一発逆転を狙い、スペシャル作戦に挑むも入賞を逃す
日付 | 2012年4月1日 |
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天候 | 晴れ |
気温 | 14℃ |
路面状況 | ドライ |
路面温度 |
迎えた決勝日。前日同様冷たい風が吹く中で始まった朝のフリー走行。予選をQ1で終えたチームは、今日が始めてのドライコンディション走行となった。まずはレースのセットアップからスタート。微調整を繰り返し、最後は車両のバランスを確認するなど一通りの作業に取り組み、可能な限り周回数を重ねることに徹した。
一方で気になる天気は、強い風を伴って重苦しい灰色の雲が上空を覆うこともたびたびあったが、日曜はなんとか雨にはならず、ドライコンディションのまま決勝レースが始まる。
後方グリッドからの追い上げを強く意識したNo.24 D'station ADVAN GT-R。クルマとタイヤの相性を見極めつつ、コンディションを踏まえた上で、チームはピットイン時のタイヤ交換を行わず、ドライバーのスイッチのみとする作戦を選択。スタート時の気温は10度、路面温度15度という状況の中、最初にステアリングを握ったビルドハイム選手はレーシングスピードをキープしながらタイヤに負荷を与えないよう、巧みにクルマをコントロール。レース周回数の半分を越える43周を走り切り、ピットへと滑り込んだ。
ステアリングを委ねられた安田選手はすでにマイレージを重ねたタイヤでコースへ。すでに熱が入っているタイヤゆえ、すぐさまレーシングスピードでの走行は可能だったが、チームが想定していた気温、路面温度とは差があり、思うほどのペースアップにはならず。結果として、ひたすら我慢の走行を続ける展開となり、ただ周回数を消化するだけに甘んじた。
思わぬ辛酸をなめることになった開幕戦。次の富士戦ではなんとしても勇姿を披露したいところだ。
予選で上位に入ることができていればする必要はなかったのですが、タイヤ無交換という作戦をすることでポジションアップを狙いました。アイデアとしては僕たちのチームに合ったものなので、いい結果が残せるのではと思いました。スタートを担当したので、とにかく僕の一番の仕事はタイヤをセーブすること。幸い、タイヤコンディションもよく、丁寧に周回を重ねることでヒロ(安田裕信選手)に交代できました。しかし、その後の気温や路面温度が僕たちが希望するものではなく、次第に距離を重ねたタイヤでの周回がキツくなり、いい結果につなげることができませんでした。
とにかく少しでもポジションアップが可能であるのなら、という考えでタイヤ無交換の作戦で戦うことになりました。24号車だけのタイムを見る限りでは。思ったほどタイムのドロップは少なく、ペース的にも問題はありませんでしたが、今回は周りのペースが想定以上に速く、そのために勝負につなげることができなかったということになります。残念な展開になってしまいました。
決勝結果
Pos. | No. | TEAM | DRIVER | LAP | TIME/DIFF | WH |
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1 | 38 | ZENT CERUMO SC430 | 立川 祐路/平手 晃平 | 82 | 2:01'21.776 | |
2 | 100 | RAYBRIG HSV-010 | 伊沢 拓也/ 山本 尚貴 | 82 | 0.588 | |
3 | 17 | KEIHIN HSV-010 | 金石 年弘/ 塚越 広大 | 82 | 14.826 | |
4 | 23 | MOTUL AUTECH GT-R | 本山 哲/ミハエル・クルム | 82 | 17.566 | |
5 | 36 | PETRONAS TOM'S SC430 | 中嶋 一貴/ロイック・デュバル | 82 | 29.504 | |
6 | 8 | ARTA HSV-010 | ラルフ・ファーマン/小林 崇志 | 82 | 32.165 | |
7 | 18 | ウイダー HSV-010 | 小暮 卓史/カルロ・ヴァン・ダム | 82 | 35.062 | |
8 | 1 | S Road REITO MOLA GT-R | 柳田 真孝/ロニー・クインタレッリ | 82 | 36.517 | |
9 | 39 | DENSO KOBELCO SC430 | 脇阪 寿一/石浦 宏明 | 82 | 48.736 | |
10 | 12 | カルソニックIMPUL GT-R | 松田 次生/ ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ |
82 | 53.262 | |
11 | 24 | D'station ADVAN GT-R | 安田 裕信/ビヨン・ビルドハイム | 81 | 1Lap |
WH=ウェイトハンディキャップ(kg)
Fastest Lap
No. | TEAM | LAPTIME |
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23 | MOTUL AUTECH GT-R | 1'24.450 |
後方から追い上げて、少しでもポジションアップさせるためにタイヤ無交換の作戦を採りました。スタートを担当したビヨンがとてもタイヤを労って周回してくれたので、チャンスがあると思ったのですが、その一方で路面温度が僕たちが想定したよりも下がらず、逆にライバルたちがいい条件で走れる状態となり、メリットが消えてしまいました。ガマンにガマンを重ねた戦いになってしまいました。