Race Report - 第1戦 岡山国際サーキット
一日目 予選(2017年4月8日・曇/ドライ)
予選レポート
不安定な天候に左右され、予選11位に
今シーズンは全チームがニューマシンを投入することとなったSUPER GT・GT500クラス。シーズンオフには国内外でテストが行われ、KONDO Racingでも精力的にセットアップに取り組み、シーズンへの準備を進めてきた。なお、今シーズン24号車 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rのステアリングを握るのは、佐々木大樹、ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラの両選手。チーム4年目の佐々木選手は第1ドライバーとして今シーズンも躍進が期待される若手ドライバーであり、また、オリベイラ選手は7年ぶりにチーム復帰を果たすベテランドライバー。チームとしては、両選手の強みをしっかりと引き出し、いい戦いを披露したいところだ。
初戦の予選日は朝から曇天模様。午前の公式練習で順調にタイムアップを果たした24号車。上位とは僅差の1分19秒228をマークし、5番手でセッションを終えたことから、午後からのノックアウト予選に向けて大きな期待がかかった。また、チームとしても上位スタートを狙おうと、Q1では柔らかめのタイヤをセレクトしてアタックに挑んだ。
Q1のアタッカーは、オリベイラ選手。すでにウェット宣言が出ていたが、レインタイヤを装着するほどではなく、スリックタイヤでコースイン。タイミングを合わせ、アタックラップに入ったが、思うほどタイムアップにつながらず、刻んだタイムは1分19秒234。11番手に甘んじ、惜しくもQ2進出には至らなかった。翌日の決勝では、粘り強い戦いを目指す。
初戦の予選日は朝から曇天模様。午前の公式練習で順調にタイムアップを果たした24号車。上位とは僅差の1分19秒228をマークし、5番手でセッションを終えたことから、午後からのノックアウト予選に向けて大きな期待がかかった。また、チームとしても上位スタートを狙おうと、Q1では柔らかめのタイヤをセレクトしてアタックに挑んだ。
Q1のアタッカーは、オリベイラ選手。すでにウェット宣言が出ていたが、レインタイヤを装着するほどではなく、スリックタイヤでコースイン。タイミングを合わせ、アタックラップに入ったが、思うほどタイムアップにつながらず、刻んだタイムは1分19秒234。11番手に甘んじ、惜しくもQ2進出には至らなかった。翌日の決勝では、粘り強い戦いを目指す。
公式予選記録
GT500
Pos. | No. | TEAM | DRIVER | Q1 | Q2 | WH |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 8 | ARTA NSX-GT | 野尻 智紀/小林 崇志 | 1'18.620 | 1'20.604 | |
2 | 6 | WAKO'S 4CR LC500 | 大嶋 和也/A.カルダレッリ | 1'18.558 | 1'20.960 | |
3 | 37 | KeePer TOM'S LC500 | 平川 亮/ニック・キャシディ | 1'18.584 | 1'24.749 | |
11 | 24 | フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R | 佐々木 大樹/J.P.デ・オリベイラ | 1'19.234 | - |
WH=ウェイトハンディキャップ(kg)
※公式予選Q2は、開始9分59秒時点で赤旗提示。残り時間3分で再開した。(赤旗中断 16:24-16:35)
※公式予選Q2は、開始22分07秒で赤旗提示。予選終了とした。
※No.16、36 2017 SUPER GT選手権 続―規則 第29条5.(赤旗原因車両)を適用し当該セッションタイムを抹消した。
近藤監督のコメント
ライバル勢よりも、GT-R勢が出遅れたというか、ライバル勢の進歩が大きかったということでしょうか。一方、僕らはタイヤのマージンでシーズンオフのセパンで好タイムをマークしたこともあり、少し油断していた部分があったかもしれません。今日の結果で、他メーカーとの差がより明確になったと思うので、早急に対処することも可能だと思います。とにかく今年はより僅差でのポジション争いになるので、ハードではあるけれど、チャンスもあると思っています。
Q1で早めにアタックを切り上げたのは、もうタイムアップを見込めないという判断もあり、決勝に向けてタイヤ温存の意味合いもありました。チーム的には、これまでも開幕戦の岡山でいい結果を残せていないんです。一方、今年のチームとしては、毎レースで安定した強さを見せられるよう、着実に上位でポイントを獲るようなレースをしていきたいという気持ちがあるので、そういうことを意識した戦いができればと思います。
Q1で早めにアタックを切り上げたのは、もうタイムアップを見込めないという判断もあり、決勝に向けてタイヤ温存の意味合いもありました。チーム的には、これまでも開幕戦の岡山でいい結果を残せていないんです。一方、今年のチームとしては、毎レースで安定した強さを見せられるよう、着実に上位でポイントを獲るようなレースをしていきたいという気持ちがあるので、そういうことを意識した戦いができればと思います。
佐々木 大樹選手のコメント
