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Race Report - 第4戦 チャン・インターナショナル・サーキット

一日目 予選(2018年6月30日・薄曇り/ドライ)

予選レポート

コンディションの悪い中、予選4番手を獲得!

SUPER GTシリーズ4戦目の舞台は、タイ・ブリーラム県にあるチャン・インターナショナル・サーキット。薄曇りながら蒸し暑さの強い天候だったが、予選日のノックアウト予選直前、スコールに見舞われコースコンディションが急変。その不安定さを味方につけた24号車 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rはノックアウト予選で奮闘。見事、4番手のポジションを手に入れた。

午前中の公式練習、気温27度・路面温度31度とタイのコンディションとしては低い数値を示す中、公式練習がスタート。まず、ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ選手が24号車 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rのステアリングを握った。セッションでは、クルマの方向性をチェックし、幾度となくセットアップを繰り返したところ、問題点を見事に改善。終盤のGT500専有走行時にタイムアップを果たし、終盤には1分23秒775をマーク。6番手につけた。

午後になると、サーキット上空には次第に灰色の雲が広がり始め、午後3時からの予選を前に激しい雨が降り始めた。幸い、短時間で雨は止んだが、セッションは予定より15分遅れてスタート。今度は予選1回目をどうアプローチするかが悩みの種となる。24号車 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rでは、まず高星明誠選手がQ1アタックを担当。コースイン時はウエットタイヤを装着していたが、コース上の一部がすでにドライへと変化していることから、高星選手はドライタイヤでのアタックを決断。チームにコンタクトを取り、2周目にピットイン。タイヤ交換を速やかに行い、コースへ復帰した。限られた時間の中、高星選手は見事タイムアップを果たし、1分27秒101をマーク。2番手でQ1を突破した。

Q2は午後4時18分にスタート。他車とコースインのタイミングをずらすため、しばしピットで待機していた24号車フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rに乗り込んだのは、デ・オリベイラ選手。周回を重ねるごとにタイムアップし、ラストアタックで1分23秒687をマーク。このタイムで予選4番手獲得を果たし、決勝に向けて勢いのあるところをしかとアピールすることに成功している。

公式予選記録

GT500

Pos. No. TEAM DRIVER Q1 Q2 WH
1 16 TEAM MUGEN 武藤英紀/中嶋大祐 1'28.405 R1'23.341 2
2 17 KEIHIN NSX-GT 塚越 広大/小暮 卓史 1'27.651 R1'23.458 42
3 39 DENSO KOBELCO SARD LC500 H・コバライネン /小林 可夢偉 1'28.542 R1'23.676 30
4 24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R J.P.デ・オリベイラ/高星 明誠 1'27.101 R1'23.687 14

R:コースレコード(従来のレコード 1'24.307)

WH=ウェイトハンディキャップ(kg)

近藤監督のコメント

今回はクルマとタイヤの組み合わせ、いわゆる”パッケージ”としての差が出たんだと思います。ある意味、今回の予選は天気も味方してくれたと思います。ただ、明日はどうなるか分からない。チームとしてはこれまでも、セパン(マレーシア)などの暖かいサーキットでは比較的いいレースができていますが、このタイのレースに関して言うと、あと少しがまだ詰め切れないんです。ここでしっかりレースをして、確実に表彰台を狙いたい。勝ちにいけるとも思います。

前回の鈴鹿ではメカニックの動きも良かったし、ピット作業も速くできていていい感じだと思っています。まずは表彰台、そしてもう一歩踏み出してライバルの上に立ちたいですね。あとは天気次第。変な天気にならないように願っています。

J.P.デ・オリベイラ選手のコメント

朝の公式練習は走りはじめにセッティングの方向性が違っていたので、セッション中に元に戻すことになりましたが、きちんと対処できました。ただ、今日の予選1回目はタイヤ選択含め、ドライバーにとっては判断するのが難しいコンディションでした。でもミツ(高星明誠)がすぐさまピットインする決断をして、うまくチームとコンタクトを取ったので、早めにピットインしてスリックタイヤをつけることができました。そのため十分にタイヤを温めることもできたし、アタックも上手くいったと思います。一方、僕のQ2での4番手獲得というのは、僕ができることすべての結果。確かに3番手との差はほんの僅かでしたが、いいラップタイムだったので満足です。

高星 明誠選手のコメント

Q1の最初はレインタイヤで出ていきました。アウトラップのセクター2でコース上にドライパッチが出ていたので、もうドライタイヤでいけるだろうと思っていました。ただ周りの反応を見るために1周しました。そのアタック自体は19号車に詰まってしまい、残念ながら思うようにはならずに残念でしたが、ドライでアタックできたので良かったです。

