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Race Report - 第3戦代替 ツインリンクもてぎ

予選(2016年11月12日・晴/ウェット)

予選レポート

会心のアタックで予選2番手を獲得!

ついに今シーズン、最後の大会を迎えることになったSUPER GT。まず土曜日は先の熊本地震で開催中止となったオートポリス戦の代替レースとして第3戦の予選が幕を開けた。

前日の専有走行時は、降雨の中でウェットコンディションだけの走行を強いられたが、土曜日は朝からサーキット上空に青空が広がる。しかし路面はまだ濡れていたことで、ほぼ全車に近い車両はウェットタイヤでのアタックを敢行した。

アタック担当は、佐々木大樹選手。15分のセッションで、2セットのウェットタイヤを投入し、アタックする作戦をうまくマネージメント。しっかり集中した上でアタックラップを決め、1分45秒950をマーク、これが2番手となった。

公式予選記録

GT500

Pos. No. TEAM DRIVER TIME WH
1 39 DENSO KOBELCO SARD RC F ヘイキ・コバライネン 1'45.885 45
2 24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R 佐々木 大樹 1'45.950 22
3 36 au TOM'S RC F ニック・キャシディ 1'45.994 35

WH=ウェイトハンディキャップ(kg)

※No.19 関口雄飛 訓戒(Spr.18-2「予選中のスロー走行」)

佐々木 大樹選手のコメント

金曜日の走行ではウェットコンディションでここまでできるとは期待していませんでした。いい予選となって、正直、ドライコンディションでポールを獲るより、今回のほうが正直うれしいですけね。ヨコハマタイヤさんが頑張ってくれてフロントローに来るまで進化させてくれたので、うれしいし、自分がその中にいてポールポジション争いができて良かったです。

アタックでは、コースインした瞬間にスリックタイヤでのアタックはないな、と経験上思いました。そこでウェットタイヤ2セットでアタックするという作戦をアウトラップで決めたぶん、アタックに集中することができました。変える、変えないを走行中に話していると、集中できませんし。最初にレインで行くしかない、と決断したことが強みになりました。

決勝(2016年11月12日・晴/ドライ)

決勝レポート

タイヤ無交換作戦が成功。今季2勝目を達成!

午前に慌ただしい予選アタックが終了すると、午後には第3戦決勝が執り行われる一方、穏やかな日差しにも恵まれ、気温も併せて上昇した。No.24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rのスタートドライバーを務めたのは、佐々木大樹選手。フロントローからのクリアラップを決めると、ポジションキープを狙ったが、後続の36号車とのバトルになり、逆転を許してしまった。

レースは、開始からわずか2周目にはクラッシュ車両が立て続けに現れ、その後片づけ等にセーフティカーが導入される。そして迎えた8周目からのリスタートを難なく決めた佐々木選手は、ポジションキープで再び周回を重ねていく。そんな中、20周を終えて2位走行中の36号車がピットイン。さらにその翌周にはトップの39号車がピットインしルーティンワークを実施。自動的に24号車がトップに浮上する。

ライバルたちはピットイン時にドライバー交代とタイヤ交換を実施する中、佐々木選手は着実なラップでトップをキープ。そしていよいよ34周を終えてピットインし、ドライバー交代を行なった。ここでチームでは、タイヤ交換作業をせずに給油交換のみで柳田真孝選手をコースへと送り出す。こうして、No.24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rは、タイヤ無交換の戦略をもってトップを明け渡すことなくレースに復帰。レース終盤には、猛追してきた39号車との激しいバトルを展開するハードな戦いとなったが、緊迫した状況の中、柳田選手は39号車をシャットアウト。僅差のトップ争いを制し、トップチェッカー! No.24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rが今シーズン2勝目を達成することとなった。

