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Race Report - 第4戦 チャン・インターナショナル・サーキット(タイ)

一日目 予選(2019年6月29日・晴/ドライ)

予選レポート

6番手から決戦スタート!

今シーズン前半戦の締めくくりとなる今回のスーパーGT。日本を離れ、タイ・ブリーラムにあるチャン・インターナショナル・サーキットで行われた第4戦の予選で、24号車 リアライズコーポレーションADVAN GT-Rは今シーズンのチームベストタイとなる6番手を獲得。決勝に向けて弾みをつけた。
蒸し暑い空気に包まれたチャン・インターナショナル・サーキット。今年で6回目の開催となり、チーム、ドライバーにとっても”お馴染み”のサーキットになりつつある。土曜日は、まず午前10時から公式練習を実施。午後からの予選に向け、クルマのバランス等の確認など着々と作業を進める中、タイムは1分23秒942をマーク、3番手につけるいい流れを構築した。
午後3時、GT500クラスQ1予選がスタート。15分間のセッションでは、大半の車両が残り時間10分を切ってからアタックに向かった。24号車 リアライズコーポレーションADVAN GT-Rの第1アタッカーは高星明誠選手。コースインのタイミングからアタックラップへの流れを作り上げ、1分23秒868のタイムをマーク。自身ベストとなるアタックを披露した。結果、高星選手は4番手を獲得し、ヤン・マーデンボロー選手へとステアリングを委ねた。
マーデンボロー選手は午後4時3分からのQ2に出走。第2戦以来となるアタックに挑んだ。Q1で高星選手が刻んだタイムを上回る1分23秒646をマークしたマーデンボロー選手だが、ライバルたちもタイムアップを果たしていたことから、6番手に。結果、24号車 リアライズコーポレーションADVAN GT-Rは、今季2度目となるクラス6位から決勝スタートを切ることとなった。

公式予選記録

GT500

Pos. No. TEAM DRIVER Q1 Q2 WH
1 6 WAKO'S 4CR LC500 大嶋 和也/山下 健太 1'24.163 1'23.260 R 28
2 19 WedsSport ADVAN LC500 国本 雄資/坪井 翔 1'23.894 1'23.350 13
3 3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-R 平手 晃平/フレデリック・マコヴィッキィ 1'23.676 1'23.455 22
4 36 au TOM'S LC500 中嶋 一貴/関口 雄飛 1'23.781 1'23.457 44
5 37 KeePer TOM'S LC500 平川 亮/ニック・キャシディ 1'23.914 1'23.471 38
6 24 リアライズコーポレーション ADVAN GT-R 高星 明誠/ヤン・マーデンボロー 1'23.868 1'23.646 12
7 1 RAYBRIG NSX-GT 山本 尚貴/ジェンソン・バトン 1'24.028 1'23.736 22
8 8 ARTA NSX-GT 野尻 智紀/伊沢 拓也 1'23.466 1'23.809 40
9 12 カルソニック IMPUL GT-R 佐々木 大樹/ジェームス・ロシター 1'24.191 13
10 23 MOTUL AUTECH GT-R 松田 次生/ロニー・クインタレッリ 1'24.288   49
11 39 DENSO KOBELCO SARD LC500 ヘイキ・コバライネン/中山 雄一 1'24.327   28
12 17 KEIHIN NSX-GT 塚越 広大/ベルトラン・バゲット 1'24.354   12
13 16 MOTUL MUGEN NSX-GT 武藤 英紀/中嶋 大祐 1'24.580   4
14 64 Modulo Epson NSX-GT ナレイン・カーティケヤン/牧野 任祐 1'24.780   3
15 38 ZENT CERUMO LC500 立川 祐路/石浦 宏明 1'24.903   53

WH=ウェイトハンディキャップ(kg)

No.38 立川祐路 当該ラップタイム削除(SpR.18.1「走路外走行」)

近藤監督のコメント

今日の予選結果は上出来です! クルマ、タイヤ、流れも味方になってくれました。タイのレースは、予選だといつもこのくらいのポジションを狙っていけますし、ポジティブな面で言うと、今回は朝の公式練習でロングランをやったとき、そのタイムがとても良かったんです。そこが明日の決勝でのポイントになるでしょうね。そういう意味で、明日の決勝も今日と同様のコンディションになったらいいな、と願っています。今日も、当初は雨を心配する声もあったようですが降らずに持ったので、明日もこのくらいでいけると嬉しいですね。両選手とも良いタイムで走っていたので、決勝も楽しみです。また、持ち込んだタイヤの中でもレース向きのタイヤでアタックして刻んだタイムなので、決戦でもしっかり良い戦いを見せてくれると思っています。

