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Race Report - 第3戦 オートポリス

一日目 予選(2017年5月20日・晴/ドライ)

予選レポート

思うようなタイムアップが叶わず、13位スタートに

今シーズン3戦目の舞台となるのは、大分・オートポリス。昨年は熊本地震の影響を受けて開催が見送られたため、2年ぶりにSUPER GT車両が一堂に会することとなった。予選日前日から初夏を感じさせる好天気に恵まれる一方、急上昇する気温と路面温度を見越してのタイヤ選択、そしてクルマのセットアップ等、難しいコンディション下でのアタックとなった。
朝の公式練習は気温18度、路面温度26度からスタート。GT300クラスとの混走中、コース上にストップした車両が出たことで1度赤旗中断となったが大きな影響はなく、粛々とメニューをこなしていく。No.24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rには、まず佐々木大樹選手が主にドライブを担当し、セットアップを確認。そこから予選に向けて方向性を絞り込む作業に入った。
迎えたノックアウト予選。第1、第2戦ではジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ選手がQ1に出走したが、今回は佐々木選手がステアリングを握ることに。公式練習の終盤、装着したタイヤと同種のタイヤでアタックしたが、タイムアップを果たせず13番手に。決勝では後方からの追い上げでポジションアップを狙うことになる。

公式予選記録

GT500

Pos. No. TEAM DRIVER Q1 Q2 WH
1 100 RAYBRIG NSX-GT 山本 尚貴/伊沢 拓也 1'34.333 1'33.740 10
2 46 S Road CRAFTSPORTS GT-R 本山 哲/千代 勝正 1'35.270 1'34.331
3 1 DENSO KOBELCO SARD LC500 ヘイキ・コバライネン/平手 晃平 1'35.227 1'34.749 30
13 24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R 佐々木 大樹/J.P.デ・オリベイラ 1'36.820 - 2

WH=ウェイトハンディキャップ(kg)

近藤監督のコメント

厳しい結果になってしまいました。なんでこうなったのか、きちんと解明しないと。セットアップのミスなのか、路面の変化に対応できなかったことが影響として考えられますね。(佐々木)大樹が午前中のセッションで走り、タイヤの確認をしたんですが、それと同種のタイヤでアタックしたにも関わらず、タイムが出なかったですから…。今データを分析中です。セットアップの面でちょっと力みすぎたということもあるかもしれません。明日は粘り強く走ってきちんと結果を出したい。暑い天候になってくれれば、チャンスも増えると思います。

佐々木 大樹選手のコメント

朝の走行と予選とでは、フィーリングがあまりにも違っていました。このとき、決していいフィーリングではなかったものの、Q1ではきちんといい闘いができると考えていました。予選に向けて確かにセッティングは変えましたが、それが原因ではないと思うんです。タイムの落ち方を見れば、いわゆるマッチングの部分で合わなかったのかなとも思います。まだきちんとしたことがわからないのですが、しっかりと原因を追求していきたいですね。

J.P.デ・オリベイラ選手のコメント

とにかく今回はタイヤのグリップが足りなかった。そういう感じです。グリップレベルを見つけ出すのに苦心しました。それゆえに、クルマを仕上げることもままならなかった、ということでしょうね。そういう状況で2人のドライバーがドライブしてあれこれ行うより、大樹がひとりで確認したほうが、より方向性を見いだして、改善できるのではないかという判断もあって、彼がメインで走ったし、アタックもしたのですが…。難しい予選になってしまいました。13位からのスタートではありますが、ポイント獲得を目指して諦めずに最後まできちんと戦います。

エンジニアのコメント

朝の練習走行時と午後からのQ1とで大きくコースコンディションが変化したこともあり、そこに合わせきれなかった、というのが一番の原因です。結果、クルマの状況があまりにも大きく変わってしまい、アタックしてもタイムが伸びない、という状況に陥ってしまいました。明日の決勝に向けて、今日の午前と午後での走行データをもとに方向性を見つけ、合わせ込みをする必要があると思います。

二日目 決勝(2017年5月21日・晴/ドライ)

決勝レポート

厳しい条件下で戦いに挑み、粘りの走りで9位入賞

予選日同様、絶好のレース日和となった第3戦オートポリス。2年ぶりのSUPER GT開催となる今回は、九州のレースファンにぜひとも奮闘するNo.24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rの勇姿を披露したいところだ。チームもまた、13位のグリッドからどこまでポジションアップできるか、厳しいながらも大きなチャレンジに挑むこととなった。
スタートドライバーを務めたのは、佐々木大樹選手。前日から悩み、苦しんでいるタイヤ、クルマ、そしてコースコンディションのマッチングがどこまで改善しているのか、幾分不安を抱えてのスタートを切る。しばらくポジションキープのまま周回を重ねていく中、5周目に2台の車両が接触し、多重クラッシュが発生。これを機に、13周終了までセーフティカーがコースインした。24号車にとっては前方車両との差が縮まる好機になり、レース再開後は逆転を目指しての猛追が始まった。だが、プッシュするもののポジションアップには至らない。このまま我慢の走行を重ねることが有利に働かないと判断したチームは、早めのピットインを敢行。22周を終えた時点でNo.24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rがピットに帰還する。
バトンを受けとったジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ選手は、緩急をつけた走りでポジションアップをうかがうが、状況改善は難しく、ひたすら周回を重ねていくのみ。だが、その中でも諦めず、時にポジション争いの攻めの走りを見せるなど、最善の活躍を披露した。その結果、他車のトラブルなどもあって10位チェッカーを達成。さらにレース後、前でチェッカーを受けた1台にペナルティが科されたため、No.24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rは9位の結果を手にすることとなった。
シーズン序盤の3戦が終わってなお、さらなる改善と躍進を探求中のKONDO RACING。今後、第4戦SUGOを前にタイヤメーカーテスト、そしてGT公式テストが予定されている。シーズン中盤戦で勢いに乗るためにも、これらのテストでなんとしてもしっかりとした方向性を見出し、上昇気流に乗りたいところだ。

