Race Report - 第8戦 ツインリンクもてぎ
一日目 予選(2017年11月11日・晴/ドライ)
予選レポート
着実にプランを進め、予選5番手をゲット
今シーズン最後の戦いを迎えたSUPER GT。栃木県・ツインリンクもてぎを舞台にした最終戦の予選を控えた朝の公式練習において、No.24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rは着実にメニューを消化し、ノックアウト形式のタイムアタックに挑んだ。
予選日を迎えたもてぎは、早朝こそ薄曇りの天気だったが、徐々に太陽が出始め、時折陽射しが顔を出すようになった。朝の公式練習は、気温10度、路面温度12度の中でスタート。最終的にはセッションの経過とともに気温17度、路面温度は23度まで上昇した。今回、No.24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rの元に新たなソフトタイヤが用意されたことから、セッション中に早速フィーリングをチェック。午後からの予選アタックに留まらず、決勝のタイヤ選択を強く意識して周回を重ねることになる。なお、このセッションで、No.24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rは1分37秒904のタイムをマーク、5番手につけるパフォーマンスを披露。午後からの予選に弾みを付けた。
GT500クラスのQ1は午後2時30分にスタート。今回、Q1のアタックを担当したのは佐々木大樹選手。決勝を見据えタイヤを選択、アタックに挑んだ。ノーミスの走りで1分37秒572のタイムを刻み、Q1を6番手で通過、ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ選手にQ2を託した。
バトンを受け取ったオリベイラ選手もまた、Q2で佐々木選手と同じタイプのタイヤを装着してコースへ。予選アタックのタイミングを迷ったというオリベイラ選手だったが、計測2周目にアタック。結果、1分37秒580のタイムをマークして5番手を獲得した。
最終戦は250km、53周の戦い。有終の美を飾るべく、よりいっそう熱いバトルが展開されると思われるが、No.24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rのアグレッシブな走りにも期待が集まる。
予選日を迎えたもてぎは、早朝こそ薄曇りの天気だったが、徐々に太陽が出始め、時折陽射しが顔を出すようになった。朝の公式練習は、気温10度、路面温度12度の中でスタート。最終的にはセッションの経過とともに気温17度、路面温度は23度まで上昇した。今回、No.24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rの元に新たなソフトタイヤが用意されたことから、セッション中に早速フィーリングをチェック。午後からの予選アタックに留まらず、決勝のタイヤ選択を強く意識して周回を重ねることになる。なお、このセッションで、No.24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rは1分37秒904のタイムをマーク、5番手につけるパフォーマンスを披露。午後からの予選に弾みを付けた。
GT500クラスのQ1は午後2時30分にスタート。今回、Q1のアタックを担当したのは佐々木大樹選手。決勝を見据えタイヤを選択、アタックに挑んだ。ノーミスの走りで1分37秒572のタイムを刻み、Q1を6番手で通過、ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ選手にQ2を託した。
バトンを受け取ったオリベイラ選手もまた、Q2で佐々木選手と同じタイプのタイヤを装着してコースへ。予選アタックのタイミングを迷ったというオリベイラ選手だったが、計測2周目にアタック。結果、1分37秒580のタイムをマークして5番手を獲得した。
最終戦は250km、53周の戦い。有終の美を飾るべく、よりいっそう熱いバトルが展開されると思われるが、No.24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rのアグレッシブな走りにも期待が集まる。
公式予選記録
GT500
Pos. | No. | TEAM | DRIVER | Q1 | Q2 | WH |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 23 | MOTUL AUTECH GT-R | 松田 次生/ロニー・クインタレッリ | 1'37.345 | R1'36.316 | - |
