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Race Report - 第1戦 鈴鹿サーキット

一日目 予選(2019年4月20日・晴れ/ドライ)

予選レポート

KONDO RACING、2019年開幕は6番手、9番手から発進

昨シーズン、チームチャンピオンという初のタイトルを獲得したKONDO RACING。 さらなる躍進を目指す中、チームはシーズンオフでのテストを精力的に取り組み、 新たな戦いに向けてスタートを切った。 初戦の舞台、鈴鹿サーキットでの予選はQ1で何度も赤旗でセッションが中断される展開となったが、そんな状況でも両ドライバー共に安定した走りを見せている。 今シーズン、チームドライバーとして新たに国本雄資選手が加入。 参戦3年目の山下健太選手とともに戦うことになった。 まず、金曜日の公式練習ではセッティングの確認を行い、その流れで両選手がミディアムタイヤで周回を重ねた。迎えた土曜日。朝の練習でセッティングの再確認をする中、 今シーズン、ゼッケン3をつけて走ることになった山下選手は、終始ソフトタイヤで走行。 セッション開始早々から上位に位置していたが、各車がベストタイムの更新を始めた終盤でも同じくペースアップ。1分37秒634のタイムをマークし、トップタイムでセッションを終えた。 一方、国本選手もソフトタイヤで周回を重ね、セッティングを確認。 中でもストレートスピードを意識したクルマ作りの作業を続け、5番手につけた。 ノックアウト予選は午後3時45分にスタート。今シーズンから規定が見直され、 Q1通過は全20台のうち上位12台となり、これまでより”狭き門”の戦いを強いられる。 だが気温20度、路面温度25度で始まったセッションは、アタックモードに入る前から荒れ模様となり、幾度となく赤旗中断を繰り返した。まさにタイミングよくタイヤのパフォーマンスを引き出せるかどうかのアタック合戦となったが、そのQ1を国本選手は9位、また山下選手は10位で通過。Q2に駒を進める。 本来よりおよそ30分遅れでスタートしたQ2。このセッションからはソフトタイヤでのアタックが始まるため、タイヤの温め方、コースインのタイミング、さまざまな要素をうまく重ね合わせて好タイムを引き出すことが求められる。チームで先にアタックしたのは国本選手。1分37秒232で暫定3番手につけたが、続々とその後、ライバルたちがタイムアップ。終わってみれば9番手と、惜しくもQ3進出を逸してしまった。一方、じっくりタイヤに熱を入れ、アタックに向かった山下選手。満を持して挑んだタイムは1分37秒191を刻み、8番手に。Q3へと駒を進めた。 Q3は午後5時4分に走行が開始。日も陰る中でのアタックとなる。 1コーナーに最も近いピットから真っ先にコースへと向かった山下選手は計測2周目に1分36秒730をマーク。暫定トップに躍り出た。だがその後、続々とタイム更新を果たしたライバルが現れ、最終的に山下選手は6番手で予選を終えている。

公式予選記録

Pos. No. TEAM DRIVER Q1 Q2 Q3
1 65 TCS NAKAJIMA RACING 牧野 任祐 1’38.111 1’36.758 1’36.060
2 64 TCS NAKAJIMA RACING アレックス・パロウ 1’37.615 1’36.346 1’36.089
3 1 DOCOMO TEAM DANDELION RACING 山本 尚貴 1’38.315 1’36.932 1’36.312
4 5 DOCOMO TEAM DANDELION RACING 福住 仁嶺 1’38.209 1’36.926 1’36.388
5 19 ITOCHU ENEX TEAM IMPUL 関口 雄飛 1’38.839 1’37.052 1’36.436
6 3 KONDO RACING 山下 健太 1’38.821 1’37.191 1’36.730
7 20 ITOCHU ENEX TEAM IMPUL 平川 亮 1’38.680 1’37.040 1’36.824
8 18 carrozzeria Team KCMG 小林 可夢偉 1’38.894 1’36.916 1’36.849
9 4 KONDO RACING 国本 雄資 1’38.798 1’37.232  
10 16 TEAM MUGEN 野尻 智紀 1’38.199 1’37.342  
11 50 B-Max Racing with motopark ルーカス・アウアー 1’38.344 1’37.562  
12 37 VANTELIN TEAM TOM’S ニック・キャシディ 1’38.718 1’37.930  
13 8 UOMO SUNOCO TEAM LEMANS 大嶋 和也 1’38.927    
14 38 JMS P.MU/CERUMO・INGING 石浦 宏明 1’39.078    
15 17 REAL RACING トリスタン・シャルパンティエ 1’39.514    
16 15 TEAM MUGEN ダニエル・ティクトゥム 1’41.436    
以上予選通過
17 51 B-Max Racing with motopark ハリソン・ニューウェイ 1’48.655    
18 39 JMS P.MU/CERUMO・INGING 坪井 翔 2’02.278    
19 36 VANTELIN TEAM TOM’S 中嶋 一貴 11’07.789    
20 7 UOMO SUNOCO TEAM LEMANS アーテム・マルケロフ 11’22.469    

