気まぐれな天候に翻弄され、13番手にとどまる
日付 | 2012年5月3日 |
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天候 | 雨&小雨 |
路面状況 | ウェット |
今シーズンの開幕戦からおよそ1ヶ月。第2戦の舞台は静岡県・富士スピードウェイが舞台となる。メインストレートが長く、ハイスピードコースとして知られる富士での戦いは500kmと走行距離も長い一戦になる。通常はドライバーがそれぞれ1スティント出走する形だが、500kmの場合、ドライバー交代を経てどちらかのドライバーが2スティント担当する。レースに向けて強いクルマを作っていくことはもちろんのこと、チームとしての戦略も大切なポイントであるだけに、難しい戦いになることは言うまでもない。
ゴールデンウィーク真っ只中の一戦は5月3日に予選を迎え、それに先立ちまずは2時間の練習走行が行われたが、この日の富士は終始雨模様。とりわけ午前中は激しい雨に見舞われ、コース上でクルマをコントロールすること自体難しい状態になることすらあった。
そんな中、足下をしっかりと固めたNo.24 D'station ADVAN GT-Rは好タイムをマーク。午後からの予選に向けてしっかりと手応えをつかんでいた。今回の予選は、スーパーラップ方式が採用されていたため、まず予選1回目にトップ10入りを果たさなければならない。チームでは、スーパーラップで安田裕信選手を出走させる予定であったため、まず予選1回目にはビヨン・ビルドハイム選手にアタックを委ねた。
ビルドハイム選手はすでに朝のセッションで強い雨が降る中でも安定した速さを見せており、1回目のアタックにも自信をもって挑んだ。だが、これとは裏腹に雨が少なくなってくる。結果、装着した深溝のレインタイヤではタイムが思うように伸びずに苦戦。僅かなアタック時間ではインターミディエイトタイヤへのスイッチもはばかれ、そのまま周回を重ねることになった。
ビルドハイム選手は1分45秒604の自己ベストタイムを刻んだが、トップ10には届かずじまい。結果、No.24 D'station ADVAN GT-Rはスーパーラップ進出の機会を得ることができず、決勝は13番手から巻き返しを狙う。
開幕戦の岡山は雨になった上に予想外に寒くなり、僕たちの力を発揮できなかったので、今回、富士の雨ではなんとかいいパフォーマンスは見せられるだろうという期待があったのですが、こういう結果に終わり、残念です。また僕自身、岡山、富士と連続で予選アタックができず、悔しいですね。
朝の公式練習時のコンディションでは、このままでいくと予選でいい結果を残せるだろういう期待があったんです。予選もこのまま深溝のタイヤでいくといいタイムが出るだろうし、このレインコンディションではそれがうまくいくと思っていました。ところが、雨が少なくなって、チームによっては異なる戦略でアタックをしてくる感じでしたが、僕たちはとにかくこのままアタックを続けていこうと思って走行したんです。でも結果として、路面コンディションをうまく合わせられず、結果を残せませんでした。スーパーラップに見合ったタイヤがあっただけに、それが使えず残念です。
今回のアタックについては、作戦ミスです。どのタイミングでアタックをするか、というよりも、もう少し色んな展開を予測し、ドライバーとのコミュニケーションを密にして、戦略を立てていく必要があると感じました。ツメが甘かったということです。
予選結果
Pos. | No. | TEAM | DRIVER | 1st Sess | Super Lap | WH |
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1 | 32 | EPSON HSV-010 | 道上 龍/中山 友貴 | 1'44.435 | 1'43.699 | |
2 | 6 | ENEOS SUSTINA SC430 | 伊藤 大輔/大嶋 和也 | 1'44.863 | 1'43.765 | |
3 | 39 | DENSO KOBELCO SC430 | 脇阪 寿一/石浦 宏明 | 1'44.607 | 1'43.778 | 4 |
13 | 24 | D'station ADVAN GT-R | 安田 裕信/ビヨン・ビルドハイム | 1'45.604 |
WH=ウェイトハンディキャップ(kg)
天気に翻弄されたというか、午前中に履いたレインタイヤがすごく良くて、かなり自信をもってたんです。まさか予選1回目で10位以下になることはないだろうという確信がありました。ところが予選1回目になると雨の状況が大きく変わってしまい、うまくいきませんでした。戦える道具があるのに、それをうまく使うことができなかった、という感じでとても残念ですね。どこか組み合わせの悪さを感じてしまいます。