決勝結果

GT500

Pos. No. TEAM DRIVER TIME/DIFF LAP WH
1 36 au TOM'S LC500 中嶋 一貴/ジェームス・ロシター 1:59'56.800 65 24
2 17 KEIHIN NSX-GT 塚越 広大/小暮 卓史 26.592 65 6
3 100 RAYBRIG NSX-GT 山本 尚貴/伊沢 拓也 26.756 65 10
4 46 S Road CRAFTSPORTS GT-R 本山 哲/千代 勝正 27.138 65
5 23 MOTUL AUTECH GT-R 松田 次生/ロニー・クインタレッリ 27.779 65 24
6 37 KeePer TOM'S LC500 平川 亮/ニック・キャシディ 28.399 65 62
7 12 カルソニック IMPUL GT-R 安田 裕信/ヤン・マーデンボロー 40.435 65 6
8 19 WedsSport ADVAN LC500 関口 雄飛/国本 雄資 42.295 65 12
9 24 フォーラムエンジニアリングADVAN GT-R 佐々木 大樹/J.P.デ・オリベイラ 1'07.194 65 2
10 38 ZENT CERUMO LC500 立川 祐路/石浦 宏明 1'18.578 65 58

WH=ウェイトハンディキャップ(kg)

※黒白旗提示 No.38 立川祐路(ウォームアップ),No.38 立川祐路

※No.38 決勝結果に36秒加算(SGT-SpR 13-12 同一競技会での黒白旗2回判定)


Fastest Lap

No. TEAM LAPTIME
100 RAYBRIG NSX-GT 1'35.661

近藤監督のコメント

今日のレースは、今の自分たちが持っている力を出し切った戦いでもありました。大変悔しいけれど、これが今の実力でもあります。現実をしっかりと受け止め、今後、夏場の戦いに向けて、自分たちが得意とする部分を引き出しつつ、エンジン、タイヤをはじめ、パッケージとして進化を求めていきたいと思います。今回、厳しい戦いの中から最終的に9位という結果を手にすることができました。これは、たとえ苦しい状況であっても、決して諦めることなく、最後までチェッカーを目指して走り抜いた結果だと思っています。これからも、この気持ちを忘れることなく、進化を目指していきます。

佐々木 大樹選手のコメント

厳しい戦いになりました。予選からクルマやタイヤ、すべてのマッチングがうまく行かずに苦しんでいたのですが、決勝でもその状況はあまり変わらなかったですね。決勝でのクルマのバランスは、アンダーにもオーバーにもなり、よくわからない状態でした。根本的にはグリップレスの状態で、うまく使える状態ではなかったですね。結果、セットの合わせ込むこともできず、どうすることもできなかったですね。その中でも終盤にJP(デ・オリベイラ)さんがポジション争いを見せてくれていたので、今日はレースができていた方だと思います。菅生戦を前にテストもあるので、そこでいい方向性が見つけられたらいいなと思います。

J.P.デ・オリベイラ選手のコメント

前回の富士とは違って、今回はきちんとライバルたちとのバトルができたレースでした。僕らの戦略としてはうまく行ったと思いました。まず、後半の僕のスティントでは19号車、12号車とバトルができたし、追いついてからは彼らと遜色のないペースで10-15周を走っていたし、最終コーナーで一度は19号車を逆転できたし、このまま終盤までいいバトルを繰り広げられる、逆転の可能性もあると思っていました。ところが、25周を過ぎるとタイヤのパフォーマンスが格段に下がり、特にフロントタイヤのタレがひどく、どのコーナーでも通常よりギアをひとつ落として走っていたほどです。アンダーステアが酷かったですね。最終的にはクルマのパフォーマンス、さらには結果としても現状を受け入れて走らないといけませんでした。タイヤ選択も含め、難しい状況での戦いとなりました。

エンジニアのコメント

今日のレースはしんどい展開となってしまいました。予選から続く厳しい状況の中で、すべてのことを暫定的に進めて行かなければいけないという戦いになってしまいました。ただその中で、これではダメだからまた元に戻ろう、という後戻りはなかったので、まずどこに原因があるのかはっきりわかれば、もう少しやり方が見えてくるんじゃないかとも思いました。クルマ、タイヤ、ドライバーをうまく合わせ込んで行くには、どこかが決まらないと打つ手がない。今まさにそういう状態です。やはりまず予選でしっかりとポジションを狙っていけるよう、準備をしていかないと。シーズン中盤もタイヤ次第の戦いになるでしょうから、メーカーテストや公式テストで色々試せるといいなと思っています。

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