近藤監督のコメント

国本はストレートでスピードが伸びなかったとコメントしていましたが、その結果、 コンマ1〜2秒くらい損をしていたようです。タラ・レバの話にはなりますが、 それがなければQ3に行けたとも思いますが、とはいえ持っているものをすべて使い果たしての6位、9位という順位だったと思います。トヨタ勢トップ(5位)を獲れなかったのは悔しいですけどね。でもあの大混乱のQ1をふたりとも丁寧に走り、最終的にそれなりにいいポジションを得られたのは良かった。1秒どころかコンマ7秒の間にトップから10番手までが入るくらい、大きな差になるスーパーフォーミュラならではの戦いですから仕方ないですね。ふたりとも初戦でいい仕事をしてくれたと思います。 今年は1レースもポイントを落とすことなく戦いたいので、確実にいいところでふたりともゴールさせ、次のレースに備えたいと思います。初戦ならではの大事なことをきちんとこなせるような戦いにしたいですね。

山下 健太選手のコメント

予想以上に苦戦しました。Q1は他車のクラッシュなどでタイミングを読めず、最後のアタック勝負になりましたが、S字でミスをしてしまいました。ミディアムタイヤでのアタックは、まだまだ煮詰めていかなければいけない部分がありますね。Q1を通過できてホッとしたのですが、Q2、Q3のソフトタイヤでは、Q2で計測2周目に行くと決めていたものの、 ウォームアップでトラフィックに引っかかり、S字でいまひとつグリップを得ることができなかったので、セクター1でタイムを稼げなかったです。ただ、Q3のアタックは完璧でした。そこでもクルマも良くて結構上位に行っているのではないかと思ったのですが、全然行っていませんでしたね。今回は、予選を通してなんとかまとめることはできたのですが、本来なら最初のQ1からまとめていける走りをしなければいけないと思っております。 オフのテストではずっとトップに立っていたので、今日もトップを獲りたかったですね。 決勝はQ1のように荒れそうな感じもしますが、タイヤのタレも予選のときとまた違う感じがしています。それをうまく感じ取って臨機応変に対応できる人が上位にいけると思うので、そういう戦いがしたいですね。

国本 雄資選手のコメント

自分ではQ3まで残れると思っていたのですが、自分ではどうしようもないところで タイムロスしていました。トップスピードを伸ばすことができなかったですね。 レースウィークに入ってからずっと課題になっているのですが、コンマ2〜3秒はロスしており、その原因をしっかり究明しなければいけません。クルマのバランスはいいしフィーリングも良くなっていてポジティブな部分も多いので、チームと話し合って改善していきたいと思います。ただ全体的な仕上がりは良くなってきていて、自信を持ってアタックできるようになっています。9番手からでもポジションアップできるレースは過去に経験しているし、前向きには捉えているので、全然諦める順位ではないと思っています。もちろん、表彰台を狙うレースがしたいですが、戦略含むコンマ1秒もミスが無いよう、毎周毎周フルアタックして走ります。

エンジニアのコメント

【3号車】

昨日の練習走行と今日の予選では気象条件がだいぶ違っていたので、その違いが今日の差になったのだと思います。今日、普通に走れたので、そのまま明日のレースに向けて準備をしていければいいなと思います。予選ではセットも変更せず、微調整で進めました。クルマの仕上げは去年からのものを踏襲し、都度調整しながら作っています。基本路線に合わせ込みを行い、その中で都度ちょっとのチューニングで作業を進めることでクルマを作っていくことになると思います。明日の決勝は、予選とはまた異なるゲームになるでしょう。ソフトとミディアムの両タイヤを使い、ドライバーはその中でオーバーテイクシステムを有効に使う戦いになるので、興味ある展開になると見ています。

