Super GT:第一日目予選

ガチンコ勝負の予選で、2選手が気迫あるアタックを見せる

日付 2012年11月16日
天候
路面状況 ドライ

予選レポート

11月16日から3日間にわたって繰り広げられることになったJAF Grand Prix - SUPER GT & Formula NIPPON - "富士スプリントカップ 2012"。早いもので、SUPER GTと全日本選手権フォーミュラ・ニッポンの両カテゴリーを開催するビッグイベントとして3年目を迎えた。一方、KONDO RACINGは両レースに参戦するため、慌ただしくスケジュールを消化することになった。

まず、初日の金曜日は公式練習からスタート。午前10時から1時間にわたってのセッションだったが、レギュラーシーズンとは違い、GT300との混走のみで専有走行は設けられない。このため、安田裕信、ビヨン・ビルドハイム両選手が短い時間でセットアップの確認や装着タイヤの絞り込みなど、様々な作業をこなさなくてはならず、忙しいセッションとなった。

タイム的には11番手でセッションを終了したが、実のところ、装着タイヤにおけるハプニングによって、セットアップの作業に存分な時間を確保できないという事態が発生。午後からの予選は、ぶっつけ本番でのアタックに挑むことになってしまった。

【予選・第1レース】
第1レースのタイムアタックは午後2時35分にスタート。与えられた時間は20分だが、今回は装着するタイヤのマーキングが不要であるため、持ち込みタイヤ(ドライ8セット、レイン10セット)から選択が可能となる。したがって、まずニュータイヤで1回目のタイムアタックを行い、ピットイン後に2セット目のニュータイヤを装着し、ラストアタックをするという戦略が採られた。

第1レースに出走する安田選手は、早めにコースイン。1分31秒439のタイムで暫定3番手につけて、一旦ピットインした。セッション終盤、全車が2セット目のニュータイヤで再度アタックを開始。安田選手はやや遅くにコースインを果たし、クリアラップを狙った。そして、1分31秒428をマーク。ライバル勢がひと足先に大幅にタイムアップを果たしたことから、安田選手は6番手の順位をゲットし、土曜日の決勝に挑むことになった。

近藤監督のコメント

近藤監督

第1レースの安田は、GT-Rで一応トップのタイムをマークしたので、彼を褒めてあげたいと思います。ここではSC430が速さを見せることになったけれど、シーズン最後の戦いで、GT-R、そしてタイヤの強さを証明できたかと思います。一方、ビヨンにはもうちょっとガンバってもらいたかったかな。今シーズンはとても厳しい展開で、谷底からいかにはい上がっていくかの状態でしたが、今回は全体的には悪くないので、決勝ではふたりにいいパフォーマンスを見せてもらいたいと思います。

安田 裕信選手のコメント

安田 裕信選手

タイヤの進化もあり、予選ではポールポジションを狙ってコースインしました。朝、タイヤトラブルもあり、セットアップを確認する時間が取れず、ぶっつけ本番でのアタックとなりましたが、落ち着いて自信をもって挑むことができました。ところが、予想以上にSC430勢が速くて…。それでもタイヤのパフォーマンスとしてはGT-R勢のトップに立つことができたし、それは今までにドライコンディションではないことだったので、今回はしっかりと結果を残すことができたので良かったです。自分でもいい仕事ができたと思います。1回目のアタックとその後ピットインしてタイヤ交換をして改めてアタックに向かったのですが、僕としては1回目のアタックでパーフェクトに近い走りができたと思います。併催イベントでフォーミュラ・ニッポンの走行が直前にあったため、そのフィーリングが残っていて、2回目のアタックでは少し突っ込み過ぎたところもあったのですが、それでもタイムとしてはキチンとベストタイムを更新できたので安心しました。決勝が楽しみです。

ビヨン・ビルドハイム選手

ビヨン・ビルドハイム

まずまずのタイムアタックができたと思います。今回はニュータイヤを2度装着できたので、2回アタックしました。1回目のアタックはちょっとバランスが悪く、結果ハーフスピンしてしまったんです。一度クールダウンして再度アタックしたんですが、すでにリアタイヤのグリップを失った状態でした。そこで2セット目のタイヤで新たにアタックをし直したのですが、ミスもなくいいアタックができました。ポジションは9番手に甘んじてしまいましたが、8番手との差は0.4秒強あったので、これ以上のベストポジションを臨むのは少し難しい状態でしたね。昨年はスタンディングスタートをうまく決めることができなかったので、今年はいいスタートを切りたいと思います。

リザルト

公式予選記録

GT500
Pos. No. TEAM DRIVER BEST TIME TIME/DIFF Laps
1 36 PETRONAS TOM'S SC430 中嶋 一貴 1'30.823 180.866km/h 9/10
2 35 KeePer Kraft SC430 アンドレア・カルダレッリ 1'30.925 0.102 9/10
3 12 カルソニックIMPUL GT-R 松田 次生 1'30.985 0.162 10/10
9 24 D'station ADVAN GT-R ビヨン・ビルドハイム 1'31.650 0.827 8/9