2 | 6 | WAKO'S 4CR LC500 | 大嶋 和也/A.カルダレッリ | 1'37.795 | 1'37.207 | - |
3 | 37 | KeePer TOM'S LC500 | 平川 亮/ニック・キャシディ | 1'37.536 | 1'37.366 | - |
5 | 24 | フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R | 佐々木 大樹/J.P.デ・オリベイラ | 1'37.572 | 1'37.580 | - |
WH=ウェイトハンディキャップ(kg)
R:コースレコード(従来のレコード 1'36.491)
近藤監督のコメント
明日のレースを意識した上でタイヤチョイスしました。(佐々木)大樹、JP(オリベイラ)とも、同じタイヤでアタックしています。その選択自体も悩んだのですが、結果的に大樹がレース用のタイヤでQ1を突破してくれて、JPで(異なるタイヤを着けて)ポールポジションを獲りにいきたいとも思ったのですが…。最終的には同じタイヤにして、明日のレースを見据えようということになりました。JPもいい仕事をして5位で戻ってくれました。タラ・レバではありますが、タイヤ次第で2、3番手は狙えたと思いますが、クルマの問題はないし、いい流れもある。なによりもしっかりタイヤをチェックすることもできました。とにかく明日は結果を残さないと。グリッドの前にチャンピオン争いしているチームが揃っているので、難しい展開にはなるでしょうが、自分たちのペースでレースができると思います。一方で、戦略的にも色々あるだけに悩んでいます。まずは、皆さんのご期待にそえるような戦いをしたいですね。
佐々木 大樹選手のコメント
予選ではレース向きのタイヤを選択することになりました。結果、アタックでミスすればQ1敗退になるところでしたが、それもなく、ミスのないアタックができたと思います。作戦どおりしっかりとQ1をパスすることができたし、クルマのバランスも次に活かせるものが準備できました。いいセッションだったと思います。開幕戦の順位と比べ、(同じノーウェイトの)最終戦でちゃんとレース用のタイヤでQ1を通過することができているし、GT-R自体も、チームも進化していることがわかる状態です。レクサスが優位と言われる中、レクサス勢と争うこともできているし、作戦が立てられるタイヤでこの位置にいるので、明日はおもしろいレースができると思います。
J.P.デ・オリベイラ選手のコメント
朝の公式練習では、ひと通りのプランを確認することができました。タイヤ選択に関しては、予選でよりシビアな選択をするというオプションもありました。一方、クルマのバランスはいいものが見つかっています。難しかったのは、何周目にタイムを出すかということでした。計測2周目か3周目のどちらがいいのか…。僕は2周目にアタックしたのですが、タイヤがグリップする可能性があった一方で、タイヤのウォームアップが十分にできない状況でした。でも、僕はそのリスクを選択したんです。一方、(Q1担当の)大樹は3周目にアタックしたんですが、そのほうが確かにタイヤのウォームアップはより自然なものでした。それがあったので、Q2で僕は少し早めのタイミングでプッシュしてウォームアップしたものの、多分十分ではなかったんでしょうね。とはいえ、明日は色々レースで起こるでしょうから、この位置でスタートできるのはいいことだと受け止めています。
エンジニアのコメント
ソフトタイヤを選択すれば、タイムは出るけれど決勝で持たない。一方、ミディアムタイヤなら途中(ルーティンのピットイン)で換えなくても持つので、アタックでのタイヤ選択に悩みました。結果的にはスタンダードな戦略としてミディアムを選びました。このほうが、レースでの戦略は広がると思います。
二日目 決勝(2017年11月11日・晴/ドライ)
決勝レポート
まさかのペナルティを受け、12位でレースを終える
気温、路面温度ともに前日に近いコンディションとなった決勝日。決戦を前に穏やかな陽射しに恵まれたツインリンクもてぎは、最終戦に相応しい天候となった。午後1時30分からの決戦を前に、20分間のウォームアップ走行が行われたが、このタイミングでNo.24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rは思わぬ窮地に立たされる。
セッション中、GT300車両同士が接触し、うち1台がスピンしてストップ。赤旗が提示された際にドライブしていたジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ選手が他車をパス。結果、レーススタート後にドライブスルーペナルティを消化しなければならなくなった。
