Super Fomula:第一日目予選

最終戦鈴鹿、ロシター選手がレース1の予選で3番手に

日付 2015年11月7日
天候
路面状況 ドライ

予選レポート

ついに今シーズンの最終戦を迎えた全日本選手権スーパーフォーミュラ。第7戦の舞台は三重・鈴鹿サーキット。国内屈指の難コースでは、レース1、レース2とシリーズ唯一の2レース制で戦いが繰り広げられる。予選日の鈴鹿は終日薄曇りの天気ながら、気温は20度前後と安定。その中で、どううまくタイヤをうまく使うかが、大きな課題となった。

午前9時15分から始まったフリー走行で、好調な滑り出しを見せたのは、ジェームス・ロシター選手。一時暫定トップタイムをマークするなど、セットアップの作業も進み、予選に向けての手応えを得ることになった。一方、開幕戦以来、2度目の鈴鹿を迎えたウィリアム・ブラー選手は自身の成長を確認すべく、果敢にコースでの周回を重ねた。結果、ロシター選手は2番手、そしてブラー選手は18番手でセッションを終了している。

迎えた午後からのノックアウト予選。今回2レース制のため、Q1の結果がレース1のグリッドに、そしてQ2を経てQ3で得た結果がレース2のグリッドに適応される。朝のフリー走行と気温、路面温度ともにほぼ同じコンディションで始まったQ1では、ロシター選手が石浦宏明選手と同タイムをマークし、3番手を獲得。今シーズン最高位となるレース1の予選結果を手にした。ブラー選手は朝のフリー走行から自己ベストタイムを更新する躍進を見せたが、惜しくも19位となった。

レース2でも上位進出を狙ったロシター選手。いい流れでQ1のアタックを終えたことから、セッティングも変更せずにアタックを実行。だが驚くことに、フィーリングが大きく変わり、タイヤのグリップレベルが格段に下がってしまう。Q3進出可能なトップ8のタイムから僅か0.2秒差ではあったが、ポジションは13番手。この順位でレース2を迎えることになった。

天気予報では、決勝日の鈴鹿は下り坂で雨の確率が高いという。ウェットコンディションでの一戦となれば、また新たなチャンスも生まれる可能性もあることから、最終戦にふさわしい集大成の走りに期待がかかる。

近藤監督のコメント

近藤監督

ジェームス(・ロシター)はフロントタイヤのグリップが突然なくなったらしく、アタックの走りができずに終わったようです。レース2でも上位グリッドを狙っていた本人にしてみれば納得いかないようですね。ただ天候次第で明日のレースはまたチャンスになるでしょうから、しっかりスタートから前を狙っていって欲しいですね。

ウィリアムはシーズンを通して色々とがんばってきて、その成果を最終戦で見せられると本人の中ではそれなりの期待もあったようです。ただ、この鈴鹿でしかもレベルの高いスーパーフォミュラですぐに結果を出すことは本当に難しい。それを今回改めて思い知らされるような結果となり、落ち込んでいました。彼のドライバー人生の中でも一番のショックだったかもしれません。ただ、その中でも着実に進歩しているとは思います。明日もしっかり勉強していいレースを見せてくれればいいと思います。

ジェームス・ロシター選手のコメント

ジェームス・ロシター選手

Q2で突然タイヤがグリップしなくなりました。どうしてなのか、まったくもって不思議です。今朝のフリー走行ではクルマのセットアップを進め、いいタイムが出てました。とてもいい流れの中、予選に向けてセッティングを少し変えたのですが、その方向性は正しかったですね。

レース1用のQ1では、トップタイムには届かなかったけれど、2番手と同タイムだったし僅差の争いでした。楽しいアタックでしたね。Q2で感触がまったくかわってしまい残念です。明日はまずレース1で自分のベストを尽くして戦います。

ウィリアム・ブラー選手のコメント

ウィリアム・ブラー選手

コースのコンディションが朝のフリー走行から午後の予選に向けて少し変化していました。ジェームスの走りも意識してアタックしたのですが、コーナーでの走りで彼に遅れをとってしまいました。結果としてQ2に進出できず、とても残念です。

明日のレースはウェットになる可能性が高いようです。そうなれば、レインでのセットアップを含め、がんばらないと。周りのドライバーは鈴鹿での色んなコンディションで走った経験を持っているので、僕にとってはハードな一戦となりそうです。とにかくこれまで積み重ねてきた経験を活かしたいい走りがしたいです。

エンジニアのコメント

ジェームスのアタックではQ2で何が起ったのか、今まだはっきりとしたことはわかりません。朝のセットアップが手応えあるものだったので、セッションが終わった時点で、彼からはこのままの流れでQ1を走りたいというリクエストがありました。Q1は良かったのですが、Q2では全然変わってしまって…。データ上は車両としてのトラブルがない一方で、グリップ自体あまりなかったようです。うまく対応できず残念でした。

ウィルはレースウィークの流れもうまく理解して、手探り状態だった開幕戦の鈴鹿とは大きく変化しました。ドライバーとしての成長はできているし、クルマとしてのデータも悪くなかったと思います。今年は雨の決勝レースをしていないので、明日はどうなることか。出来る限りの準備をして送り出そうと思います。

リザルト

公式予選記録

RACE1
Pos. No. TEAM DRIVER Q1 Delay
1 2 PETRONAS TOM’S SF14 アンドレ・ロッテラー 1'38.354 212.55km/h
2 38 P.MU/CERUMO・INGING SF14 石浦 宏明 1'38.392 0.038
3 3 FUJI×D'station KONDO SF14 ジェームス・ロシター 1'38.392 0.038
19 4 FUJI×D'station KONDO SF14 ウィリアム・ブラー 1'39.971 1.617

RACE2
Pos. No. TEAM DRIVER Q1 Q2 Q3
1 16 TEAM 無限 SF14 山本 尚貴 1'38.645 1'38.375 1'37.963
2 2 PETRONAS TOM’S SF14 アンドレ・ロッテラー 1'38.354 1'38.158 1'38.023
3 40 DOCOMO DANDELION M40S SF14 野尻 智紀 1'38.874 1'38.447 1'38.192
13 3 FUJI×D'station KONDO SF14 ジェームス・ロシター 1'38.392 1'38.863 -
19 4 FUJI×D'station KONDO SF14 ウィリアム・ブラー 1'39.971 - -