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Race Report - 第2戦 富士スピードウェイ

一日目 予選(2018年5月3日・曇/ドライ)

予選レポート

決戦を見据えた予選アタック、まさかの15番手となる

ゴールデンウィーク真っ只中に迎えたSUPER GT第2戦。その舞台となるのは、静岡・富士スピードウェイ。予選日の5月3日はあいにく早朝から強風を伴った雨、そして濃霧がサーキットを包み込み、午前の公式練習が一旦中止された。幸い、午後に入って天候が回復。晴れ間が顔を見せたことから、午後12時50分から30分にわたって公式練習が行われた。セッション中、No.24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rをメインでドライブしたのは、ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ選手。1分30秒670のタイムで9番手につけた。
そして迎えた予選セッション。いつもであれば、Q1~Q2とノックアウト方式でのタイムアタックとなるが、今回はスケジュール変更の影響を受け、予選は20分間の1回のみに変更。そこでチームは、オリベイラ選手にアタックチャンスを託し、コースへと送り出した。まず最初のアタックで12番手につけたオリベイラ選手。500kmという長丁場の決勝レースを見据え、チームではライバル達よりもやや固めのタイヤを選択したのだが、思うようにタイムが伸ばせず。逆にライバル達が2度目のアタックでタイムを削ったこともあり、結果、No.24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rは1分28秒978をもって決勝15番手からスタートを切ることとなった。

公式予選記録

GT500

Pos. No. TEAM DRIVER Q1 Q2 WH
1 38 ZENT CERUMO LC500 立川 祐路/石浦 宏明 1'27.904 - 6
2 6 WAKO'S 4CR LC500 大嶋 和也/F.ローゼンクヴィスト 1'28.074 - 16
3 23 MOTUL AUTECH GT-R 松田 次生/ロニー・クインタレッリ 1'28.147 - 12
15 24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R J.P.デ・オリベイラ/高星 明誠 1'28.978 - 10

WH=ウェイトハンディキャップ(kg)

※No.12 J.マーデンボロー 当該ラップタイム削除(SpR.18-1「4輪脱輪」)

近藤監督のコメント

持ち込みのタイヤはもちろんのこと、予選アタックのタイヤも決まっていたので厳しい結果になりましたね。セクター3でオーバーステアが出てたのが気になりました。それがなければもう少しポジションアップできたのではないかと思います。
今回は決勝をしっかり見据えて他車よりも固めのタイヤでアタックしました。決勝に向けてセットアップを見直し、しぶとく戦いたいですね。500kmと距離が長く、また他車とのタイム差も少ない。見込みはあると思うので皆で頑張ります。

J.P.デ・オリベイラ選手のコメント

予選で着けたのは、ヨコハマタイヤ勢では周りよりも固めのタイヤでした。結果的にはタイヤグリップを上手く合わせ込むことが難しい状態でした。それに僕らは、ドライビングポジション等、岡山戦の後に車内に変更を加えたこともあって、それが少し気になったというか居心地が良くなかったんです。タイムアタックするとなれば、こういうことが重要なんです。なので、開幕戦の時と同じように戻してもらいました。決勝日は500kmと長いので、色々チャンスがあると思うし、ポジションアップしていきたいですね。

高星 明誠選手のコメント

予選を走りたかったという思いもある一方、JP(デ・オリベイラ選手)がアタックすれば、上位を狙えると思っていました。結果的にはタイム差がない接戦になったとはいえ、15位は15位。決勝ではチームと一緒に追い上げていきたいですね。目標としては、5~6位。レースでは何が起こるか分からないし、僕らの車はレースペースが結構良いんです。追い上げも可能かと思います。

エンジニアのコメント

何周目にアタックするか、という見極めがきちんとできなかったという部分もあって、ポジションに影響しました。1回目のアタック後、ピットインしてセッティングを微調整したのですが、大きなタイムアップには繋がらず、厳しい結果となりました。決勝に向けてまた改めて見直して頑張ります。

二日目 決勝(2018年5月4日・晴/ドライ)

