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Race Report - 第5戦 岡山国際サーキット

一日目 予選(2016年10月22日/曇/ドライ)

予選レポート

スーパー耐久シリーズ第5戦は、岡山国際サーキットを舞台に3時間レースとして開催された。今回のレースフォーマットは、第2戦菅生と同様、ST-X・ST-1~3クラスとST-4~5クラスの2グループに分かれて決勝レースが行われた。
シリーズポイントトップの24号車スリーボンド日産自動車大学校GT-Rは、2位の3号車GT-Rと18.5ポイントの差があり、今回優勝を決めれば、最終戦を待たずして、24号車のシリーズチャンピオンが決定する大一番となった。
金曜日の専有走行中に駆動系のトラブルを抱えていたスリーボンド日産自動車大学校GT-Rだったが、マシンを熟知したメカニック達による素早い判断と修復作業により、完全な状態で予選アタックにマシンを送り出した。
Aドライバー予選を担当する内田選手は、1分31秒082のトップタイムをマーク。そして、ポールポジションを懸けてBドライバーの藤井選手がアタック。各車両がコースレコードを更新するタイムを刻んでいく中、1分29秒272の好タイムを叩き出し2番手に。結果、タイム合算でスリーボンド日産自動車大学校GT-Rは、今季3度目となるポールポジションを獲得した。

公式予選記録

ST-Xクラス

Pos. No. TEAM DRIVER TIME DELAY
1 24 スリーボンド 日産自動車大学校 GT-R 内田優大/藤井誠暢 3'00.354 -
2 70 J-Fly Racing R8 LMS Ultra Jeffrey Lee/平中克幸 3'00.722 0.368
3 8 ARN SLS AMG GT3 永井宏明/佐々木孝太 3'00.873 0.519

二日目 決勝(2016年10月23日/曇/ドライ)

決勝レポート

スリーボンド日産自動車大学校GT-R
4勝目を飾り、念願のシリーズチャンピオンに輝く!

予選でポールポジションを獲得した24号車スリーボンド日産自動車大学校GT-Rは、この決勝レースでシリーズチャンピオンを決定するべく、最高の条件で決勝レースへと駒を進めた。
24号車スリーボンド日産自動車大学校GT-Rは、プラチナドライバーの藤井選手がスタートドライバーを務め、オープニングラップからフルプッシュで後続車に1秒以上の差を拡げた。その後も後続車をどんどん引き離し、途中ベストラップを刻みながら独走態勢で周回を重ねていった。そして44周目、2位の3号車GT-Rに15秒以上ものマージンを築いて、ジェントルマンドライバーの内田選手に交代。内田選手も順調に周回を重ね、さらに後続車とのマージンを拡げることに成功。トップを一度も明け渡すことなく70周目に、ラストスティントを担当する平峰選手へとバトンを繋いだ。平峰選手は、後続車との大幅なマージンを有効に使い、ペースを抑えてマシンを労わりながらトップチェッカーを目指した。
3時間経過の114周目。24号車スリーボンド日産自動車大学校GT-Rは、ノーミスノーペナルティで終始トップを守り抜き、ポールtoウィンで今シーズン4勝目を手に入れた。そして、スリーボンド日産自動車大学校GT-Rは、参戦5年目にして念願のシリーズチャンピオンに輝いた。KONDORacingにとっても、初めてのシリーズチャンピオン獲得となった。

決勝結果

ST-Xクラス

Pos. No. TEAM DRIVER LAP TIME
1 24 スリーボンド 日産自動車大学校 GT-R 内田優大/藤井誠暢/平峰一貴 114 3:01'09.868
2 3 ENDLESS・ADVAN・GT-R YUKE TANIGUCHI/峰尾恭輔/山内英輝 114 3:01'41.549
3 108 CARGUY 木村武史/織戸学/Afiq Yazid 114 3:02'19.122

藤井 誠暢選手のコメント

今季4勝目、そして、KONDO RACING&日産自動車大学校の共同プロジェクトにとって初のシリーズチャンピオンを獲得できました!最終戦のオートポリスを迎える前に、5戦4勝という最高の形で、この学生プロジェクトの熟成と成功を意味する結果を得られた事、自分自身が感動しています。それは学生と共に戦う、この教育プログラムだからこそ得られる、重い達成感に今は感無量です。「若者のクルマ離れを止めたい」「未来の自動車業界を背負う人材を育てたい」との想いから、5年前の2012年に近藤真彦監督が発起したこのプロジェクト。時を同じくしてデビューした国内メーカー初のFIA-GT3車両である、NISSAN GT-R NISMO GT3と共にこのプロジェクトは歩んできました。ニスモ契約ドライバーとして、この大きなプロジェクトへ発足時より関わらせて頂き、レースを戦う事はもちろん、レース現場での学生へのアドバイスやスピーチ等、微力ではありますが多くの場面で学生の皆と接する機会がありました。今シーズンは全国5校の日産自動車大学校が各担当サーキットをリレーする、正に学生プロジェクトの総合力を試される5年目の正念場。これまでにこのプロジェクトに関わった学生の皆や、このプロジェクトの発足時に関わり既に社会人として自動車業界で活躍されている卒業生の皆、メインパートナーとしてプロジェクトを継続的に支えてくださっているスリーボンド様をはじめとする、数多くのパートナー各社の皆様、そして、このプロジェクトをオペレーションされている近藤監督やプロジェクトの総括ディレクターでもある河野さんをはじめとするKONDO RACINGの皆様、日産・ニスモ関係者の皆様、先生方や学校関係者の皆様、本当に多くの方々の想いを乗せて走る、このプロジェクトは、他のレースと一味も二味も異なるプッレッシャーや緊張感で、大きなやり甲斐がありました。そんな学生の為のプロジェクトがシリーズチャンピオンという一つの形となり本当に嬉しいです。そして、何も無い出発点から全てのプロセスを共有させて頂いた自分にとって、言葉では言い表せない感動と嬉しさに満ちています。今シーズンも残り1戦、最終戦のオートポリスは愛媛校の皆と共に戦います。もちろん、最終戦も24号車「スリーボンド日産自動車大学校GT-R」の速さと強さを示せるよう、チーム一丸となり全力を尽くします。ファンの皆様からの熱い応援にも深く感謝しています。本当にありがとうございました。