気を引き締め、決勝スタートを迎えたNo.24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R。スタートドライバーを担当したオリベイラ選手はスタートからほどなくしてペナルティを消化、すぐさま猛追モードへ。少しでもポジションアップしようとプッシュを続けたのだが…。厳しい攻防戦の中、5コーナーで6号車とまさかの接触。このアクシデントが再びドライブスルーペナルティの対象となり、再度のピットスルーを強いられる。
これにより、残念ながら最後尾からの走行となったNo.24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R。そこでチームは戦略を変更。タイヤ無交換によるポジションアップを断念し、今後の戦いに向けてのデータ収集を意識した走行へとスイッチする。結果、オリベイラ選手が32周の走行を終えてルーティンワークのピットインをすると、給油とドライバー交代に加え、タイヤ交換を実施。バトンを受け継いだ佐々木大樹選手がレースウィーク中に使用しなかったソフトタイヤの確認走行へと向かった。
コース上の佐々木選手はバトルのチャンスもなく、ひとり旅状態。だが、そんな中でも集中力を欠かさず、ときにペースアップを見せて20周を走破。12位で最終戦を戦い終えている。
第6戦鈴鹿でチーム初となるポールポジションを獲得する結果を残したKONDO Racing。だが、レースでは、惜しくも納得の行く結果を残せず悔しさが募るシーズンとなった。来シーズンに向け、万全な準備を進めることで、新たな躍進を目指す。
セッション中、GT300車両同士が接触し、うち1台がスピンしてストップ。赤旗が提示された際にドライブしていたジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ選手が他車をパス。結果、レーススタート後にドライブスルーペナルティを消化しなければならなくなった。
気を引き締め、決勝スタートを迎えたNo.24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R。スタートドライバーを担当したオリベイラ選手はスタートからほどなくしてペナルティを消化、すぐさま猛追モードへ。少しでもポジションアップしようとプッシュを続けたのだが…。厳しい攻防戦の中、5コーナーで6号車とまさかの接触。このアクシデントが再びドライブスルーペナルティの対象となり、再度のピットスルーを強いられる。
これにより、残念ながら最後尾からの走行となったNo.24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R。そこでチームは戦略を変更。タイヤ無交換によるポジションアップを断念し、今後の戦いに向けてのデータ収集を意識した走行へとスイッチする。結果、オリベイラ選手が32周の走行を終えてルーティンワークのピットインをすると、給油とドライバー交代に加え、タイヤ交換を実施。バトンを受け継いだ佐々木大樹選手がレースウィーク中に使用しなかったソフトタイヤの確認走行へと向かった。
コース上の佐々木選手はバトルのチャンスもなく、ひとり旅状態。だが、そんな中でも集中力を欠かさず、ときにペースアップを見せて20周を走破。12位で最終戦を戦い終えている。
第6戦鈴鹿でチーム初となるポールポジションを獲得する結果を残したKONDO Racing。だが、レースでは、惜しくも納得の行く結果を残せず悔しさが募るシーズンとなった。来シーズンに向け、万全な準備を進めることで、新たな躍進を目指す。
決勝結果
GT500
Pos. | No. | TEAM | DRIVER | TIME/DIFF | LAP | WH |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 23 | MOTUL AUTECH GT-R | 松田 次生/ロニー・クインタレッリ | 1:31'44.581 | 53 | - |
2 | 37 | KeePer TOM'S LC500 | 平川 亮/ニック・キャシディ | 6.263 | 53 | - |
3 | 38 | ZENT CERUMO LC500 | 立川 祐路/石浦 宏明 | 13.353 | 53 | - |
4 | 17 | KEIHIN NSX-GT | 塚越 広大/小暮 卓史 | 19.962 | 53 | - |
5 | 100 | RAYBRIG NSX-GT | 山本 尚貴/伊沢 拓也 | 20.537 | 53 | - |
6 | 46 | S Road CRAFTSPORTS GT-R | 本山 哲/千代 勝正 | 20.857 | 53 | - |