【4号車】

ストレートスピードが足りないということで色々と対策を進めたのですが、まだ見直しが必要です。一方で、金曜の走行ではまた違う部分での調整を行っていました。 セッティングは昨日から今日にかけて見直しを行い、朝の走行後予選に向けての調整をしていますが、また決勝に向けて準備をしたいと思います。 Q3に行けると国本選手自身が思っていただけに9位という結果は少し残念ですが、明日に向けて戦略を練り決勝で追い上げを見せてもらえたら、と思います。

二日目 決勝(2019年4月21日・晴れ/ドライ)

決勝レポート

KONDORACING、荒れた決勝でダブル入賞を果たす!

春の陽気に恵まれた鈴鹿サーキット。今シーズンの初決戦は再三にわたりセーフティカーが入る荒れ模様の展開となったが、KONDORACINGの山下健太選手、国本雄資選手は粘り強く落ち着いたレース運びを見せてチェッカー。山下選手が3位表彰台に上がり、国本選手も最終的に6位入賞となり、両選手揃ってポイント獲得を手にしている。 前日の予選からコースアウトやクラッシュなど、落ち着きのないセッションが続いた開幕戦。その流れは43周の決勝でも同様の流れを見せた。朝のフリー走行で、チームは決勝での装着タイヤを含め最終確認を粛々とこなし、午後2時の戦いに備えた。 朝からぐんぐんと気温が上がり、参戦台数20台となった新車SF19がダミーグリッドにつく時点で、気温は25度、路面温度は37度とレースウィーク一番の数値を刻む。スタートに向けて各車はソフトもしくはミディアムタイヤを選択することになるのだが、チームは両車揃ってミディアムタイヤを装着しスタートを切った。 スタートを決めた3号車山下選手は抜きつ抜かれつの展開ながら、予選順位をキープする6番手でオープニングラップを終了。レースウィーク中、ミディアムタイヤでのペースアップに悩んでいたこともあり、早めのピットインでソフトタイヤへスイッチ、追い上げを見せる戦略を予め立てていた。その後、ソフトタイヤでスタートを切った後続のライバルたちがペースアップし始めると応戦が難しくなり、ポジションを下げてしまう。その矢先、130Rで2台の車両が立て続けにコースアウト。これを受け、コースにセーフティカー(SC)が入りレースがコントロールされる。 すると山下選手はこのタイミングでピットイン。戦略通り、タイヤをソフトタイヤへとスイッチし、コースに復帰する。レースはその後もリスタート、他車のクラッシュを原因とするセーフティカーランが4度にわたり繰り返されるという波乱の展開に。その中でもコース上では激しい攻防戦が繰り広げられ、山下選手も懸命のプッシュを重ねつつ、巡るチャンスを確実なものにする走りを見せた。 4度目のセーフティカーランの直後、山下選手は4番手を走行。目前の1号車に幾度となく詰めより、オーバーテイクシステムを使って猛追するが、追われる1号車も応戦。惜しくもあと一歩のところで攻略の機会に恵まれなかった。だが、残り2周のところで規定のタイヤ交換のために先頭車両がピットイン。これにより山下選手は3番手へと浮上、このままチェッカーを受け、初戦で3位表彰台へと上がった。 一方の国本選手はオープニングラップで後続のソフトタイヤ装着車にかわされ、10位に。その後も同様にソフトタイヤをつけて早くもタイムアップしたライバル達に先行されたが、ミディアムタイヤでしばし我慢の周回を重ねる。 1回目のセーフティカーでは山下選手がピットインしたため、国本選手はタイミングの重複を回避。2回目のセーフティカーでピットインを予定したが、チームとのコンタクトが若干ずれてしまい、惜しくもタイミングを合わせることができなかった。そこでチームでは、ライバル達のタイヤパフォーマンスが厳しくなる終盤にピットインし、タイヤ交換する作戦へとスイッチ。結果、4回目のセーフティカーとなった28周終了のタイミングでピットイン、ソフトタイヤへと交換した。その後、ソフトタイヤでの速さをしっかりとアピールする走りを見せた国本選手は、コース復帰時の12位から着実にポジションアップ。激しい攻防戦を重ねて7位でチェッカーを受けた。さらにレース後、上位1台がペナルティを受けて順位を下げたことからポジションを1つ上げ、6位の結果を手にしている。

