過酷な戦いの中、粘りと意地の走りで9位入賞!
日付 | 2014年8月31日 |
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天候 | 晴れ |
気温 | 32℃ |
路面状況 | ドライ |
決勝日を迎えた鈴鹿サーキット。SUPER GTシリーズとして真夏の三連戦の最後の舞台となった鈴鹿は、例年の暑さにはならず、想定した気温、路面温度よりも低い中で推移する戦いになった。
朝のフリー走行では総合5番手のタイムをマークしたNo.24 D'station ADVAN GT-R。1000kmという長丁場の戦いをノーミスで周回し続けることで、表彰台を目指そうと、チーム一丸となって決勝に挑んだ。
しかし、その思いは予想外の展開によって大きく方向転換を強いられた。チームはまずスタートを佐々木大樹選手に託し、オープニングラップで8位までポジションアップに成功したが、19周目のS字カーブで右フロントタイヤが突然バースト。佐々木選手はなんとかクルマをコントロールし、ピットへとクルマを戻すことに成功。チームではタイヤ交換、ガソリン補給を行い、佐々木選手がそのままコースへと復帰する。
ピンチを克服したかに思われたNo.24 D'station ADVAN GT-R。だが、さらに37周目、再び悪夢がチームを襲う。またも右フロントタイヤのバーストが発生。今度はルーティンワークを兼ねて、タイヤ交換、ガソリン補給に加え、ドライバーをミハエル・クルム選手へとスイッチする。なお、この先、チームでは安全面を最優先したレースをするため、ピットインのタイミングを大幅に見直しする決断を行い、想定していた周回数のおよそ半分の距離でピットインを実施。さらにドライバーは2スティント毎に交代する戦略を遂行した。
結果、チームは以後のトラブルを見事に回避。改めて戦いに集中し、ゴールを目指すことに。一方でピットインの回数は大幅に増えてしまったが、着実なレース運びが奏功し、徐々にポジションアップ。レース後半には入賞圏内まで浮上し、いよいよ終盤へ。ラップタイムにおいてもライバル達と遜色のない数値を刻み続けることとなり、9位でチェッカー。過酷なレースでタフな戦いを強いられる中、貴重なポイント加算に成功、価値ある戦いを終えている。
尚、予定より多くの回数のピット作業を、正確かつ迅速に対応したKONDO Racingメカニック達に大会スポンサーZF ジャパンから
メカニック賞を贈られた。
序盤にタイヤのトラブルが突然出てしまい、びっくりしました。ただ、他車でも同様のトラブルが出ていたし、立て続けにあったので、チームでは早めのタイミングでルーティンワークを行い、僕らドライバーは2スティントでの交代を続けました。ノーミスで走ったし、チームもミスなく作業をしました。大変な戦いでしたが、チェッカーを受けることができて良かったです。
頻繁にタイヤバーストが起こると、オフィシャルからレース続行を認めてもらえなくなるのでは、という思いから、戦略を変えていきました。あの厳しい状況からここまでポジションアップし、9位入賞を果たせたのが良かったですね。
決勝結果
Pos. | No. | TEAM | DRIVER | TIME/DIFF | LAPS | WH |
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1 | 36 | PETRONAS TOM'S RC F | 中嶋 一貴/ジェームス・ロシター | 5:37'27.911 | 173 | 44 |
2 | 23 | MOTUL AUTECH GT-R | 松田 次生/ロニー・クインタレッリ | 50.549 | 173 | 84 |
3 | 18 | ウイダー モデューロ NSX CONCEPT-GT | 山本 尚貴/F.マコヴィッキィ | 1Lap | 172 | 68 |
4 | 8 | ARTA NSX CONCEPT-GT | V.リウッツィ/松浦 孝亮 | 1Lap | 172 | 8 |
5 | 6 | ENEOS SUSTINA RC F | 大嶋 和也/国本 雄資 | 2Laps | 171 | 68 |
6 | 100 | RAYBRIG NSX CONCEPT-GT | 小暮 卓史/武藤 英紀 | 2Laps | 171 | 22 |
7 | 37 | KeePer TOM'S RC F | 伊藤 大輔/アンドレア・カルダレッリ | 2Laps | 171 | 100 |
8 | 1 | ZENT CERUMO RC F | 立川 祐路/平手 晃平 | 3Laps | 170 | 70 |
9 | 24 | D'station ADVAN GT-R | ミハエル・クルム/佐々木 大樹 | 5Laps | 168 | 18 |
10 | 12 | カルソニックIMPUL GT-R | 安田 裕信/J.P.デ・オリベイラ | 8Laps | 165 | 94 |
WH=ウェイトハンディキャップ(kg)
Fastest Lap
No. | TEAM | LAPTIME |
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36 | PETRONAS TOM'S RC F | 1'51.732 |
クルマそのものはレース毎にポテンシャルアップが進み、速さのあるものになっています。そこに足下を支えるタイヤとのコンビネーションがうまく進むことができれば、いい結果を残すことも可能です。今回はそれができずに本当に残念たったし、悔しいですね。