7 | 12 | カルソニック IMPUL GT-R | 安田 裕信/ヤン・マーデンボロー | 38.909 | 53 | - |
8 | 1 | DENSO KOBELCO SARD LC500 | ヘイキ・コバライネン/平手 晃平 | 46.745 | 53 | - |
9 | 8 | ARTA NSX-GT | 野尻 智紀/小林 崇志 | 1'01.721 | 53 | - |
10 | 64 | Epson Modulo NSX-GT | ベルトラン・バゲット/松浦 孝亮 | 1'28.669 | 53 | - |
12 | 24 | フォーラムエンジニアリングADVAN GT-R | 佐々木 大樹/J.P.デ・オリベイラ | 1Lap | 52 | - |
WH=ウェイトハンディキャップ(kg)
黒白旗提示 No.38 立川 祐路、No.1 ヘイキ・コバライネン
No.24 J.P.デ・オリベイラ ドライブスルー(H項2-2.4.4.1b-3「赤旗中の追い越し」)
No.24 J.P.デ・オリベイラ ドライブスルー(SGT-SpR.13-1.b「危険なドライブ行為」)
Fastest Lap
No. | TEAM | LAPTIME |
---|---|---|
23 | MOTUL AUTECH GT-R | 1'40.077 |
近藤監督のコメント
最終戦は、レースにならなかったですね。今回、表彰台を狙い、タイヤ無交換の戦略で挑もうとしていたのですが、戦う前にペナルティを受けることになってしまいました。いいタイヤがあっただけに残念でなりません。また、レース中のペナルティもあり、結果的にレースをさせてあげることができなかった(佐々木)大樹にかわいそうな思いをさせてしまいました。
今年一年を振り返ると、結果的に胸を張って「どうだ!」 と言えるものがなくて残念ですが、その中での救いは第6戦鈴鹿の予選でポールポジションを獲得したこと。一方、予選もレースも雨の絡む展開が多く、パフォーマンス不足を痛感しました。来シーズンを見据え、オフの間にしっかりと足下を固めたいと思います。GT-Rとしての戦力もアップしているので、来シーズンこそ勝利を狙います。
今年一年を振り返ると、結果的に胸を張って「どうだ!」 と言えるものがなくて残念ですが、その中での救いは第6戦鈴鹿の予選でポールポジションを獲得したこと。一方、予選もレースも雨の絡む展開が多く、パフォーマンス不足を痛感しました。来シーズンを見据え、オフの間にしっかりと足下を固めたいと思います。GT-Rとしての戦力もアップしているので、来シーズンこそ勝利を狙います。
佐々木 大樹選手のコメント
シーズン通して、思ったような結果が出せなかったですね。うまく行ったレースがなく、つねに何らかのトラブルだったり、ハプニングだったり…という感じでした。この最終戦も調子が良かったのに、色々とあって。レースだけでなく、練習時にもあまりマイレージを重ねることができず、実際にも気持ち的にも戦っていないな、という感じです。来年はさらに強くなって、きちんとレースを戦うようになりたいという気持ちが強いですね。
J.P.デ・オリベイラ選手のコメント
まず、ウォームアップ走行で赤旗提示のときに他車を追い越してしまったため、そのペナルティをレース中に受けることになりました。一方で、レースではスタート直後からグリッド前後の車両と接戦を繰り広げることになり、いいバトルができたと思います。走行中は小さいながらも周りの車両との接触も多かったですね。できることなら、接触なしでクリーンな戦いをしたかったんですが、どうしてもオーバーテイクをしようと思えば、走りそのものもアグレッシブになるし避けられないことも起こってしまいます。今回は、それが裏目に出てしまったかもしれません。残念でした。
エンジニアのコメント
今回は、硬いタイヤを選んでいました。朝のフリー走行の感じだとそれほどフィーリングも悪くなく、トップについていくことができたらタイヤ無交換もありではないか、という作戦でした。一方で、ウォームアップ走行での違反に対し、ドライブスルーペナルティが出ることは心得ていました。そこはもうどうしようもないので、チーム全員がレースで出来る限りのことをやるしかない、という気持ちで挑んでいたんですが…。もう1回、ペナルティを受けることになったので、もう結果的に入賞を狙うのは極めて難しいという判断から、今週末にしっかりと試すことができなかったソフトタイヤのテストを兼ねて走行することにしました。後半担当の(佐々木)大樹選手に試してもらい、そこそこ手応えはありましたが、今日のレースを戦うのであれば、僕らがレース用に選択したタイヤのほうが良かったので、チームとしての戦略は間違っていなかったということですね。