RACE REPORT
SUPER GT GT300
第6戦 スポーツランドSUGO
一日目 予選(9月19日・曇り/ドライ)
予選レポート
厳しい条件下で予選19位。決勝に向けて戦略を練る
真夏の鈴鹿決戦では、予選18位から決勝5位入賞を果たし、シリーズランキングでクラストップに浮上したNo.56 リアライズ日産メカニックチャレンジGT-R。タフな条件に甘んじることなく、善戦を積み重ね、タイトル争いに奮闘中だ。今回の第6戦SUGOは、コース全長が短く、コース幅も狭いなど、他のサーキットと比較しても攻略が難しい。大混戦のなかでクレバーな戦いをするために、チーム総力を上げて好結果を目指すこととなった。
大型の台風25号が東海・関東方面から北上する進路になる予報が出るなか、搬入日の金曜日から時折霧雨が降るなど不安定な天気となったスポーツランドSUGO。土曜の予選日もときどき弱い雨が降り、コンディション管理が極めて難しい状況だった。
午前10時30分からの公式練習は、気温22度、路面温度23度のコンディション。まず、ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ選手がコースインし、その後は定期的に木村偉織選手との交代を繰り返しながらセットアップの作業を進めた。同時に装着するタイヤの見極め等、細かな作業に着手している。また、チームベストタイムは序盤にオリベイラ選手がマークした1分18秒916。17番手につけることになった。
現在、No.56 リアライズ日産メカニックチャレンジGT-Rのサクセスウェイトは98kg。規定により、給油リストリクターの径の調整を併用したサクセスウェイトが課されることから、実際に搭載されるウェイトは50kg。加えてサクセス給油リストリクターを装着するが、いずれにせよ、ランキング暫定トップである以上、厳しい条件での戦いが待ち受けることになる。Q1でのアタックを担ったのは、オリベイラ選手。渾身のアタックで1分18秒082を刻み、Q2進出可能な9番手に滑り込む。これで木村選手へバトンを繋ぐことができるかと思われたのだが……。チェッカー後にタイムを上げた1台が3番手に浮上。惜しくもNo.56 リアライズ日産メカニックチャレンジGT-Rは10番手に。9番手とはわずか0.014秒という僅差で予選を終えることになった。
GT300クラスではQ1を2組に分けて実施していることから、最終的にNo.56 リアライズ日産メカニックチャレンジGTRは予選19位となり、翌日の決勝を迎えることになった。
公式予選記録
| Pos. | No. | MACHINE | DRIVER | Q1(ベストタイム) | Q2(ベストタイム) | SW |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 60 | Syntium LMcorsa LC500 GT | 吉本 大樹 河野 駿佑 |
1’16.944 | 1’16.964 | 28 |
| 2 | 61 | SUBARU BRZ R&D SPORT | 井口 卓人 山内 英輝 |
1’17.325 | 1’17.063 | 2 |
| 3 | 7 | CARGUY Ferrari 296 GT3 EVO | ザック・オサリバン 梅垣 清 |
1’17.649 | 1’17.099 | 88 |
| 19 | 56 | リアライズ日産メカニックチャレンジGT-R | J.P.デ・オリベイラ 木村 偉織 |
1’18.082 | 98 |
Q1: Start Time: 15:03:00 Finish Time: 15:13:00Q2: Start Time: 15:41:00 Finish Time: 15:51:00
二日目 決勝(9月20日・曇り/ウェットドライ)
決勝レポート
タイヤ無交換が奏功。戦略を味方にランキングトップをキープ
予選日から引き続き、不安定な天気となったSUGO。断続的に霧雨が降り、しっとりとコース上を濡らした。一方、心配された台風の影響はほぼなく、また雨も正午を前に止むこととなり、レース自体はドライコンディションでの出走が可能となった。ただ、路面はまだウェットパッチが残っていたことから、決勝時のパレードラップはキャンセルされ、セーフティカー(SC)先導によるスタートに切り替わっている。
気温23度、路面温度25度というコンディションの下、まず木村選手がファーストスティントを担当。抜きどころが少なく、コース幅も狭いSUGOでは接触事故の可能性が一段と高くなる。通常、GT500車両がGT300車両を周回遅れにし始める頃からレース展開が変わるため、まず序盤はポジションキープでの周回を続けた。
