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Race Report - 第2戦 富士スピードウェイ

一日目 予選(2016年5月3日・曇/ドライ)

予選レポート

第2戦富士、500kmの長丁場は7位スタートに

シーズン第2戦の舞台は静岡・富士スピードウェイ。ちょうど昨シーズン第4戦で勝利の美酒に酔った場所でもある。それだけにKONDO Racingとしては、その再来とばかり、全力を尽くしたいところだ。予選日は、薄曇りの朝から一時は日が照ることもあったが、次第に気温、路面温度が下がる天気になった。まず、朝の公式練習で8番手につけたNo.24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R。予選に向けてセットの確認はじめ、タイヤ選択の作業も順調に進み、午後からの予選を待つのみとなった。

迎えた午後からのタイムアタック予選。まずQ1で出走したのは佐々木大樹選手。じっくりとタイヤに熱を入れるかのようにウォームアップを行い、アタックを開始。ラストアタックで1分28秒268を刻んで3番手へとジャンプアップ。Q2進出を果たした。Q2を担当したのは柳田真孝選手。今シーズン初のアタックとなる。タイヤの熱入れが容易ではないコンディションの中、巧みにクルマをコントロールしながらアタック。刻んだ1分28秒538は7番手となった。

今大会の決勝は500kmの長丁場。ピットインは少なくとも2度行なわなければならない。まさに総合力での戦いが結果を大きく左右する一戦となるだけに、チーム一丸となって挑むことになる。

公式予選記録

GT500

Pos. No. TEAM DRIVER Q1 Q2 WH
1 12 カルソニック IMPUL GT-R 安田 裕信/J.P.デ・オリベイラ 1'27.931 R1'27.453 12
2 46 S Road CRAFTSPORTS GT-R 本山 哲/千代 勝正 R1'27.366 1'27.687 22
3 38 ZENT CERUMO RC F 立川 祐路/石浦 宏明 1'28.305 1'27.960 10
7 24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R 佐々木 大樹/柳田 真孝 1'28.268 1'28.538  

WH=ウェイトハンディキャップ(kg)

R:コースレコード(従来のレコード 1'27.552)

近藤監督のコメント

岡山の戦いと比べるわけではありませんが、富士はもともといい戦いができているところですし、得意なサーキットのひとつでもあるので、決勝はいい展開になればいいなと思っています。ただ、天候がどうなるかですね。今夜から雨になるそうですがウェットでのスタートは避けたいですね。予選での大樹のアタックはパッケージを考えればいっぱいいっぱいだったでしょうが、いい仕事をしてくれました。決勝でもいい走りを見せてくれるでしょう。チームとしては温度が上がってくれれば、という思いがあります。3スティント目が勝負かな。そこで勝負に出られるような展開になればいいですね。いずれにせよ、レースのキーは「500km」。色んな戦略で対応できるよう準備したいと思います。表彰台狙いで頑張ります。

佐々木 大樹選手のコメント

今回はクルマのバランスも良く、そんなにクルマのセット変更もせずにタイヤも去年同様に、いい働きをしていました。7位からのスタートですが、ロングランに一番自信があるので、明日の決勝でいい天気になれば一番いい状況でレースができるのではないかと思います。500kmレースなので、まずしっかりと着実にレースをしていきたいですね。そうすれば最後にチャンスが巡ってくると思います。

柳田 真孝選手のコメント

開幕の岡山に比べて、タイヤが冷えた状態からのウォームアップ、そしてグリップ自体も良かったです。ただ個人的にはセクター3のタイムが削れていれば、もう少しタイムを出せたと思います。でもレースに向けて自信もあるし、前向きにいい戦いができると思います。岡山での悔しい思いを、明日の決勝でうまくぶつけていい結果で戦いを終えたいと思います。

エンジニアのコメント

佐々木選手のタイムは想定以上のがんばりでした。気合いの入ったいい走りでした。また、柳田選手のアタックも決勝を見据えた上での走りをしてくれたと思います。チームとして今日やるべきことをしっかりとこなすことができました。クルマのバランスも大きく変わったわけじゃないですし、今回のタイムはタイヤなりのものであり、確かに想定していたよりもやや気温は低かったですね。でも決勝が500kmと長いですし、天候がどうなるかはまだ未知数ですが、チームとしては晴れたほうがいい戦いができるのでそうなればいいなと思います。

二日目 決勝(2016年5月4日・晴/ドライ)

決勝レポート

手負いの状態の中、500kmを9位でフィニッシュ

予選日の夜遅くから雨に見舞われたサーキット近辺。早朝はまだ本降りの状態で強い風も吹いていたが、午前8時30分からのフリー走行が始まるまでにはすっかり天候が回復。ドライタイヤでの出走が可能となった。決勝に向けての最終確認を進める中、セッション終了間際の時点で柳田真孝選手が運転するNo.24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rのタイヤに不具合が発生し、コカ・コーラコーナー手前でマシンを止めることに。幸いにもクルマへのダメージはなく、午後からの500kmレースに向けて再び準備を進めることとなった。

