Super GT:第二日決勝

不安定な天候を味方にできず、7位フィニッシュ

日付 2011年5月1日
天候
路面状況 ウェット

決勝レポート

早朝から曇天模様となり朝のフリー走行時には雨が降り始めた決勝日。
KONDO RACINGの開幕戦は、猫の目のような天候に翻弄されることになってしまった。
金曜の練習走行からうまくスケジュールを順調に消化し、決勝でも存分に戦うポテンシャルを備えてスタートを切ったNo.24 ADVAN KONDO GT-R。 不安定な天候を先読みし、万全の態勢で66周に渡る初戦のスタートを切った。
スタートドライバーを務めたビヨン・ビルドハイム選手は激しい雨の中で果敢な攻めの走りを披露。瞬く間にトップの座をつかみレースを牽引した。

ところが、4周ほど経つと次第にフロントウィンドウが曇り始めビルドハイム選手は一気に視界を失うことに。 突然のハプニングながらなんとかクルマをコントロールしようと尽力するも周回遅れの車両が増えて非常に危険な状況になった為急遽、予定外のピットイン。
室内のガラスを拭き再びコースへと送り出した。 その後もクリアな視界の確保は容易ではなかったがビルドハイム選手はハイスピードで力強く周回。
40周を走り終え、安田裕信選手へとバトンを託した。

このとき雨は小康状態に。そこでチームは浅溝のレインタイヤを選択しさらなるポジションアップを目指し安田選手を送り出した。 しかし雨は収まるどころかさらにひどくなり、まさに足元をすくわれるかのような状況での走りを強いられるという厳しい条件ではあったが安田選手は懸命にドライブ。 懸命にガマンのレースを続けて7位までポジションを挽回した。

レースは60周目に入り、よりいっそう雨脚が強まる。
このためレース続行が極めて危険という判断が下されレースは赤旗中断に。
結局そのままレース終了が宣言されたことから、No.24 ADVAN KONDO GT-Rは7位でレースを終えることになった。

決勝直前までチームの狙い通りに計画が進んだものの、レース序盤で予想外のトラブルが発生。 この悔しさを胸に、チームが次の岡山戦でリベンジを誓ったのは言うまでもない。

近藤監督のコメント

近藤監督

今日は勝てるレースを落としてしまいました。 すべて条件がそろっていたはずなのに、ビヨン(ビルドハイム選手)が走行中にフロントウィンドウが曇り、視界が確保できなくなったため緊急ピットインすることになったんです。
その後はいいペースで周回し挽回を狙ったのですが、今度は安田(裕信選手)に交代の際、さらにポジションを上げようとインター(ミディエイト)のタイヤを選択しました。
しかし予想以上に雨が強くなり、この冒険も有効になりませんでした。 レース直前まですべてのことがチームに味方してくれて、チームとしての選択も間違ってはいなかっただけにとても悔しいレースになりました。

荒 聖治選手のコメント

荒 聖治選手

今回、勝てる可能性があったレースでしたが前半でのトラブルで出遅れることになりました。 それを挽回しようと僕が出走するときに溝の浅いレインタイヤを選択したんです。
もう雨が少なくなるだろうと読んだのですが、逆にひどくなってしまいました。 とにかくコースに留まることだけでいっぱいで…。ピンポイントで悪いタイミングに合ってしまったという感じでした。 非常に悔しい結果になりました。

Joao Paulo de Oliveira選手

Joao Paulo de Oliveira

いいスタートが切れて、1コーナーでは前の46号車がちょっと大回りしたので簡単に前に出ることができたし、タイヤもすごく早く温まったので、39号車もパスできました。 でも少しするとフロントガラスが曇り始め、そのうち何も見えなくなったんです。 視角が確保できないし、後方も見えないのは大変危険なので、急遽ピットインしました。
それでもクルマは決まっていたし、チームの戦略もよく、いいラップタイムを刻めたのですが、後半、浅溝タイヤを選択するチャレンジをしたらそれが裏目に出てしまいました。 本当に悔しいです。
一方で僕にとってはチームのデビューレースながら手応えを得ることができました。 今回結果が残せず残念ですが、次の岡山でリベンジします。

エンジニアのコメント

エンジニア

雨の影響でフロントウィンドウが曇ってしまい、危険回避のためにピットインすることになりました。 今週末は予定通り事が進み、決勝で勝つつもりでいたのですが、こんなトラブルで後退することになり本当に悔しいです。
次の岡山戦はオフシーズンのテストで感触が良かったのでクルマの戦闘力を引き出せるようがんばります。

リザルト

決勝結果

GT500
Pos. No. TEAM DRIVER LAP TIME/DIFF WH
1 23 MOTUL AUTECH GT-R 本山 哲/ブノワ・トレルイエ 59 1:56'19.904
2 6 ENEOS SUSTINA SC430 伊藤 大輔/大嶋 和也 59 0'05.211  
3 19 WedsSport ADVAN SC430 片岡 龍也/荒 聖治 59 0'28.128  
4 36 PETRONAS TOM'S SC430 アンドレ・ロッテラー /中嶋 一貴 59 0'48.002  
5 38 ZENT CERUMO SC430 立川 祐路/平手 晃平 59 1'01.381  
6 39 DENSO SARD SC430 石浦 宏明/井口 卓人 59 1'06.776+45秒  
7 24 ADVAN KONDO GT-R 安田 裕信/ビヨン・ビルドハイム 58 1Lap  
8 17 KEIHIN HSV-010 金石 年弘/塚越 広大 58 1Lap  
9 8 ARTA HSV-010 武藤 英紀/小林 崇志 58 1Lap  
10 46 S Road MOLA GT-R 柳田 真孝/ロニー・クインタレッリ 58 1Lap  

WH=ウェイトハンディキャップ(kg)

Fastest Lap

No. TEAM LAPTIME
39 DENSO SARD SC430 1'44.968