決勝結果

Pos. No. TEAM DRIVER LAPS TIME DELAY BEST TIME
1 37 VANTELIN TEAM TOM’S ニック・キャシディ 43 1:28’21.635 169.56km/h 1’36.060
2 1 DOCOMO TEAM DANDELION RACING 山本 尚貴 43 1:28’23.384 1.749 1’42.198
3 3 KONDO RACING 山下 健太 43 1:28’24.034 2.399 1’42.709
4 16 TEAM MUGEN 野尻 智紀 43 1:28’29.900 8.265 1’43.407
5 39 JMS P.MU/CERUMO・INGING 坪井 翔 43 1:28’32.157 10.522 1’43.364
6 4 KONDO RACING 国本 雄資 43 1:28’32.460 10.825 1’42.196
7 50 B-Max Racing with motopark ルーカス・アウアー 43 1:28’35.624 13.989 1’43.348
8 15 TEAM MUGEN ダニエル・ティクトゥム 43 1:28’36.732 15.097 1’43.520
9 18 carrozzeria Team KCMG 小林 可夢偉 43 1:28’52.547 30.912 1’41.867
10 7 UOMO SUNOCO TEAM LEMANS アーテム・マルケロフ 43 1:28’58.717 37.082 1’43.756
11 5 DOCOMO TEAM DANDELION RACING 福住 仁嶺 43 1:28’59.612 37.977 1’43.608
12 8 UOMO SUNOCO TEAM LEMANS 大嶋 和也 43 1:29’00.692 39.057 1’43.445
以上完走
13 65 TCS NAKAJIMA RACING 牧野 任祐 26 53’14.267 17Laps 1’41.757
14 64 TCS NAKAJIMA RACING アレックス・パロウ 17 33’56.950 26Laps 1’41.057
15 38 JMS P.MU/CERUMO・INGING 石浦 宏明 15 29’48.692 28Laps 1’42.885
16 36 VANTELIN TEAM TOM’S 中嶋 一貴 14 27’52.150 29Laps 1’44.021
17 51 B-Max Racing with motopark ハリソン・ニューウェイ 14 28’22.701 29Laps 1’43.681
18 19 ITOCHU ENEX TEAM IMPUL 関口 雄飛 10 19’32.546 33Laps 1’42.242
19 20 ITOCHU ENEX TEAM IMPUL 平川 亮 7 12’07.215 36Laps 1’43.147
20 17 REAL RACING トリスタン・シャルパンティエ 7 12’26.868 36Laps 1’44.848

SC導入(1回目):14:18'33( 8Laps)~14:26'35(11Laps)

SC導入(2回目):14:33'22(15Laps)~14:38'00(17Laps)

SC導入(3回目):14:41'09(18Laps)~14:48'35(21Laps)

SC導入(4回目):14:59'05(27Laps)~15:11'43(31Laps)

No.64 ドライビングスルーペナルティ (全日本スーパーフォーミュラ選手権統一規則 第31条 4-4)(スタート手順))

No.38 ドライビングスルーペナルティ(リタイアのため未消化) (国際モータースポーツ競技規則 付則H項 2.4.5.1b)(黄旗区間での追越し))

No.51 競技結果に30秒加算,ペナルティポイント1点 (全日本スーパーフォーミュラ選手権統一規則 第15条 1-1)(危険なドライブ行為))

No. 7 ドライビングスルーペナルティ (国際モータースポーツ競技規則 付則H項 2.9.10 (SC活動中の追越し))

No. 5 ドライビングスルーペナルティ (国際モータースポーツ競技規則 付則H項 2.9.10 (SC活動中再スタート時の追越し))

No. 8 競技結果に30秒加算 (国際モータースポーツ競技規則 付則H項 2.9.10 (SC活動中再スタート時の追越し))

No.36 罰金50,000円 (全日本スーパーフォーミュラ選手権統一規則 第21条 12(ピットアウト時の安全確認))