No.24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rのスタートドライバーを務めたのは、佐々木大樹選手。朝のセッションよりも気温、路面温度が上昇。午後2時、気温22度、路面温度40度というコンディションの中、戦いの火蓋が切って落とされた。序盤、7位を巡る戦いを繰り広げていたが、バックマーカーに行く手を遮られ、さらに混戦が激化。GT300の2台、そしてGT500同士が絡む状況において、佐々木選手はGT300の車両と接触。結果、カウルの一部を破損してしまった。大きなダメージではなかったため、このまま走行を続け、1回目のルーティンピットワークはライバルよりも遅めの35周終わりで実施した。チームでは、柳田選手へと交代してコースに送り出す予定だったが、オフィシャルから修復作業を提示され、思わぬ追加作業を要求される。

これによってピットでのロスタイムが膨らみ、コース復帰後はポジションも後退。また、接触によって空力バランスが崩れてしまい、柳田選手は思うようにペースを上げられず苦しい走りを強いられる。また、決勝での気温上昇に合わせて選択したタイヤにおいてもパフォーマンス不足が響き、ポジションアップのきっかけをつかめないまま、戦いは終盤へ。3スティント目を担当した佐々木選手の時点で、ようやくペースアップの糸口をつかんだNo.24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rは、その後、チェッカーを目指して懸命の走りを披露。惜しくも速さや強さを存分に発揮できるようなレースはできなかったが、9位でフィニッシュし、貴重な2ポイントを獲得した。

決勝結果

GT500

Pos. No. TEAM DRIVER TIME/DIFF LAP WH
1 1 MOTUL AUTECH GT-R 松田 次生/ロニー・クインタレッリ 2:58'58.430 110 40
2 39 DENSO KOBELCO SARD RC F ヘイキ・コバライネン/平手 晃平 2.666 110 8
3 37 KeePer TOM'S RC F ジェームス・ロシター/平川 亮 14.346 110 32
4 36 au TOM'S RC F 伊藤 大輔/ニック・キャシディ 15.025 110 6
5 6 WAKO'S 4CR RC F 大嶋 和也/A.カルダレッリ 20.158 110 16
6 8 ARTA NSX CONCEPT-GT 松浦 孝亮/野尻 智紀 1'00.064 110  
7 46 S Road CRAFTSPORTS GT-R 本山 哲/千代 勝正 1Lap 109 22
8 19 WedsSport ADVAN RC F 関口 雄飛/国本 雄資 1Lap 109 4
9 24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R 佐々木 大樹/柳田 真孝 1Lap 109  
10 64 Epson NSX CONCEPT-GT 中嶋 大祐/ベルトラン・バゲット 1Lap 109  

WH=ウェイトハンディキャップ(kg)


Fastest Lap

No. TEAM LAPTIME
24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R 1'30.470

近藤監督のコメント

今日は、序盤に(佐々木)大樹がGT300と接触してしまったこと。これが一番の問題でした。その後、空力バランスが崩れ、ペースを上げることが難しくなりましたね。加えて、暑くなる天候の中でいい仕事をしてくれると思っていたタイヤがうまく働かず、チームが想定していた展開になりませんでした。これからの季節に向けて、いい戦いをするためには根本的な見直しが必要となるでしょう。これから2回合同テストがあるので、その中でしっかりと建て直しをしたいと思います。

佐々木 大樹選手のコメント

最初にGT300と接触したことでクルマのバランスが崩れ、またタイヤも厳しく、いいタイムが出ませんでした。カウルを破損したんですが、ピットに戻らずとも走れたので、逆にピットインのタイミングを先延ばししたくらいです。しかし、ピット作業での修復を求められたので、ポジションを落としてしまいました。テストでは色んなものを見直して、いいレース展開ができるように準備したいと思います。

柳田 真孝選手のコメント

今日はうまくレース運びができなかったですね。スティント中はクルマのバランスが苦しい中でも、なんとか周回を重ねることができました。その一方で、自分たちの実力をキチンと引き出す仕事はできたと思います。ピットストップでの遅れは残念ですが、これからのテストでタイヤをうまく生かせるようなクルマ作りをするなどの作業をしていかないといけないでしょうね。

エンジニアのコメント

(車両左側の)カウルが壊れていたので、ピットでの作業に追加の時間が発生し、ルーティンに作業時間が加算されました。今回、同じコンパウンドのタイヤを交換のたびに装着したのですが、うまく発熱しませんでした。最後のスティントでようやく、という感じでしたね。とにかく手負いの状態でのレースだったので、厳しい内容でしたが、それでも予選でQ2進出を果たしてスタートを切れたからこそ、入賞できたのだと思います。次のSUGO戦までに公式テストが2回あるので、そこで、“使えるタイヤ”を見つけたいと思います。

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