方向性をしっかりと見極める作業を進めるも、13位に甘んじる
日付 | 2015年8月29日 |
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天候 | 曇 |
路面状況 | ドライ |
前回第4戦富士では、見事な追い上げを見せてチームとして5年ぶりの勝利を手にした D'station ADVAN GT-R。待ちわびた勝利を果たした上で迎えた今回鈴鹿の戦いは、ウェイトハンディはもとより1000kmというシリーズ最長のレースをいかに戦うか、を強く意識して準備に取り掛かることになった。
迎えた土曜日。朝の公式練習は前日に降った雨の影響でウェットコンディションからのスタートとなった。まずレインタイヤを装着し、コースインした D'station ADVAN GT-R。その後、コンディションの回復に合わせ、都度ニュータイヤを装着したフィーリングを佐々木大樹選手が確認し、フィードバックするという作業を行なった。一方、ベテランのミハエル・クルム選手は、セッション中に赤旗が3度も出て、存分に走行時間を確保するのが難しい状態で、わずかな周回数での走行に留まった。結果、チームでは予選に向けてのセットアップを進めるにあたり、新たなる方向性への変更を選択。午後からのQ1で敢行する。
午後の予選は朝のセッションと比較し、気温、路面温度とも若干上昇したが、この季節としては異例のコンディション。いかにクルマを合わせ込むか、が極めて難しいセッションになった。予選Q1のステアリングを握ったのは、佐々木選手。セットアップの方向を大きく変えたことでフィーリングが変わってしまい、納得のいくアタックには達せず。結果、1分49秒067の13位に留まり、Q2進出を逃すこととなった。
クルマのバランスが前回の富士戦とは異なっており、クルマが曲がらない状態でした。それを改善しようと朝の公式練習のセッション後にセットを変更しました。しかし、それが予選であまりいい方向に進まなかったというのが今日の結果です。明日の決勝日はいつもと異なり、朝のフリー走行がないことを前提に、今日はこのようなトライをしたのですが、これで決勝に向けての方向性がよりはっきりとしました。決勝ではいいタイムを刻めると思います。
朝の公式練習は4周どまりでしたが、前回の優勝によってウェイトハンディが課され、戦いがハードになるということは既にわかっていたし、その中でチームとしてなにをすべきか考えていろんなことをやりました。
結果、セッション中、大樹が走行するときは常にニュータイヤを装着してフィーリングを確かめること、そして僕が中古タイヤで決勝用のセットを見つけることを目標に取り組みました。一方で1000kmレースの場合、さほど予選グリッドが重要ではないと思うし、長いレースでいかにいい走りを見せることができるか、が問われるでしょう。いつもは決勝日の朝のフリー走行とスタート前に行なうスタート前チェックで最終的なクルマの方向性を決めるのですが、今回は朝のフリー走行がないだけに、ちょっと気掛かりな部分もあります。ただ、天候の心配などはどのチームにおいても同じこと。戦いが始まれば、なるようにしかなりません。それをいい意味で楽しみにして戦えるとも思っています。
予選日は、1000kmならではのアプローチをするということを予定に沿って行なった、という感じです。決勝に向けて必要なのでやったことと、やってみてわかった結果をもとに、明日の準備に活かしていく、ということですね。
決勝に向けての戦略はまだ今の時点でははっきりしていませんが、今回、持ち込みのセットはほぼ想定通り。その先で変更したセットが思う方向と異なったという感じです。朝の公式練習では、そこそこのタイムが出ていたので決勝でも安定した速さが出せると思うし、タイヤも改善されているし、粘りの戦いを見せてくれると思います。
公式予選記録
Pos. | No. | TEAM | DRIVER | Q1 | Q2 | WH |
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1 | 1 | MOTUL AUTECH GT-R | 松田 次生/ロニー・クインタレッリ | R1'48.394 | R1'47.630 | 68 |
2 | 38 | ZENT CERUMO RC F | 立川 祐路/石浦 宏明 | R1'47.941 | R1'47.782 | 52 |
3 | 64 | Epson NSX CONCEPT-GT | 中嶋 大祐/ ベルトラン・バゲット |
R1'48.022 | R1'47.785 | 28 |
13 | 24 | D'station ADVAN GT-R | 佐々木 大樹/ ミハエル・クルム |
1'49.067 | - | 40 |
WH=ウェイトハンディキャップ(kg)
R:コースレコード
(第4戦富士での優勝によって)ウェイトが重たくなっていることもありますが、今回の予選では少しばかり欲をかいてしまったかなという感じがあります。朝のフリー走行でそこそこタイムが出て、Q1、Q2と攻めていけると思ったんです。そのままのセットでアタックしても良かったのですが、より良い結果を求めてセットアップを変更したところ、外れてしまいました…。残念ではありますが、次のステップに進める力がついてきたからこそチャレンジできたわけだし、1000kmという長いレースだからこそやってみよう、という気持ちもありました。予選よりも決勝重視で色んなことを進めているので、明日は強い戦いができると信じています。不確定要素が多くなりそうですが、その中で力を発揮できればいいですね。明日は1ポイントでも多く獲得できるよう、しっかりと戦いたいと思います。