緻密な作戦を遂行し、5位入賞に成功
日付 | 6/21 |
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天候 | 曇り |
気温 | 30℃ |
開催地 | セパンサーキット(マレーシア) |
路面状況 | ドライ |
07、08年と2年連続で勝利を果たしているマレーシア・セパン戦。その決勝レースがいよいよ始まった。早朝、軽いスコールに見舞われたサーキット界隈、その後も風とともに雨が幾度となく降り、蒸し暑さが戻ってきた。
大雨の中でも、そして灼熱の太陽が照りつける中でも、力強い走りを目指したNo.24 HIS ADVAN KONDO GT-Rだが、迎えた決勝は青空が広がり、暑さも最高潮。その中でスタートドライバーを務めたJ・P・デ・オリベイラ選手はスタートダッシュを決め、7番手からオープニングラップで一気に3番手まで大きくポジションを引き上げた。
勢いにのるオリベイラ選手は2位のNSXを攻め立てながら周回。だが、ハードタイヤのNSXに対し、No.24 HIS ADVAN KONDO GT-Rはソフトタイヤを装着。ピットインのタイミングも自ずとライバルより先になってしまう。チームではデータをもとに緻密な作戦を遂行。20周を終えた段階でピットインするのが最適と判断し、オリベイラ選手を呼び戻した。
GT500チームの中で真っ先にピットインしたNo.24 HIS ADVAN KONDO GT-R。少な目のガソリンでスタートしたため作業時間は多少長くなったが、スタッフはカンペキに仕事をこなし、荒聖治選手をコースへと送り出すことに成功した。
入賞圏内の争いは後半になってもなお激しく、荒選手は攻防を重ねながら周回を重ねていく。GT500クラスの中でもっとも重い重量マシンを巧みに操り、かつタイヤを労わるというハードなミッションに挑んだ結果、5番手確保に成功し、そのまま54周に及ぶ戦いに終止符を打った。
5位入賞のポイントを加算したNo.24 HIS ADVAN KONDO GT-R。開幕戦から4連続入賞ポイントを獲得、シリーズランキングでも依然トップをキープしている。
今回は、土曜のスーパーラップ用にソフトタイムを履いたので、レースもこのままスタートすることになりました。結果的に僕のスティントがショートになってしまったのですが、フィーリングとしてはまだ2、3周は走れたと思います。結果を考えると、いいレースができたということですね。
終盤、後続車とのバトルになりましたが、いいペースで走ることができたと思います。今回の予選結果を踏まえ、色々と想定した中で、一番いい結果を出すことができたのではないでしょうか。チームの自力でつかみとった5位はよかったと思います。ここセパンでは連勝してきたところですが、今日5位に入賞し、シリーズランキングも依然トップで日本に戻れるのは大きいですね。
JP(・デ・オリベイラ)のスティントでもう少しいいペースで攻めることができるかと思いましたが、予定以上にグリップダウンの出るタイミングが早くなりそうだったので、ピットインを20周終了で行いました。いい結果を残すことができてよかったと思います。これでいいモチベーションをもって次の菅生戦に、向かうことができます。
決勝結果
Pos. | No. | TEAM | DRIVER | LAP | TIME/DIFF | WH |
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1 | 3 | HASEMI TOMICA EBBRO GT-R | ロニー・クインタレッリ/安田 裕信 | 54 | 1:52:02.010 | 8 |
2 | 17 | KEIHIN NSX | 金石 年弘/塚越 広大 | 54 | 0'11.494 | 22 |
3 | 8 | ARTA NSX | ラルフ・ファーマン/伊沢 拓也 | 54 | 0'16.206 | 44 |
4 | 100 | RAYBRIG NSX | 井出 有治/細川 慎弥 | 54 | 0'16.565 | 6 |
5 | 24 | HIS ADVAN KONDO GT-R | J.P・デ・オリベイラ/荒 聖治 | 54 | 0'34.789 | 62 |
6 | 36 | PETRONAS TOM'S SC430 | 脇阪 寿一/アンドレ・ロッテラー | 54 | 0'35.115 | 60 |
7 | 12 | IMPUL カルソニック GT-R | 松田 次生/セバスチャン・フィリップ | 54 | 0'40.163 | 38 |
8 | 1 | MOTUL AUTECH GT-R | 本山 哲/ブノワ・トレルイエ | 54 | 0'40.397 | 40 |
9 | 35 | KRAFT SC430 | 石浦 宏明/大嶋 和也 | 54 | 1'23.099 | 24 |
10 | 38 | ZENT CERUMO SC430 | 立川 祐路/リチャード・ライアン | 54 | 2'01.676 | 54 |
WH=ウェイトハンディキャップ(kg)
Fastest Lap
No. | TEAM | LAPTIME |
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6 | ENEOS SC430 | 2'01.369 |
今日のレースはすべて公約どおりにできました。スーパーラップに残れ、そしてポイントランキングトップのまま、日本に戻る。それができてうれしいですね。気持ち早めのピットインのように見えたでしょうが、どのチームよりも重いクルマでレースをしているので、大事をとってピットインしてもらいました。次の菅生も重い状態なので厳しい展開になるでしょうが、表彰台圏内から2、3台後ろあたりにいられるといいと思っています。