシンが止められ、ポジションコントロール。その後、再スタートが切られるも、24号車はエンジンに火が入らない。オリベイラ選手は、1コーナーに向けてゆるい下り坂である鈴鹿の特性をうまく利用し、なんとか再スタートを切ったが、セーフティカーランの終了を待ってピットイン。ルーティン作業のあと、荒選手がクルマに乗り込むも、エンジンが作動せず。結果、ピット内での修復作業が始まった。原因はエンジンスターターの電気系トラブル。スタッフが懸命の作業を行い、再び荒選手をコースへと送り込んだが、惜しくも上位争いのチャンスを失うこととなった。

終盤の荒選手は、コンスタントにレースラップを刻み、周りの車両と同様のペースで周回を重ねていく。午後6時半を過ぎ、ライト点灯のサインが提示されナイトセッションに入っても、その勢いは変わらず。ヘッドライトがまぶしい光を放つ中、No.24 HIS ADVAN KONDO GT-Rは11位でチェッカーを受けた。

近藤監督のコメント

近藤監督

僕たちが速さのあるチームだということは他チームにもわかってもらえていますが、今回はツメの甘さが出てしまったと思います。確かに予期できないトラブルですが、前回の菅生、そしてこの鈴鹿でトラブルが重なったということはまだ緊張感が足りていないのでしょう。レースでの戦略もドライバーの走りも、ピットでの作業もみな良かった。でも流れがなかったということです。もう一度気を引き締めて、残り3戦のレースのどこかで勝ちを狙います! チャンピオンはまだ手の届くところにあると思うし、新たな気持ちでがんばります。

Joao Paulo de Oliveira選手

Joao Paulo de Oliveira

トラブルが出るまで、今日僕らのレースはパーフェクトに進んでいました。僕が担当した3スティント目には、つねに限界ギリギリの走りに挑み、前にいた17号車を抜きました。(その後交代する)荒サンのためにも後ろと大きな差をつけようとしていました。でもアンラッキーなことが起こって…。レースではこういうこともつきものですが、今年は第4戦まですべていい方向に進んでいただけに、前回と今回が不運に見舞われ、本当に残念です。チャンピオンシップを考えると、もう少しツキも欲しいですね。とはいえ、残りはこれまで同様、攻め続けていきます。

荒 聖治選手のコメント

荒 聖治選手

今日のレースでは、トラブルを除けばすべて良かったと思います。こういうトラブルは仕方ないですね。スタッフはみな一生懸命やってくれました。こういうトラブルが再発しないようにしっかりやるって言ってくれましたし。みんなでまたがんばるだけです。修理のあとは、最後まできっちりといいペースで走ることができました。それも良かったです。トラブルを抜きに、みな仕事としてはきちんとこなせたし、悔しいけれど気持ちを切り替えてやるだけです。

エンジニアのコメント

エンジニア

朝のトラブルはレース前に修復して、スタートを切ることができました。今日はペースもよく、チームの仕事としてもいい感じで、3位でフィニッシュする予定だったんですが…。SCランにならなくても、JP(・デ・オリベイラ)から荒君に交代するときに同じトラブルが出ていたでしょう。予期できないものでしたが、それだけに調子のよかったドライバーや、いいタイヤを用意してくれたヨコハマタイヤさんに申し訳ないですね。作戦は良いものでしたが、クルマのトラブルでいい流れを作ってあげることができず、ごめんなさいという思いです。

リザルト

決勝結果

GT500
Pos. No. TEAM DRIVER LAP TIME/DIFF WH
1 35 KRAFT SC430 石浦 宏明/大嶋 和也 121 4:16'02.744 28
2 3 HASEMI TOMICA EBBRO GT-R ロニー・クインタレッリ/安田 裕信 121 0'10.681 52
3 38 ZENT CERUMO SC430 立川 祐路/リチャード・ライアン 121 0'18.450 58
4 18 ROCKSTAR 童夢 NSX 道上 龍/小暮 卓史 121 0'20.928 64
5 12 IMPUL カルソニック GT-R 松田 次生/セバスチャン・フィリップ 121 0'36.905 52
6 1 MOTUL AUTECH GT-R 本山 哲/ミハエル・クルム 121 0'37.189 86
7 39 DUNLOP SARD SC430 アンドレ・クート/平手 晃平 121 0'49.525 34
8 36 PETRONAS TOM'S SC430 脇阪 寿一/アンドレ・ロッテラー 121 1'00.967 78
9 100 RAYBRIG NSX 井出 有治/細川 慎弥 121 1'44.360 38
10 17 KEIHIN NSX 金石 年弘/塚越 広大/金石 勝智 120 1Lap 62
11 24 HIS ADVAN KONDO GT-R J.P・デ・オリベイラ/荒 聖治 119 2Laps 74

WH=ウェイトハンディキャップ(kg)

Fastest Lap

No. TEAM LAPTIME
35 KRAFT SC430 1'58.093