高星 明誠選手のコメント

アタック自体は可もなく不可もなく、普通にできたという感じです。タイヤもそれなりに良かったです。セットに関しては今までずっと課題として持ち越してきたことがもう少し残ってはいますが、いい方向には来ているので決勝が楽しみです。優勝という目標に対してのスピードがあるかと言われたらまだ難しい部分もありますが、頑張って表彰台に上がれるよう、攻めの戦いがしたいです。

ヤン・マーデンボロー選手のコメント

朝の練習走行時から予選に向けてクルマのコンディションが良かったと思います。一方で、正直なところこれ以上のパフォーマンスを期待するのは難しいのも確かです。予選に向けてセットを変えることはほとんどしませんでした。本来なら練習走行時から予選に向けてしっかりとタイムアップしたかったのですが、期待するほどのタイムアップは果たせない状況でした。ただクルマには安定した速さがあるし、今シーズン戦ってきた中でもいいコンディションで準備が進んでいます。だからこそ、レースでは見合うタイヤを選択して走りたいですね。決勝ではフロントタイヤの使い方が特に気になるところです。

エンジニアのコメント

今の実力をきちんと出し切った予選結果と言えますね。現時点では、まずタイヤのグリップ力ありきでクルマのセッティングを合わせて行くという感じです。今回はそのグリップ力が悪くないところにあるので、その中で今日のアタックを上手くまとめてくれたと思います。これをちゃんと続けることで結果につなげていきたいですね。予選中はノーミスでアタックできましたが、決勝では色々ハプニングもあるかと思うので、その中できちんと走り切ることが問われるでしょう。チームとして最後までちゃんと良い流れを保てるようにしてあげたいです。今日の予選は、24号車として今できることがきちんとできたということですね。

二日目 決勝(2019年6月30日・晴/ドライ)

決勝レポート

安定した速さ・強さを活かし、4位をもぎ取る!

決勝レースを迎えたチャン・インターナショナル・サーキットでの第4戦。日曜日は時間の経過とともにぐんぐんと気温が上昇。期間中、最も厳しい暑さでの戦いを強いられることになった。そんな中、24号車 リアライズコーポレーションADVAN GT-Rは予選6番手から力強いレース展開を繰り広げ、4位でチェッカー。シーズン最高位の結果を残している。
どんよりとした灰色の雲が広がっていたサーキット上空。だが、日差しがどんどん強くなり、現地時間午後3時のスタートを迎える頃には気温32度、路面温度48度という暑さに見舞われた。24号車 リアライズコーポレーションADVAN GT-Rはヤン・マーデンボロー選手がスタートを担当。6番手のポジションからクリアスタートを切り、オープニングラップで早くも2台をかわして4位へとポジションを引き上げた。
序盤、安定した速さを見せたマーデンボロー選手。前を走る19号車を逆転すべく、ときに1秒を切るところまで前車を追い詰めたが、27周を終えた時点でルーティンのピットワークを敢行。目下のライバルである19号車も同じタイミングでのピットインとなった。待ち受けるスタッフによって少しでも早く作業を終えることができればポジションアップが可能となるところではあったが、逆にタイヤ交換で予定以上に時間を費やすこととなり、トータルの作業時間でおよそ8秒のロスを計上。これによってコース復帰後は8番手からの追い上げを強いられる状況になっていた。
コースに向かった高星明誠選手。ピットでの遅れを走りで取り戻すべく渾身のパフォーマンスを披露し、着実にポジションアップ。またセーフティカーの介入、リスタートを味方にして逆転を繰り返すことに成功した。全車がピットインを終えると、24号車 リアライズコーポレーションADVAN GT-Rは4番手のポジションをキープ。高星選手はトップ3を形成するレクサス勢に負けずと劣らぬ速さを見せて周回を重ねていった。3秒前後あった3位との差を終盤には0.5秒にまで縮めるなど、最後まで諦めない姿勢を貫いたが、惜しくも逆転には至らず。結果、24号車 リアライズコーポレーションADVAN GT-Rは、日産勢トップとなる4位でチェッカー。チームとして今シーズン最高位の結果を手にすることとなった。