決勝レポート

再三のタイヤトラブルに苦戦、13位に

予選日の悪天候から一転、5月4日の決勝日は爽やかな青空が広がり、5万5千人という多くの観客が500kmにおよぶ決戦の行方を見守ることとなった。そんな中、KONDO Racingでは、後方グリッドからの追い上げを誓ってジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ選手と高星明誠選手の二人が懸命のパフォーマンスを見せていたが、No.24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rの足下を支えるタイヤにトラブルが発生。予定外のピットインを強いられるなど厳しいレース展開に至った結果、13位でチェッカーを受けることになった。
500kmレースにおけるピットストップの義務付けは最低2回。合わせてドライバー交代を行なうのが決まりとなっている。ライバル勢よりもやや固めのタイヤを選択していたNo.24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rでは、まずオリベイラ選手がスタートドライバーを担当し、15番手からのポジションアップに期待したが、充分なタイヤグリップが得られず、思うようにタイムが伸びない。厳しい状況の中で38周を走り終えてピットに向かったが、その直後、まさかのハプニングが発生した。
ピットロード進入に向けて、入口でしっかりと減速したデ・オリベイラ選手。ところがそれを機にタイヤがバースト。手負いの状態ながらクルマを帰還させることができたのは不幸中の幸いだったと言えるが、予定外の出来事にピットでの作業時間がかかり、さらにライバル達との差が広がってしまった。
2スティント目を担当した高星選手。コース上の気温や路面温度はスタート時とさほど変化しておらず、タイヤへの負荷も少ないと思われたことから、再び追い上げを試みようとしたが、やはり思うほどペースアップには繋がらず。さらには予定していた周回数より早いタイミングでまたもタイヤに異変が生じ、最終的にはわずか26周でデ・オリベイラ選手同様タイヤバーストに見舞われ、ピットインを強いられた。イレギュラーピットインということもあり、高星選手はタイヤ交換後もコースに向かったが、他車との攻防戦もない”ひとり旅”の状況で25周を走行するに留まった。
89周を終えて3回目のピット作業を行ったNo.24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R。再びデ・オリベイラ選手がステアリングを握り、コースへと向かう。だがすでに前方車両との差は大きく、淡々と周回を重ねることに。結果、クルマの戦闘力を発揮できぬまま500kmレースを終えたKONDO Racing。不安を抱えた状態のクルマでなんとかチェッカーフラッグを受けることはできたが、順位は13位という厳しいものだった。
第3戦鈴鹿まで、与えられた時間はわずか2週間。クルマ、タイヤにおけるパフォーマンスアップがどこまで可能となるのか未知数ではあるが、最後まで諦めない気持ちを持続させてチーム一丸となって躍進を目指していく。

決勝結果

GT500

Pos. No. TEAM DRIVER TIME/DIFF LAP WH
1 23 MOTUL AUTECH GT-R 松田 次生/ロニー・クインタレッリ 2:52'02.048 110 12
2 39 DENSO KOBELCO SARD LC500 ヘイキ・コバライネン/坪井 翔 9.738 110  
3 38 ZENT CERUMO LC500 立川 祐路/石浦 宏明 23.450 110 6
4 36 au TOM'S LC500 ジェームス・ロシター/関口 雄飛 33.144 110  
5 6 WAKO'S 4CR LC500 大嶋 和也/F.ローゼンクヴィスト 35.326 110 16
6 12 カルソニック IMPUL GT-R 佐々木 大樹/ヤン・マーデンボロー 36.216 110  
7 1 KeePer TOM'S LC500 平川 亮/ニック・キャシディ 38.510 110 22
8 8 ARTA NSX-GT 野尻 智紀/伊沢 拓也 1'02.192 110  
9 100 RAYBRIG NSX-GT 山本 尚貴/ジェンソン・バトン 1'17.582 110 30
10 3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-R 本山 哲/千代 勝正 1Lap 109 8
13 24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R J.P.デ・オリベイラ/高星 明誠 2Laps 108 10

WH=ウェイトハンディキャップ(kg)

※黒白旗提示 No.8 伊沢拓也


Fastest Lap

No. TEAM LAPTIME
23 MOTUL AUTECH GT-R 1'30.460

J.P.デ・オリベイラ選手のコメント

スタートをうまく決めてポジションアップを狙っていたのですが、今回はそれが全く不可能な状態でした。まず、今回のレースの結果表を踏まえ、今なにをすべきかまず見直す必要があると感じています。ヨコハマタイヤにとって、富士戦はとてもタフな戦いになったことは明らかでした。結果としてタイヤトラブルが非常に多く、コース上を走るドライバーにとって極めて危険な状況でもありました。
ピットインを前にタイヤにトラブル(バースト)が発生したのですが、ピットインの周だったので、ダメージは最小限に留めることができました。でも、2番目のスティントを担当したミツ(高星選手)も同様にタイヤがブローアップしてしまい…。根本的な改善が必要だと感じました。今日のレースでポイント獲得も果たせず、大変残念です。予選スタートのポジションが厳しくとも、最後まで諦めずに戦うことでポイントを獲りたいと思っていただけに、トラブル発生で余分なピット作業を強いられました。これではもう勝負権がなくなってしまうのが、今のSUPER GTでの戦いです。
願わくば、鈴鹿ではこのような状況にならないで欲しいと思っています。

高星 明誠選手のコメント

ピットインの回数が多くなったのはタイヤが壊れたから。JP(ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)から僕に代わり、26周走ってドライバーチェンジするときにフロントタイヤの左にトラブルが出たのでピットインしました。一方で、今回はペース的にも決して良かったわけでもないので、色々な部分を見直して戦っていきたいと思います。
まずJPのラップタイムが思うほど伸びていなかったので、僕のスティントでは、JPよりも若干ソフト方向のタイヤをつけました。でもタイヤが持たずに壊れましたね。3セットとも同じ箇所がトラブったので、そこはそこで見直してもらうことが一番大事だと思います。
レースでは、攻めた走りができませんでした。トラブルが出るんじゃないかという不安な気持ちを持って走ることになって残念です。

エンジニアのコメント

本来の力を発揮することなく、ただレースを消化するだけの戦いになってしまいました。交換しても同じ場所(フロント左側)のタイヤがバーストしたので、きちんと原因を解明し、タイヤとしても策を講じてもらわないと…。戦う前に戦いが終わっていたという感じでした。

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