内田 優大選手のコメント

今回の岡山戦はシリーズチャンピオンを賭けた天王山となる大一番の勝負。その舞台に自分はしっかりと準備し、今年一年培ったレーシングスキルを全て出し、サポート頂いているスリーボンド様をはじめとするスポンサー各社様、日産自動車大学校の学生スタッフ、関係者スタッフ様、素晴らしいメカニックの方々、そして近藤監督に何としてもチャンピオンと言う形で結果を出したいと心に決め予選から自分のポテンシャル以上のベストを尽くしました。そして最高のドライバーであり、人間的にも素晴らしい藤井選手、平峰選手と共にシーズンを戦わせて頂き、最終戦を待たずにこの岡山戦のトップチェッカーを受けた時は文句なしのシリーズチャンピオン!そしてKONDO RACING悲願の初タイトル獲得であり、こんな大きな檜舞台に一人のドライバーとして参加させて頂き貢献出来た事は感無量であり、自分の人生の中でも生涯忘れぬ最高の瞬間でした。応援頂いた全ての方に最大限の御礼を申し上げたいと思います。
最後のオートポリス戦でも気を引き締めチャンピオンチームとして堂々とした走りで有終の美を飾りたいと思います。引き続き最後まで応援の程よろしくお願いいたします。

平峰 一貴選手のコメント

今大会程に緊張するレースは、かなり久しぶりでした。何故ならミスが許されないからです。勿論ミスをしないのは当たり前ではありますが、何があるか分かりません。とにかく、チームのみんなを信じて自身のやるべき仕事を完璧にこなそうと集中していました。
予選も内田選手、藤井選手の素晴らしいアタックでPPを獲得。レースでもスタートから随時トップを独走し、自身のStintでは2番手に対し30秒以上の差を築いていました。自身に交代し近藤真彦監督からの指示を受け、とにかく車とタイヤを労わりチェッカーまでたどりつく事。最後まで気を抜くことなく、1位でチェッカーを受けました。そしてシリーズチャンピオンとなり、KONDO RACING初のタイトルに貢献出来、とても光栄に思います。自身もこのプロジェクトに参戦し1年目で数々の優勝そしてシリーズチャンピオンを獲得し、感動しております。しかし、まだ自分の仕事はすべて終わった訳ではありません。まだ第6戦オートポリスが残っています。この戦いが終わるまで、絶対気を抜きません。最後までチームにしっかり貢献します。皆様の熱い応援を最後まで宜しくお願いします。

エンジニアのコメント

今季5戦目の岡山は通常の3時間レースに戻りました。またグループ分けが行われ第2戦菅生と同じフォーマット、ハイアベレージなレース展開が予想されました。車両は前戦富士で決勝向けのSet-upが確立出来たのでそれを岡山向けにアレンジして持ち込みました。
走り出しから車両バランスは悪くなく予定のメニューを進めて行きましたが金曜日の練習走行で駆動系のトラブルが発生してしまい走行枠を1回キャンセルする事に。従って走行メニューを縮小しなければならなくなり、特に内田選手は岡山サーキットの走行経験が事前の練習走行のみ、GT3車両では今回が初、と言う事で走り込み不足が心配されましたが予選が始まってみると安定した走りで見事トップタイムを記録。藤井選手も40㎏のハンデウエイトを積んでる条件下で2番手のタイムを記録、合算で今季3度目のポールポジションを獲得。平峰選手の予選は決勝向けのセットアップに変更、ガソリンも多く積んでいる条件で30秒台を記録して4番手と申し分ない予選結果となりました。
決勝は狭いコースレイアウト故にセーフティーカーの介入も想定していましたが結果は1度も介入する事なくレースは進みました。ポールポジションの優位性を最大限生かすために藤井選手で前半フルプッシュ、後続を引き離して内田選手へ。内田選手も同時間帯ジェントルマンドライバーの中では最速ラップタイムを刻んでリードを広げてアンカーの平峰選手へと繋ぎ危なげなく今季4勝目をゲット。結果、最終戦の前にシリーズチャンピオンを獲得する事が出来ました。最終戦も今回と同じ3時間レース、ドライバーとチームの熟成度を保ち5勝目を目指します。

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