決勝結果

GT500

Pos. No. TEAM DRIVER TIME/DIFF LAPS WH
1 6 WAKO'S 4CR LC500 大嶋 和也/山下 健太 1:44'12.812 66 28
2 37 KeePer TOM'S LC500 平川 亮/ニック・キャシディ 1.236 66 38
3 19 WedsSport ADVAN LC500 国本 雄資/坪井 翔 10.249 66 13
4 24 リアライズコーポレーション ADVAN GT-R 高星 明誠/ヤン・マーデンボロー 10.743 66 12
5 39 DENSO KOBELCO SARD LC500 ヘイキ・コバライネン/中山 雄一 18.435 66 28
6 3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-R 平手 晃平/フレデリック・マコヴィッキィ 23.668 66 22
7 38 ZENT CERUMO LC500 立川 祐路/石浦 宏明 26.457 66 53
8 12 カルソニック IMPUL GT-R 佐々木 大樹/ジェームス・ロシター 32.712 66 13
9 36 au TOM'S LC500 中嶋 一貴/関口 雄飛 33.212 66 44
10 64 Modulo Epson NSX-GT ナレイン・カーティケヤン/牧野 任祐 1'25.917 66 3
11 23 MOTUL AUTECH GT-R 松田 次生/ロニー・クインタレッリ 1'28.681  66 49
12 1 RAYBRIG NSX-GT 山本 尚貴/ジェンソン・バトン 14 Laps 52 22
13 17 KEIHIN NSX-GT 塚越 広大/ベルトラン・バゲット 15 Laps  51 12
  16 MOTUL MUGEN NSX-GT 武藤 英紀/中嶋 大祐 30 Laps 36 4
  8 ARTA NSX-GT 野尻 智紀/伊沢 拓也 31 Laps 35 40

WH=ウェイトハンディキャップ(kg)

開始 : 15:03'29 終了 : 16:47'41

セーフティカー : 15:58'15(36Laps) - 16:13'19(42Laps)

※黒白旗提示 No.19 坪井翔

※No.16 中嶋大祐 ドライブスルー(SpR13-1.「危険なドライブ行為」) ※未消化


Fastest Lap

No. TEAM LAPTIME
24 リアライズコーポレーション ADVAN GT-R 1'25.373

近藤監督のコメント

今回はピットでハプニングというかGT300チームと作業のタイミングが重なってしまったんです。これはもったいなかったですね。いつもはスムーズに作業できているのですが、その影響もあってタイヤ交換の作業に時間がかかってしまい、そこでのタイムロスがありました。それもあってポジションを落とすことになりました。結局作業でのタイムロスが8秒くらいあったかもしれません。
ただ高星(明誠)がコース上でしっかり頑張ってくれて遅れを取り返す走りを見せてくれました。
雨が降らなかったこともチームに味方をしてくれました。表彰台まであと一歩でしたが、全てがうまくいかないと実現しなかったでしょう。まして勝つことを考えると…。この”あと一歩”が大きいですね。4位という、数字で見る結果は嬉しいものですが、手が届くであろう表彰台を逃してしまったという意味では、やはり悔しさが残るレースでした。
ただ今言えるのは、常に今日のようなレースができるようにしていかないと、ということです。暑い時期は比較的いい戦いができるようになっていますが、トータルで強さを見せられるよう引き続き頑張ります。

高星 明誠選手のコメント

ファーストスティントを担当したヤン(マーデンボロー)の時からペースは良かったですね。ただ、その前を走るレクサス+ブリヂストンというパッケージの車両はさらに良いペースで走っていました。そんな中、ルーティンのピットインの作業で8秒くらいタイムロスが出てしまい、もったいない結果になりました。
コースイン後は、前を走るレクサス勢のペースには及ばなかったものの、それに次ぐくらいの速さはあったと思います。これまでのレースよりも良いペースで走れました。そう考えると、GTのレースで表彰台に上がるためには色々な要素においてもっと精度を上げていく必要があると思いました。ドライビング、チーム、戦略、クルマというように多方面から改善することでさらに上を目指していきたいですね。

ヤン・マーデンボロー選手のコメント

今日のスタートはすごく上手くいきました。僕らは6位スタートでしたが、まずオープニングラップで2台抜くことができて4位からレースを戦う形になりました。6〜7周くらいは良いペースで前を走る3台のレクサス勢にしっかりとついていけました。しかしながら、自身のスティントの中盤くらいから次第にペースをキープするのが難しくなりました。タイヤのグリップダウンが始まったのです。ところが、ルーティンのピットインを前にした5〜6周前あたりからまたしっかりとタイヤがグリップし始めました。これなら今日のレースで表彰台を狙っていける、と思ったのですが…。
ピットストップの作業でミスがあったのは残念でした。その結果、19号車に先行され、コースに復帰したら8番手まで落ちてしまいました。ただ、コース上でミツ(高星)がたくさん抜いてきてくれたので、チーム今季最高位となる4位でチェッカーを受けることができました。レース結果としては”パーフェクト”ではないものの、良い戦いはできたのではないかと思います。

エンジニアのコメント

今日はチームとして持てる力をしっかりと出したレースだったと思います。クルマとタイヤがしっかりマッチングしてコース上で戦うことができたということです。もちろんドライバーふたりはしっかりと実力を見せてくれました。
一方でチーム全体として結果を見るとミスもあったので、まだ表彰台までは遠いぞ、という意識も持っています。これからも、ライバルたちと真っ向勝負で戦い、結果を出していけるよう頑張らないといけないですね。

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