レース終盤にまさかのトラブル発生
日付 | 2015年8月30日 |
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天候 | 雨/曇 |
路面状況 | ウェット/ドライ |
薄曇りの決勝日を迎えた鈴鹿。前日同様に気温、路面温度もさほど上がることなく1000kmの決勝レースを迎えることになった。
通常のレースでは、まず朝にフリー走行を行い、決勝に向けての最終準備を進めるが、今大会はこのセッションがなく、決勝を前にしたウォームアップ走行の20分間が許された時間となる。前日の予選を経てセットアップの方向性を変更したチームでは、その確認を行なうメニューを組んでいた。ところがこのセッションを前にエアコンのシステムにトラブルが発生、シューティングの作業を強いられる。幸い修復は完了したが、ウォームアップ走行でのセットアップ確認など本来すべき作業がまったくできずにセッションが終了。No.24 D'station ADVAN GT-Rは、まさにぶっつけ本番での決勝レースへ挑むことになってしまった。
スタートドライバーは佐々木大樹選手。いきなりの決勝ながら集中して走行に尽力するがなかなかペースがつかめない。まして路面はウェット。いきなり挑む不安定なコンディションの中で、ひたすらガマンの周回を重ねていった。1回目のルーティンは24周終了時。ミハエル・クルム選手も佐々木選手同様にタフな条件の下で巧みにクルマをコントロール、なんとか好機を引き寄せようとベテランらしいレース運びを見せた。
その後も D'station ADVAN GT-Rをドライブする両選手は、レインタイヤでの走行に苦心したが、路面コンディションが改善し始めるとペースもやや上昇。しかし、すでに大きく開いた差を埋めるチャンスがなかなか巡って来ず、厳しい戦いが続くことになった。一方で、完全なドライコンディション下では、スリックタイヤで時折佐々木選手がファステストラップを更新するなど、チャンスの積み重ねを目指していった。
ポジションアップのチャンスが極めて少ない状況の中、佐々木選手はトータル88周を走行。一方、クルム選手は混戦が続く終盤のセッションで奮闘する。だが最後のルーティンワークを終えてコースに復帰しようとピットロード出口からコースに向かった際、あろうことにリアタイヤが外れ、コース脇にマシンストップ。これで為す術もなく、24号車は戦いを終えることとなった。
ウォームアップ走行の20分をトラブル修復のため、棒に振りました。通常、調子が良くないほど、コースに留まることが難しいんですが、なおさら生き残るのが大変でした。青旗も振られたし、いやなレースでしたね。今日の不調は色んな要素が絡んでいる可能性もあるかと思いますが、思うようにうまく物事がまわっていかなかったように思います。最後のスティントの時点で、このままいけばポイントが獲れると思っていただけに、この結果は本当に残念ですね。
最後はピットアウトをして、コースに戻ってすぐにタイヤが外れてしまうというハプニングでレースを終えることになりました。あれがなければ、厳しい戦いの中でも完走して1ポイントを計上することができただけに残念です。クルマのセットを合わせ込むことができず、厳しい戦いになってしまいました。朝からバタバタしていたことが最後までうまく消化することができなかったですね。
ウォームアップ走行直前にエアコンシステムのトラブルが発生し、走行できずにいたんです。ウェットコンディションでのセットアップ確認が出来なかったので、心配はしていたんですがそれが最後まで響きました。
今回は後半、ドライになってスピードを出せることもあったのですが、ピークを過ぎると一気にドロップするという状況で安定感はなかったですね。後半戦に向けてまだまだ準備していきたいと思います。
決勝結果
Pos. | No. | TEAM | DRIVER | TIME/DIFF | LAP | WH |
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1 | 36 | PETRONAS TOM'S RC F | 伊藤 大輔/ジェームス・ロシター | 5:45'55.277 | 163 | 36 |
2 | 38 | ZENT CERUMO RC F | 立川 祐路/石浦 宏明 | 1'25.629 | 163 | 52 |
3 | 12 | カルソニック IMPUL GT-R | 安田 裕信/J.P.デ・オリベイラ | 1'33.520 | 163 | 76 |
4 | 19 | WedsSport ADVAN RC F | 脇阪 寿一/関口 雄飛 | 1'38.813 | 163 | 16 |
5 | 100 | RAYBRIG NSX CONCEPT-GT | 山本 尚貴/伊沢 拓也 | 1Lap | 162 | 42 |
6 | 46 | S Road MOLA GT-R | 本山 哲/柳田 真孝 | 1Lap | 162 | 48 |
7 | 1 | MOTUL AUTECH GT-R | 松田 次生/ロニー・クインタレッリ | 1Lap | 162 | 68 |
8 | 37 | KeePer TOM'S RC F | A.カルダレッリ/平川 亮 | 2Laps | 161 | 60 |
9 | 64 | Epson NSX CONCEPT-GT | 中嶋 大祐/ベルトラン・バゲット | 3Laps | 160 | |
10 | 8 | ARTA NSX CONCEPT-GT | 松浦 孝亮/野尻 智紀 | 5Laps | 158 | 16 |
13 | 24 | D'station ADVAN GT-R | 佐々木 大樹/ミハエル・クルム | 16Laps | 147 | 40 |
WH=ウェイトハンディキャップ(kg)
Fastest Lap
No. | TEAM | LAPTIME |
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39 | DENSO KOBELCO SARD RC F | 1'51.177 |
ウェットコンディションでのセットが決まらなかったですね。今回、ウチのクルマにはスピードがなかった。もうちょっとセッティングでクルマをしっかり決める必要があるという課題が残りました。まさに前回の優勝から厳しさを味わうということになった戦いでしたね。”勝って兜の緒を締める”、じゃないですがそういう気持ちでこれからの後半戦をしっかりと戦っていかなければいけないと思います。