Fastest Lap

No. TEAM LAPTIME
64 TCS NAKAJIMA RACING 1’41.057 3/17 206.87km/h

近藤監督のコメント

今シーズンは1レースもポイントを落とさない戦いがしたいと思っているのですが、まず初戦できちんと二人揃って仕事をしてくれました。今日は優勝チームのように早めのピットインを行うことも戦略のひとつとして持っていました。しかしライバルに先を越され、その矢先にセーフティカーが入ったので、僕たちはタイミングを失ってしまいました。レース自体も様々なアクシデントがありましたが、その中でもチームとしては3位という結果がベストだったかもしれません。まだまだやるべきことはありますね。 ただ、レースウィークを通して大きなトラブルはなかったし、内容の伴った戦いができたことは素晴らしいと思っていますので、いいレースができたと言えます。ただ、それだけではもはや手放しで喜べないチームになったので、当然少しでも早いタイミングで勝ちを狙っていきたいという気持ちもあります。今回は荒れたレースの中で、きちんと結果を残せたことは評価できます。いい雰囲気の中でチームも仕事ができているのでこのままいい流れを持続させたいですね。

山下 健太選手のコメント

今シーズンから導入されたSF19では、シーズンオフのテストからとてもいい感じで走ってこれたし、速さもあったので開幕戦の予選からもう少し前に行けると思っていました。ところが最初のフリー走行で速さを出せず、やはりそんなに甘くはないなと痛感しました。レースウィークを通してミディアムタイヤでの走りに苦戦しました。グリップが全然なく、決勝でもコースに留まるのが精一杯という感じでした。6位からミディアムタイヤでスタートしたので、ペースをなかなか上げられず、後ろからきたソフトタイヤ勢にどんどん抜かれることになりました。ただ、タイヤ交換後はソフトタイヤで追い上げもできたし、抜くこともできました。結果的に3位にはなれたのですが、その前にいる二人の選手が以前と同様に手強く一筋縄ではいかない走りで今回は敵いませんでしたが、この先勝てるよう、頑張っていきたいと思います。

国本 雄資選手のコメント

戦略的にミディアムタイヤで引っぱって、燃料が軽くなったところで誰もいないタイミングでピットインしソフトタイヤで追い上げて2〜3台抜けたら…と考えていたんです。ところが荒れた展開になったし、ミディアムタイヤでは思っていたような状態で走ることができず、苦しかったですね。セーフティカーも入り、いつピットに入るのがいいのか決めるのが難しかったです。幸いにも、終盤(4回目となる)にセーフティカーが入ってくれたのでそこでピットインできました。状況的に搭載する燃料も少なくて済んだし、新しくソフトタイヤを着けた状態だったので、何台かは抜けるぞと思ったのですが…。ホンダエンジンが思いのほか速かったですね。オーバーテイクシステムを使ってなんとかしようと頑張ったのですが、うまくいきませんでした。一瞬、一台も抜けなかったらどうしようと思ったのですが、もうブレーキング勝負しかないと思って一発勝負に出たり、スプーンカーブから2コーナーまでずっとオーバーテイクシステムを使いっぱなしにして逆転したり…と、とにかく必死に追い上げて意地を見せました。もうちょっと抜けると思っていただけに悔しいですね。監督から”しぶとく行け!” という言葉を受け、あたふたせずにやれることをやりきったという感じですね。次のオートポリスでは、予選から速さを発揮できるよう頑張ります。

エンジニアのコメント

【3号車】

荒れたレースになった中で表彰台に乗ることができたのだから、走りに関しては良くできましたと言いたいですね。イン側からのスタートではちょっとふらついたように見えましたが、ポジションキープでオープニングラップを終えて戻ってきたことも評価できます。あとよく粘り強く走ってくれましたし、クラッシュやトラブルにも巻き込まれることなく走れたことが結果に表れています。ただ、より早いタイミングでピットインした後方の車両に優勝をさらわれたのは本当に悔しかったですね。あの戦略はチームとしても頭にあったものですから。僕たちもピットインさせようと考えていた矢先に最初のセーフティカーが入ったので、ピットインを決断するタイミングが遅かったという思いですが、速さはあるので次戦はきっちりと仕事をこなしたいと思います。

【4号車】

今日は荒れたレースになってしまったので、ピットインのタイミングがとても難しかったです。 4号車としては結果的にそのタイミングが遅かったといえます。1回目のタイミングでは難しかったので、2回目のセーフティカーでピットインさせようとしたのですが、躊躇してしまったのが痛かったです。 決断のタイミングが遅かったですね。そんな中でも国本選手はペースが上がらないミディアムタイヤでよく我慢して走ってくれたと思います。 さらに終盤、ソフトタイヤをつけてからはしっかりと勝負をかけ、ポジションを上げて帰ってきてくれたのは大変良かったですね。

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