第2日目 決勝 Photo
横溝選手が6位入賞、
オリベイラ選手は不運なトラブルの中で11位完走を果たす。
日付 2008年6月8日
天候 晴れのち曇り
気温 27℃(午後2時半現在)
開催地 岡山県美作市・岡山国際サーキット
路面状況 ドライ
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 昨年に続いて2年目を迎えた岡山でのフォーミュラ・ニッポンは8日、曇り空のもとで午後2時30分に決勝スタートを迎えた。空には雲があるが陽射しは強く気温は27度、路面温度も40度まで上昇。厳しいレースを予想させた。ほぼ定刻にスタートが切られると7番手グリッドの横溝直輝選手は序盤から果敢にプッシュ。他車のペナルティやトラブルもあり6周目には5番手に浮上し、さらに上位をうかがった。しかし28周目のヘアピン進入で他車と接触しスピン。直後にピットへ向かった横溝選手だが、この接触でサスペンションにダメージを負ったため後半戦は苦しい展開に。それでもライバルと接戦を演じながら6位までポジションを上げてゴールし、第2戦鈴鹿に続くポイント獲得を果たした。
 一方、ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ選手は18番手グリッドから素晴らしいスタートを切り、オープニングラップで一挙に10番手までポジションアップ。その後も順位を上げて7番手で周回を重ねた。ところが間もなく右後輪のホイールナットが緩むトラブルに見舞われ、予定より10周ほど早い21周目にピットへ。この間に18番手までポジションを落としたオリベイラ選手はその後も懸命のプッシュを続けたが、入賞圏内まであと一つの11番手でチェッカーを受け、惜しくもポイント獲得はならなかった。
近藤監督のコメント
 このサーキットは決勝グリッドが全てと言っても良いほど。しかし2人は揃って良いスタートを切り、攻めのレースを見せてくれました。とくに横溝はライバルを抑えてのバトルの末に入賞しポイントを獲得。良かったです。JPはトラブルも残念ですが、ちょっと空回りしてる印象もありますね。次戦に向けてはエンジニアを交えてマシンも精神的にも調整し、改めて勝てる環境を整えたい。今季になってチームのモチベーションは高まりを見せています。年内にはスーパーGTともども表彰台の真ん中に立てるよう、全力を尽くす覚悟です。 Photo
3号車
横溝直輝選手のコメント
 ヘアピンで他車と接触した影響でサスペンションにダメージを受け、真っ直ぐ走れない状態に。これがなければ表彰台を狙えたと思うと残念ですが、自分が表彰台を狙えるレベルになってきたことも感じており、後半戦も引き続きベストを尽くします。 Photo
エンジニアのコメント
 接触でサスのどこかが曲がったようです。気にしていたタイヤの摩耗は後半路面温度が下がったこともあり、想定の範囲内でした。ゴール直前にはミッションから白煙が出ましたが、おそらくはブリーザーの問題だと思います。 Photo
4号車
Joao Paulo de Oliveira選手のコメント
 良いスタートが切れ、オープニングラップで何台もパスするなど、マシンの状態はとても良かったんですが、間もなく駆動系のトラブルが出てリアタイヤがルーズに。このためピット作業に時間がかかりライバルに遅れをとることになりました。この悔しさを晴らすためにも次の鈴鹿では絶対表彰台を目指します。 Photo
エンジニアのコメント
 ホイールナットが走行中に緩むトラブルはチームとして初めての経験でした。それまではトップ3と同等のアベレージで周回出来ていただけに残念でなりません。その意味でも予選のセットアップはやはり課題ですね。 Photo
リザルト
 決勝結果
Pos. No. DRIVER TEAM LAP RACE TIME BEST LAP TIME
1 31 L.デュバル PIAA NAKAJIMA 68 1:32'24.751 1'19.996
2 36 A.ロッテラー PETRONAS TOM'S 68 1:32'28.109 1'20.167
3 20 平手 晃平 TP Checker IMPUL 68 1:32'33.103 1'20.248
4 48 立川 祐路 CERUMO/INGING 68 1:32'49.529 1'19.973
5 56 伊沢 拓也 ARTA 68 1:33'14.508 1'20.387
6 3 横溝 直輝 KONDO RACING 68 1:33'15.205 1'20.211
11 4 J.P.デ・オリベイラ KONDO RACING 68 1:33'42.025 1'20.405
 Fastest Lap
DRIVER TEAM LAP TIME
本山 哲 Team LeMans 1'19.345
フリー走行
 昨日までは曇天〜雨の予報だった決勝日だが、朝から好天に。午前8時30分からのフリー走行も完全ドライ路面で行われた。
 予選でQ3進出を果たし、7番手グリッドを得た横溝直輝選手は決勝に向けてハーフタンクに近い状態で、18番手から巻き返しを狙うジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ選手は満タンでそれぞれコースイン。横溝選手は途中燃料を補給して重めの状態を試すなど、2台ともプログラムに沿って粛々と決勝に向けたチェックを行った。
 結果は横溝選手が4番手、オリベイラ選手が12番手。上位2台はニュータイヤを試した模様で、横溝選手のタイムは実質2番手、オリベイラ選手も12番手ながらユーズドタイヤでの良い感触を確認しており、ともにレースに向けて準備は整った格好だ。
レース直前レポート
■近藤真彦監督のコメント
横溝は順調を維持。JPも戦略で前に行けるよう決勝に向けたチェックを行いました。
(JPが期待していた)雨の可能性はなくなったようですが、降っても晴れても速いチームは速い。常に速いチームを目指す我々も、その方向に向かっていることを感じています。

■横溝直輝選手のコメント
燃料搭載量違いのフィーリングチェックやスプリングの微調整などすべて予定通りにこなしました。予選でタイムが出なかった原因も確認出来たのでレースに向けては良い感じ。予定通り表彰台を狙います。

■3号車エンジニアのコメント
まずまずの状態が確認されたので、決勝に向けてはもう何も変えないかも知れないです。ただ、予報と違って暑くなりそうだからタイヤには多少厳しくなるでしょう。ピットのタイミングも見えてきました。

■J・P・デ・オリベイラ選手のコメント
フルタンクでのバランスの良さが確認出来ました。グリップの問題もユーズドタイヤはそんなに悪くないし、予定通り先行車をパスしていくレースが出来そうです。何台抜けるか分からないけれど頑張りますよ。

■4号車エンジニアのコメント
暑くなりそうなのでタイヤ、とりわけフロントに優しい方向に少しアジャストしました。結果はそんなに悪くないですね。ピットインする時期はまだ分かりませんが、いつ入っても対応出来るよう準備しています。