大荒れの展開の中、ノーミスのレースを披露して今季最高位の5位獲得!
日付 | 2013年7月28日 |
---|---|
天候 | 曇/雨 |
気温 | 26℃ |
路面状況 | ドライ/ウェット |
厳しい序盤の戦いを経て、着実な進化を遂げるべく努力を重ねているNo.24 D'station ADVAN GT-R。前日の予選では僅差のポジション争いに悔し涙を流す結果となったが、決勝では天候の変化による荒れたレースの中でライバル達とのバトルを披露し、着実にゴールすることに成功した。
決勝日は早朝こそ曇天模様だった菅生だが、次第に天気が回復し、決勝直前には青空が広がり、日差しがサーキットをてらすような天候となった。午後2時、81周・300kmのレースが幕を開け、まずは安田裕信選手がスタートドライバーを務めた。
曇天模様だった予選は路面温度が低く、そのときに装着していたタイヤを決勝スタート用に使用しなければならないルールのため、スタート後は思うようなペースアップが難しく、また、タイヤを可能な限り温存するためにも、安田選手には高い集中力でドライブすることが求められた。そんな中、ペースアップしてきた同じGT-Rの23号車に猛追され、序盤からタフな戦いに発展する。しかしながら安田選手は冷静沈着に後続のプッシュをシャットアウト。何周にも渡ってテール・トゥ・ノーズを見せて、観客を魅了した。しかし10周もすると、タイヤのマネージメントがかなり厳しくなり、堪えるのが精いっぱい。だが、最後の最後までしぶとい走りをみせ、ルーティンワークのほぼミニマムラップになる30周を終えてピットイン。これはバトルを繰り広げた23号車と同時のピットインにもなった。
安田選手からバトンを受け取ったミハエル・クルム選手は、路面状況に適応したタイヤに交換した。コース復帰後はペース良く、順調に周回を重ねていく。だが、レースは56周を過ぎてぽつりぽつりと雨が落ちはじめ、スタンドには傘の花が。そこでチームではさらなるポジションアップに賭け、レインタイヤの装着を決断する。
9位でコースに復帰したクルム選手。激しい順位争いを見せる上位陣はスリックタイヤのまま周回を重ねていることから、その差が次第に縮まった。さらには上位陣同士の多重接触が発生する大波乱。まさにサバイバルなレースへと激変する中、No.24 D'station ADVAN GT-Rは5位まで浮上。大きなトラブルにもハプニングにも巻き込まれることなく走行を続け、チームとしての戦略をやり遂げ、今季最高位の成績でタフな戦いに終止符を打った。
手応えある戦いを終え、次なる舞台は真夏の鈴鹿1000kmへと挑むNo.24 D'station ADVAN GT-R。連続入賞はもちろん、表彰台の一角を目指してチームは準備を進めている。
決勝ではあそこまで気温が上がるとは思わなかったので、タイヤが相当厳しかったですね。特に10周も過ぎるとタイヤのマネージメントがとても難しかったです。そんな中、後続の車輌をうまく抑えることができたのは、自信になりました。後半、クルム選手もいいペースで周回し、雨の中でも力強い戦いをしてくれたので、いい結果につながりました。今年一番の結果が出せて良かったです。次の鈴鹿でもこの流れを活かして、表彰台を狙いたいですね。
天候がかわり、状況が変化した中での結果だと思います。また、安田も苦しい中、きちんと頑張ってくれたと思います。ポジションを落とさず、交代できたのが大きいですね。ルーティンのピットストップもタイムロスなく終わり、マイケルもいいペースで周回してくれました。予選も決勝も今年一番のベストリザルトが取れて、次につながる戦いでしたね。
決勝結果
Pos. | No. | TEAM | DRIVER | TIME/DIFF. | LAPS | WH |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 8 | ARTA HSV-010 | ラルフ・ファーマン/松浦 孝亮 | 1:51'41.342 | 81 | 16 |
2 | 37 | KeePer TOM'S SC430 | 伊藤 大輔/アンドレア・カルダレッリ | 2.534 | 81 | 12 |
3 | 23 | MOTUL AUTECH GT-R | 柳田 真孝/ロニー・クインタレッリ | 5.536 | 81 | 26 |
4 | 39 | DENSO KOBELCO SC430 | 脇阪 寿一/石浦 宏明 | 1 Lap | 80 | 52 |
5 | 24 | D'station ADVAN GT-R | 安田 裕信/ミハエル・クルム | 1 Lap | 80 | |
6 | 6 | ENEOS SUSTINA SC430 | 大嶋 和也/国本 雄資 | 1 Lap | 80 | 38 |
7 | 1 | REITO MOLA GT-R | 本山 哲/関口 雄飛 | 2 Laps | 79 | 16 |
8 | 32 | Epson HSV-010 | 道上 龍/中嶋 大祐 | 2 Laps | 79 | |
9 | 19 | WedsSport ADVAN SC430 | 荒 聖治/アンドレ・クート | 2 Laps | 79 | |
10 | 36 | PETRONAS TOM'S SC430 | 中嶋 一貴/ジェームス・ロシター | 2 Laps | 79 | 40 |
WH=ウェイトハンディキャップ(kg)
Fastest Lap
No. | TEAM | LAPTIME |
---|---|---|
1 | REITO MOLA GT-R | 1'17.039 |
5位という好成績を手にすることはできましたが、やはり依然としてドライコンディションでの勝負を考えると、まだまだの部分があるとわかりました。その一方で、今回のレースは今年の戦いの中でも一番良いものであり、タイヤコンディションも悪いものではありませんでした。苦しい環境の中でも、着実に進化しているのがわかる戦いだったと思います。
想定以上に決勝序盤の気温、路面温度が上がり、安田にはタフな戦いになったと思いますが、その中でしっかりと後続を抑えて走り続けてマイケル(クルム)に繋げたのは評価できますね。次の1000kmに向けて課題が見えたので、チーム全体のモチベーションが上がる中、次はラッキーという運に頼らない戦いをしたいですね。