チームの願い届かず、予選14番手に甘んじる
日付 | 2015年6月20日 |
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天候 | 晴 |
路面状況 | ドライ |
海外戦を迎えた今シーズンのSUPER GT。その舞台はタイのブリラム県にあるチャン・インターナショナル・サーキットとなる。去年、初開催のサーキットで大活躍を見せたNo.24 D'station ADVAN GT-Rは、今年こそ優勝を狙うべく、緻密な戦略を立てて予選に挑んだ。
梅雨真っ最中の日本と異なり、強い日差しが照り返すサーキットでは厳しい暑さが待ち受ける。そのような中、佐々木大樹選手は朝の公式練習で順調に周回を重ね、好タイムをマーク、予選に向けてのタイヤ選択などを行った。一方のルーカス・オルドネス選手はこのタイ戦がチームでの今シーズンラストレース。ユーズドタイヤでのロングランなど、ベストを尽くすべく、与えられた仕事を丁寧にこなしていた。
迎えた予選。Q1を担当したのはオルドネス選手。着実にQ2進出を狙うのであれば佐々木選手が担当するところだが、午前のセッションで手応えを得たチームでは、さらなる高みを求めてこの決断を下す。オルドネス選手もチームの期待に応えるべくアタックを行ったが…。急激な路面温度の上昇もあり、想定以上にタイムを延ばすことができず、1分26秒400のタイムで14番手に留まることに。厳しい結果をしっかりと受け入れ、明日の決勝では必死の追い上げを狙う。
シビアなコンディションでの予選になったようですね。(予選アタックについては)チームがルーカスを信頼して決めたことですし、色んな状況のこともありましたし。確かに、走らずに予選が終わったのは悔しいですが、その分明日頑張れればいいかなと思っています。
朝のセッションで大樹選手が2種類のニュータイヤを試していいフィーリングを得ることができたんです。これなら予選でポール(ポジション)を狙っていける、という話になりました。僕はユーズドタイヤでの走行を続け、そこでもいいタイムをマークしていました。Q1を担当することになりましたが、いい流れでがきていたので、上位4番手くらいを狙っていけると期待していました。ところがタイヤを温めている間に、フィーリングがこれまでと異なっていることがわかりました。クルマは不安定だし、グリップしないし、オーバーステアがひどくなっていて…。コントロールするだけで精いっぱいだったんです。最終アタックでリラックスして走ったタイムが結果的に自分のベストラップになりました。残念な予選順位ですが、明日はいいニュースを皆さんにお届けできるように頑張ります!
練習走行を終えた時点で、去年との比較でタイムが意外と伸びていないことがわかっていました。ニュータイヤでのタイムがさほど速くなかったので楽観視はしていませんでした。ただクルマのバランスも悪くないというドライバーのコメントもあり、不安には思わなかったのですが…。いろんな条件が変化しすぎましたかね。明日、いかに挽回するか色々考えて決勝に挑みたいと思います。
公式予選記録
Pos. | No. | TEAM | DRIVER | Q1 | Q2 | WH |
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1 | 38 | ZENT CERUMO RC F | 立川 祐路/石浦 宏明 | 1'25.685 | 1'25.295 | 22 |
2 | 36 | PETRONAS TOM'S RC F | 伊藤 大輔/ ジェームス・ロシター |
1'25.797 | 1'25.303 | 22 |
3 | 38 | S Road MOLA GT-R | 本山 哲/柳田 真孝 | 1'25.866 | 1'25.322 | 8 |
14 | 24 | D'station ADVAN GT-R | 佐々木 大樹/ ルーカス・オルドネス |
1'26.400 | - |
WH=ウェイトハンディキャップ(kg)
いろんな要素が絡み合った予選だったと思う,Q2でポールポジションを狙える状況だったので、ルーカスのQ1アタックは、大きなプレッシャーになったのかも。速さはあっても、この状況での重圧が大きかったのかもしれません。またアタックでは路面温度も急激に上がったし、難しかったでしょう。予選に関してうちが決断したのは“攻める”ことでした。Q1をルーカスで突破し、Q2で大樹がポールを獲りに行くという狙いでした。でも結果はQ1敗退になったということです。
去年のリベンジという意味でもポールを獲りたかったので、勢いをつけてチャレンジしました。明日は戦略的にも粘る戦いができるので、去年と同じく、ラスト15周の時点で6、7番手にいれば、表彰台も十分考えられると思います。まず朝のフリー走行を終えてからじっくり戦略を練ります。