色んな要素から見ても、今日の結果はすごく現実的なものだと受け止めています。朝のセッション中は路面もまだ乾いておらず、コンディションが安定していなかったし、まともに走っていないチームもあったはず。その中で5番手のタイムを僕らが出しただけ、ということですね。予選に関しては、何かがあったからこの位置になったのではなくて、今の実力でしょう。明日は最善を尽くすのみです。
J.P.デ・オリベイラ選手のコメント
今朝の公式練習ではいいペースで周回を重ねることができており、手応えがありました。ところが、予選では自分たちのタイムを伸ばすことができませんでした。ほぼ練習時と同じだったんです。クルマ、タイヤという単体の問題ではなく、全体としてまだ足りない部分があるようです。引き続き、“今やるべきこと”が何なのか、突き詰めていかなければいけませんね。もし、明日が不安定な天候になれば、僕らにもチャンスが巡ってくると思うので、そういう展開になればいいなと思います。
エンジニアのコメント
今日の結果は、正直なところ今の現状そのものだと思います。クルマにタイヤを合わせ切れなかったという部分もありますが、今日の予選のタイヤに関しては、決勝を見据えることなく少しでもいいポジションからスタートを切るためのタイヤを選びました。グリッド優先のタイヤ選択だったのですが、結果としては厳しいものになりました。
二日目 決勝(2017年4月9日・曇/ドライ)
決勝レポート
コンディションの変化に苦しむ中、10位入賞
予選日に続き、岡山国際サーキットは薄曇りの天候が続いた決勝日。すっきりとしない空模様同様、チームの戦いも歯がゆさが残ることになった。
なお、今シーズンから朝のフリー走行が廃止され、スタート直前にウォームアップ走行が20分実施されることに。走行の機会が減ったこともあり、チームは少しでも好位置でのフィニッシュを実現しようと、最後の最後まで戦略を練って決勝への準備を進めた。
No.24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rのスタートドライバーを務めたのは、ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ選手。前日もQ1を担当しており、チームでは彼のタイヤマネージメントに期待し、コースへと送り出した。
一方で、レースは波乱の幕開けを迎える。まずダミーグリッド上からのパレードラップを前に1台の車両が動けず、再始動後の整列を整えるために、フォーメーションラップが2周行われる。だが、その2周目走行中、今度はポールポジション車両がスロー走行。さらにもう1台がガレージにクルマを戻すという慌ただしい状況となる。
レースはセーフティカーランを経て、1周減算の81周でようやくスタート。だが、6周目に再び1台がバックストレートでスロー走行となり、レースはセーフティカーが導入されるなど、荒れた展開が続いた。だが、オリベイラ選手はタイヤのマネージメントに尽力し、ペースを巧みにコントロールしながら走行を続ける。その中ではGT-R勢同士のタフな戦いも見られたが、ベテランらしく冷静沈着に周回を重ね、29周終了時点でピットイン。9番手で佐々木大樹選手へとバトンとつないだ。
ライバル勢よりも早いタイミングのピットインとなったことから、チームでは、ハード側のタイヤを選択。ところがこの決断が裏目に出る。クルマのバランスとタイヤ、さらには天候も含め、路面コンディションのコンビネーションが整わず、ペースアップが極めて難しい状況へとおいやられてしまう。だが、佐々木選手は集中力を切らすことなくガマンの走行を見せて、中盤以降は10位をキープした。結果、その粘りが実って10位チェッカー。貴重な1ポイントを手にすることとなった。
なお、今シーズンから朝のフリー走行が廃止され、スタート直前にウォームアップ走行が20分実施されることに。走行の機会が減ったこともあり、チームは少しでも好位置でのフィニッシュを実現しようと、最後の最後まで戦略を練って決勝への準備を進めた。
No.24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rのスタートドライバーを務めたのは、ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ選手。前日もQ1を担当しており、チームでは彼のタイヤマネージメントに期待し、コースへと送り出した。
一方で、レースは波乱の幕開けを迎える。まずダミーグリッド上からのパレードラップを前に1台の車両が動けず、再始動後の整列を整えるために、フォーメーションラップが2周行われる。だが、その2周目走行中、今度はポールポジション車両がスロー走行。さらにもう1台がガレージにクルマを戻すという慌ただしい状況となる。
レースはセーフティカーランを経て、1周減算の81周でようやくスタート。だが、6周目に再び1台がバックストレートでスロー走行となり、レースはセーフティカーが導入されるなど、荒れた展開が続いた。だが、オリベイラ選手はタイヤのマネージメントに尽力し、ペースを巧みにコントロールしながら走行を続ける。その中ではGT-R勢同士のタフな戦いも見られたが、ベテランらしく冷静沈着に周回を重ね、29周終了時点でピットイン。9番手で佐々木大樹選手へとバトンとつないだ。