レースは26周目にGT300車両とGT500車両が絡むアクシデントが発生。フルコースイエロー(FCY)からすぐさまSC導入となり、その後コース上でのクラス分けの作業へと進んでいく。これを機に前後車両とのギャップが縮まったことを好機にポジションアップを狙うことになった。一方でレース3分の1を過ぎているタイミングから、ルーティンのピット作業に着手するチームも出現。No.56 リアライズ日産メカニックチャレンジGT-Rも36周終わりでピットに帰還し、オリベイラ選手へとスイッチした。
ドライバー交代、給油とルーティン作業を進めるなか、今回はタイヤ交換の作業は実施せず。つまり、タイヤ無交換でのコース復帰を果たすことに。後方のポジションから周回を重ねるだけでは、SUGOのような抜きづらいサーキットでのポジションアップは望めない。だとすれば、ピット作業時間を大幅に短縮してライバルを出し抜くしかない。No.56 リアライズ日産メカニックチャレンジGT-Rはこの大胆な戦略に懸けたのだ。
前半担当の木村選手がややペースを抑えていたのもこれで納得がいく。その思いも背負い、オリベイラ選手はコースイン。1周先にピット作業を終えていたクラストップの60号車よりも8秒近く前でコース復帰を果たすことに成功した。以降、タイヤマネージメントを意識し、また無駄のない走りをすべく高い集中力をもって周回を重ねていく。
50周目にはコース上の全GT300車両がピットインを完了。No.56 リアライズ日産メカニックチャレンジGT-Rが名実ともにトップに立つ。この時点で後続の60号車とは約4秒の差がついていたが、60号車はレースウィークをとおして常にトップタイムをマークしており、予選ではポールポジションを獲得。ピット作業でタイヤ交換も済ませていることから、この先2台の差が少しずつ確実に縮まっていった。
レースは68周目を迎え、No.56 リアライズ日産メカニックチャレンジGT-Rに厳しい試練が訪れる。コース上はGT500車両も含めての大混戦が続いており、オリベイラ選手がハイポイントコーナーでGT500車両と接触してまさかのコースアウト。これで60号車の先行を許し、2番手にポジションを下げてしまった。
残念ながらこれで潮目が変わり、もはやペース良く逃げる60号車を追う余力がNo.56 リアライズ日産メカニックチャレンジGT-Rには残っておらず。挙動が乱れるクルマをミスなく最後まで戦い抜くことを最優先に、チェッカーを目指すことになった。この時点で3位を走る61号車とは4秒弱の差があったことから、オリベイラ選手は2位死守に集中してクルマを懸命にコントロール。極めてタフな状況のなか、2位を守り切ってチェッカーを受けることに成功している。
リスクを承知の上で思い切った勝負に臨んだNo.56 リアライズ日産メカニックチャレンジGT-R。チーム全員の力が集結し、掴み取った価値ある2位となった。これにより、シリーズランキングトップをキープするだけでなく、2位以下との差も広げている。次戦のオートポリスもタフな戦いとなることは間違いないが、持ちうる力を最大限引き出して、強いレースを目指していく。
決勝結果
| Pos. | No. | MACHINE | DRIVER | TIME/DIFF | LAPS | SW |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 60 | Syntium LMcorsa LC500 GT | 吉本 大樹 河野 駿佑 |
1:59’55.590 | 80 | 28 |
| 2 | 56 | リアライズ日産メカニックチャレンジGT-R | J.P.デ・オリベイラ 木村 偉織 |
6.104 | 80 | 98 |
| 3 | 61 | SUBARU BRZ R&D SPORT | 井口 卓人 山内 英輝 |
7.314 | 80 | 2 |
開始:13:30:00 終了:15:29:13
ファステストラップ : No.64 Igor Omura Fraga/Honda HRC PRELUDE-GT 1’12.280 36/83 178.630km/h
| No. | TEAM | LAPTIME |
|---|---|---|
| 64 | Modulo Nakajima Racing | 1’12.280 (36/83) |

























