Super GT:第二日決勝

意表を突く作戦が奏功し、3位表彰台を獲得!

日付 10/18
天候 晴れ
気温 17℃
開催地 オートポリス
路面状況 ドライ

決勝レポート

灰色の雲が居座り、肌寒い天気で朝を迎えた決勝日のオートポリス。だが、次第に青空が広がり、決勝を迎える頃には明るい日差しがコースを照らすまで回復した。

午前中のフリー走行では、前日から大きく変更したセットを確認。その中から得た変化をもとに決勝へのセットを改めて煮詰めていった。また、11番手から大きくポジションアップを目指すため、チームは意表を突く作戦実施を決意する。

今回チームが選択した作戦とは、No.24 HIS ADVAN KONDO GT-Rのスタートを荒聖治選手が担当、J・P・デ・オリベイラ選手へとつなぐというもの。
クルマの現状を踏まえ、パフォーマンスを最大限に引き出す方法としてこの作戦を立てることになったのだ。そしてこの妙案が、チームにうれしい結果をもたらすことになる。
午後2時35分、65周の決勝レースがスタートし、荒選手はひとつポジションを上げてオープニングラップを終了。以後、タイヤを持たせることを意識しつつ勝負できるところは確実に勝負し、29周を終了。6位でオリベイラ選手へステアリングを委ねた。

オリベイラ選手はまずペースをキープしつつ、その後は後続のNSX勢からの猛追を見事にシャットアウトするなど、“魅せる”走りを披露。
これによってNo.24 HIS ADVAN KONDO GT-Rは3位でチェッカーを受け、厳しい予選結果からうれしい結果を手にすることとなった。

近藤監督のコメント

近藤監督

今日はズバリ作戦が当たりました! これで周りは相当ビックリしたと思います。最後の最後までスタートドライバーの申告を待って、締め切り3分前に申告しました。今回は予選11番手からのスタートだったので、上位を狙うためにはこういう作戦をとるしかないなと思いました。
荒はいいスタートを切って、ポジションも上げてくれたし、JP(・デ・オリベイラ)は終盤のNSX勢とのバトルでしぶとく、また上手にレースをしてくれました。
ここしばらくアンラッキーが続き、予選でも苦しみましたが、今回は決勝でいい流れを味方につけることができました。最終戦もいいレースをして、ランキング争いも3位を狙っていければと思います。

Joao Paulo de Oliveira選手

Joao Paulo de Oliveira

今回は僕が2番目のスティントを担当するというアイデアを持っていました。チームにこのアイデアが実行できるかどうか尋ねたんです。
最初に僕が出走すると担当周回数が多くなり、タイヤをうまく持たせるのが難しくなるのではないかと思ったからです。
それで今回はいつもと違うスタート(荒がスタートドライバーを担当)になりました。僕は自分のスティントでタイヤ選択もできたし、コースイン後しばらくはペースをコントロールすることも可能でした。バトルなしに5番手までポジションを上げて、そのあと4位に上がったんですが、終盤はやはりグリップが徐々に落ちてきて厳しくなりました。
後方にもNSX勢がたくさんいて、抑える必要があったんですが、今日のレースはとても楽しむことができましたね。最終的には3位になれたので、本当に良かったです。

荒 聖治選手のコメント

荒 聖治選手

予選から気持ちを切り替え、決勝できちんと速く走れるクルマ作りを目指しました。久々にスタートを担当しましたが、何台か抜くこともできたのでおもしろかったし、そのあとからはJP(・デ・オリベイラ)にはいい状態でつなげられるよう、自分の走りに集中しました。
クルマに関しては、まだまだ課題はあるし、今後に向けての準備も必要ですが、今回はキツいレースウィークになってしまい、また、ここしばらく不運なレースが続いていたので、決勝で表彰台に上がれて良かったです。

エンジニアのコメント

エンジニア

朝のフリー走行ではセットを大幅に変えたところ、クルマのバランスがこれまでと 正反対の方向になるという変化が見られたので、うまくアジャストすることができま した。
今回の作戦は前夜に決めたのですが、準備したタイヤのラップタイムや持ち代、レースでの周回数などそのあたりをすべて総合的に考え、どの組み合わせが一番速く、短い時間でゴールできるかを考えた結果でした。 いい結果が残せたし、いい流れを戻すこともできました。
最終戦でまたいい成績を残せたらシリーズランキングも 浮上するので、気を緩めずにがんばります。

リザルト

決勝結果

GT500
Pos. No. TEAM DRIVER LAP TIME/DIFF WH
1 36 PETRONAS TOM'S SC430 脇阪 寿一/アンドレ・ロッテラー 65 1:57'37.259 53
2 1 MOTUL AUTECH GT-R 本山 哲/ブノワ・トレルイエ 65 0'02.910 63
3 24 HIS ADVAN KONDO GT-R J.P・デ・オリベラ/荒 聖治 65 0'36.242 37
4 8 ARTA NSX ラルフ・ファーマン/伊沢 拓也 65 0'36.430 53
5 18 ROCKSTAR 童夢 NSX 道上 龍/小暮 卓史 65 0'37.968 43
6 100 RAYBRIG NSX 井出 有治/松浦 孝亮 65 0'38.656 21
7 35 KRAFT SC430 石浦 宏明/大嶋 和也 65 0'50.038 38
8 3 HASEMI TOMICA EBBRO GT-R ロニー・クインタレッリ/安田 裕信 65 1'42.045 46
9 32 EPSON NSX ロイック・デュバル/中山 友貴 64 1Lap 11
10 6 ENEOS SC430 伊藤 大輔/ビヨン・ビルドハイム 64 1Lap 26

WH=ウェイトハンディキャップ(kg)

Fastest Lap

No. TEAM LAPTIME
38 ZENT CERUMO SC430 1'44.842