決勝結果

GT500

Pos. No. TEAM DRIVER TIME/DIFF LAP WH
1 24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R 佐々木 大樹/柳田 真孝 1:40'10.155 53 22
2 39 DENSO KOBELCO SARD RC F ヘイキ・コバライネン/平手 晃平 0.239 53 45
3 36 au TOM'S RC F 伊藤 大輔/ニック・キャシディ 6.003 53 35
4 6 WAKO'S 4CR RC F 大嶋 和也/A.カルダレッリ 6.327 53 46
5 19 WedsSport ADVAN RC F 関口 雄飛/国本 雄資 10.156 53 41
6 38 ZENT CERUMO RC F 立川 祐路/石浦 宏明 25.940 53 45
7 12 カルソニック IMPUL GT-R 安田 裕信/J.P.デ・オリベイラ 34.239 53 36
8 46 S Road CRAFTSPORTS GT-R 本山 哲/千代 勝正 34.548 53 28
9 1 MOTUL AUTECH GT-R 松田 次生/ロニー・クインタレッリ 43.835 53 56
10 100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT 山本 尚貴/伊沢 拓也 57.450 53 19

WH=ウェイトハンディキャップ(kg)

※セーフティーカー : 13:17 - 13:33

※黒白旗提示 No.38 石浦 宏明


Fastest Lap

No. TEAM LAPTIME
39 DENSO KOBELCO SARD RC F 1'39.954

近藤監督のコメント

タイヤ無交換は作戦として最初から考えていることでした。一方で、後ろから39号車が追い上げてきたので、キツい戦いになりましたね。僕らのチームは、前回のタイで厳しい戦いを強いられたので、ここでうまく戦うことができて良かったです。狙いを定めて戦った結果が優勝なのでうれしいですね。年内に2勝できたことは、ウチにとってもヨコハマタイヤにとっても大きな出来事です。明日、またもう1レースありますが、現状の戦いができれば表彰台も見えているので、天気や周りの状況によっては一番上も可能かと。ドライバーふたりがいい走りを見せてくれて、チームもスタッフ全員がミスなく仕事をしてくれました。それが良かったですね。

佐々木 大樹選手のコメント

苦しい展開でしたが、勝てて良かったです。僕たちはタイヤ無交換で行くつもりでいましたし、僕自身もレース中、無交換で行くと無線で伝えていました。タイヤのマネージメントを考え、そんなにプッシュもしなかったし、自分のいつもの走り、プッシュはしていないけれど、安全に走るという走りをうまくしていました。明日もチャンスがあると思うので、いいレースできるようにがんばります。今日の最後は、優勝を目前にした状態で、走っているのを見守るというのは初めてだったので、とても緊張しました。

柳田 真孝選手のコメント

今年最初の仕事をしたような気持ちです(笑)。優勝してから後、チームに迷惑かけてしまっていて…。ピットインのタイミングとしては、最初の大樹のペースが良かったこともあり、引っ張れるだけ引っ張ってもらいました。それが結果としていい流れができたし、後半は自分の仕事をすれば、トップを守れるという思いはありました。でも予想以上に39号車が速くて…。36号車と39号車が競っていたので、その分助かった部分はありましたが、最後にはハードな戦いになりましたね。その中で耐えることができて、貴重な勝ちがとれたのは大きいと思います。

エンジニアのコメント

まず、今回はウェットタイヤでのパフォーマンスがいいことは金曜日の段階でわかっていました。ただ、ドライパッチが出てきた時点でのポテンシャルがどこまでかは、まだよくわからない状況でした。そんな中、予選では意外と水が引かずに残っていたので、それが良かったかと。加えて、(佐々木)大樹の力が大きいと思います。決勝でのタイヤ無交換というのは、エンジニアとして強く意識していなかったのですが、監督やドライバーの中ではそういう意識が高かったみたいです。途中、36、39号車がバトルをしていたことも、ウチにとってはプラス材料になりました。でも、すべては予選2位からスタートを切れたことに尽きます。すべてがうまくいきました。一方、ペース的にも今日のレースで見えたものもあるので、明日に向けてしっかりと調整し、決勝の準備をしたいと思います。

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