ライバル勢よりも早いタイミングのピットインとなったことから、チームでは、ハード側のタイヤを選択。ところがこの決断が裏目に出る。クルマのバランスとタイヤ、さらには天候も含め、路面コンディションのコンビネーションが整わず、ペースアップが極めて難しい状況へとおいやられてしまう。だが、佐々木選手は集中力を切らすことなくガマンの走行を見せて、中盤以降は10位をキープした。結果、その粘りが実って10位チェッカー。貴重な1ポイントを手にすることとなった。
決勝結果
GT500
Pos. | No. | TEAM | DRIVER | TIME/DIFF | LAP | WH |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 37 | KeePer TOM'S LC500 | 平川 亮/ニック・キャシディ | 2:12'39.626 | 81 | |
2 | 6 | WAKO'S 4CR LC500 | 大嶋 和也/A.カルダレッリ | 1.503 | 81 | |
3 | 1 | DENSO KOBELCO SARD LC500 | ヘイキ・コバライネン/平手 晃平 | 2.761 | 81 | |
4 | 38 | ZENT CERUMO LC500 | 立川 祐路/石浦 宏明 | 2.939 | 81 | |
5 | 36 | au TOM'S LC500 | 中嶋 一貴/ジェームス・ロシター | 7.607 | 81 | |
6 | 19 | WedsSport ADVAN LC500 | 関口 雄飛/国本 雄資 | 9.219 | 81 | |
7 | 23 | MOTUL AUTECH GT-R | 松田 次生/ロニー・クインタレッリ | 20.096 | 81 | |
8 | 12 | カルソニック IMPUL GT-R | 安田 裕信/ヤン・マーデンボロー | 32.360 | 81 | |
9 | 16 | MOTUL MUGEN NSX-GT | 武藤 英紀/中嶋 大祐 | 40.195 | 81 | |
10 | 24 | フォーラムエンジニアリングADVAN GT-R | 佐々木 大樹/J.P.デ・オリベイラ | 51.691 | 81 |
WH=ウェイトハンディキャップ(kg)
※本決勝レースは、2017 SUPER GT選手権 統一規則 第32条 17.を適用し、1周回減算の81周回にて行った。
※本決勝レースは、2017 SUPER GT選手権 統一規則 第32条 18.を適用し、SCスタートとした。
※本決勝レースは、SCを導入した。(1回目:6周目にSC導入し10周目に離脱/2回目:54周目にSC導入し60周目に離脱)
Fastest Lap
No. | TEAM | LAPTIME |
---|---|---|
6 | WAKO'S 4CR LC500 | 1'19.784 |
近藤監督のコメント
今回は、今のGT-Rが持っているポテンシャルと、岡山用に持ち込んだタイヤ、それが気温と路面温度が合いませんでしたね。ただ、持ち込みタイヤが気候に合わなかったのか、クルマの完成度がまだ十分でなかったのか、どこに原因があるのかがまだわからないんです。これからクルマを持ち帰り、分析して解明する必要がありますね。チーム、タイヤメーカー、それぞれが次の富士に向けて準備を進めていくことになります。今回、予選ではGT-R勢のトップを獲ったのに、決勝ではそれを維持できなかった。それも課題です。もちろん、このままで終わるつもりはないので、引き続き努力していきます。
一方で、今日の結果は今の実力から見れば、惨敗に他なりません。ラッキー(2度のセーフティカーランでタイヤをセーブできたという意)があって10位だったということを受け止め、しっかりと次につなげて行きたいと思います。
一方で、今日の結果は今の実力から見れば、惨敗に他なりません。ラッキー(2度のセーフティカーランでタイヤをセーブできたという意)があって10位だったということを受け止め、しっかりと次につなげて行きたいと思います。
佐々木 大樹選手のコメント
(ドライブを担当した)セカンドスティントで装着したタイヤがコンディションやクルマに合わず、いいペースで走れることができませんでした。パッケージとしても力を出せない状態でした。
J.P.デ・オリベイラ選手のコメント
クルマのバランスが整わずオーバーステアだったし、ムービングし始めたタイヤのマネージメントも必要でしたが、GT-R勢同士のポジション争いに集中して走りました。与えられたスティントで、いい仕事ができたと思います。セカンドスティントに入ると、選択したタイヤのこともあり、他のGT-Rに先行を許すことになりました。まずは今回の原因をきちんと究明し、今後に向けてクルマのセットアップやタイヤ選択において、しっかりと見直しをしたいと思います。
エンジニアのコメント
レース序盤はセーフティカー導入のおかげでタイヤを持たせることができたと思います。あとはJP(オリベイラ)のタイヤマネージメント力ですね。これで規定周回までピットインせずに済みました。ただ、佐々木選手の走行時に着けた硬めのタイヤは完全にミスマッチのものでした。路面というよりも、天候に合わなかったですね。選択肢が限られた中で、厳しい判断となりました。富士に向けて、タイヤ選択をしっかりと見極めていかなければならないという思いがあります。クルマのパフォーマンスとのバランスも意識して、次の準備を進めていきたいですね。