エンジニアのコメント

Q1のスタートはウエットタイヤを装着していたのですが、コースイン前から、コンディションが改善していればスリックタイヤに換えてアタックすることを決めていました。23号車がアウト−インでピットインしたので、うちは次の周にピットインしてタイヤ交換しました。高星が頑張ってくれたと思います。午前中の練習走行では、セットアップを確認し、より方向性も良くなったと思います。周りのウエイトハンディがある中、チームとしてはチャンスがあるのでしっかり結果を残していきたいですね。明日もドライコンディションで勝負ができればいいと思います。

二日目 決勝(2018年7月1日・晴/ドライ)

決勝レポート

表彰台への夢、惜しくも果たせず。

予選日よりも高湿度の厳しい暑さに見舞われたチャン・インターナショナル・サーキット。いよいよ決戦を迎え、 24号車フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rは粘り強い戦いをしていこうと4番手から66周先のゴールを目指した。

気温32度、路面温度47度のコンディションは、日本での真夏のレースと大差ないように思うものの、照りつける灼熱の太陽の日差しが心なしか厳しくも感じる。そんな中、24号車 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rには、ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ選手が乗り込み、スタートを切った。足元に装着されたタイヤは柔らかめのタイヤ。チームでは天候や路面コンディション、さらには前後車両とのポジション争い等、さまざまな状況を踏まえた上で柔軟な対応をしていく戦略を立てていた。

オープニングラップを予選同様の4番手で終えたデ・オリベイラ選手だが、その後は目前にいる17号車との攻防戦が続き、後続との差が縮まってしまう。結果、2台のレクサス勢に先行を許すこととなった。しかしその一方で17号車を逆転、5番手から改めて追い上げを開始するが、その背後にいた12号車とは僅差での周回が続き、ついに21周目には逆転を許してしまった。

だが、デ・オリベイラ選手はなおも12号車とのバトルを継続。再び翌周には5番手を奪回。強さのある走りをしかとアピールした。ところが23周目の1コーナーで思わぬハプニングが起こる。12号車とのサイド・バイ・サイドの争いの中、2台は接触。この勢いで24号車 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rはスピン、そのままランオフエリアの深い場所で止まってしまう。惜しくもコース復帰は叶わず、 24号車フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rはレース折返しを待たずして戦列を離れることになった。

予選で勢いを得て、タイでの決勝に挑んだ24号車 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R。結果を残さず戦いを終えたのは悔しい限り。思わぬ形でシーズンを折り返すことになったが、次戦は富士での500マイルレース。富士での長丁場の戦いでチーム力をしっかり引き出せるよう、気も新たに後半戦へと舵を切りたい。

決勝結果

GT500

Pos. No. TEAM DRIVER TIME/DIFF LAP WH
1 39 DENSO KOBELCO SARD LC500 H.コバライネン /小林 可夢偉 1:36'42.825 66 30
2 6 WAKO'S 4CR LC500 大嶋 和也/F.ローゼンクヴィスト 2.860 66 28
3 19 WedsSport ADVAN LC500 国本 雄資/山下 健太 12.969 66 4
- 24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R J.P.デ・オリベイラ/高星 明誠 - 44 14

WH=ウェイトハンディキャップ(kg)

※No.3本山哲 罰金30,000円(Appendix L「Crossing of white line」)

※.24 J.P.デ・オリベイラ ドライブスルー(SpR.13-1「危険なドライブ行為」)


Fastest Lap

No. TEAM LAPTIME
36 au TOM'S LC500 1'24.977

J.P.デ・オリベイラ選手のコメント

まず17号車をパスできない状態だったのですが、ちょっとアンフェアな感じで競ることになりました。そんな流れもあり、状況的にはかなり攻めの走りをしていました。なので、12号車との接触はドライバーのヤン(・マーデンボロー)に申し訳ないという気持ちです。ただ、1コーナーでの車両同士の接触についてですが、通常、あそこでブレーキングしてもクルマはあまり動かないんです。でも、ヤンのラインがかなりイン側だったこともありコントロールできなかったようで、僕との接触になりました。それで結果的に僕がスピンオフしてしまったということです。とても悔しい結果になってしまいました。

高星 明誠選手のコメント

JP(・デ・オリベイラ)のタイヤ次第だったんですが、もし、引っ張れない状況になってしまったら早めにピットインし、あとは僕が硬めのタイヤで行こうという戦略を立てていました。天候や路面次第の部分もありましたが、JPのラップタイムを見て、(ピットインのタイミングを)決めようという作戦でした。ハプニングで走れず残念でしたが、次回富士第5戦500マイルは気を引き締めて頑張ります。

エンジニアのコメント

柔らかめのタイヤでスタートしているので、レースでは半分まで行ければいいかなと思ってました。おそらく大丈夫だろうとは思っていましたが、それよりも前に思わぬハプニングが待っていました。今日のレース展開からすれば、十分表彰台を狙える状況であっただけに、本当に残念で仕方ありません。

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