レース序盤からハード面でのトラブルに苦戦
日付 | 2015年11月1日 |
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天候 | 曇/雨 |
路面状況 | ドライ&ウェット |
予選日とは打って変わり、決勝日の朝から薄曇りの天気が続いたオートポリス。肌寒さが先行する中ではあったが、九州唯一のSUPER GT開催サーキットには2万3千人近い観客が訪れ、大詰めを迎えたシーズンのホットな戦いを見届けた。
前日の予選でポールポジション獲得を意識した躍進の走りを見せたD'station ADVAN GT-R。気温14度、路面温度17度のコンディションの中で迎えた決勝では、まずスタートドライバーのミハエル・クルム選手が4番手のポジションをキープ、オープニングラップを終える。
コース幅が狭く、距離も短いサーキットゆえに慌ただしい展開となったレース序盤、クルム選手はなんとか上位陣の一角に留まり、好機を待って勝負に出たいと願っていたが、その激戦の中でタイヤのピックアップが始まり大幅にラップタイムを下げることになってしまった。本来の戦闘力を発揮することもままならず、ついには15番手での走行を強いられた D'station ADVAN GT-R。チームではルーティンのピット作業が可能な周回数を待ってクルム選手をピットへと戻した。
タイヤ交換、給油、ドライバー交代の作業をスムーズに済ませ、佐々木大樹選手がコースへ。遅れを取り戻すべく再び戦闘モードへと入ったが、レース後半に入って突如トラブルが発生。まさかの緊急ピットインとなった。チームでは応急処置を済ませ、改めて佐々木選手をコースへと送り出したが、一向にペースが元へと戻らない。なんと今度は排気系に不具合が出てしまい、再度クルマがガレージの中へ。
ピットでは慌ただしくスタッフがトラブル修復に努めたが、レースを継続させることは極めて難しいと判明。惜しくもチェッカーを前に戦いを終えることになった。
走り始めはクルマのバランスも良かったのに、ほどなくして突如フロントタイヤのグリップを失いました。それからさらに今度はリアタイヤも同様のフィーリングになりました。どうしてこういう状態になったのか、キチンと究明する必要がありますね。今回はシーズン2度目の優勝を目指せるチャンスがあっただけに、とても残念です。
前半を担当したマイケル(クルム)はタイヤのピックアップが激しく、タイヤカスが全然取れない、ということでした。ピットインが可能な周回までぎりぎり待ってピットに戻り、(佐々木)大樹を送り出したのですが、彼から何か壊れている、という無線が入ったので、再度ピットインすることになりました。そこでタイヤとパーツを交換したところ、クルマのフィーリングは戻ったのですが、今度はエンジンに不具合が出ている、という連絡が入りました。最後までレースができず残念でしたが、最終戦に向けてしっかりと対策を施し、準備を進めたいと思います。
決勝結果
Pos. | No. | TEAM | DRIVER | TIME/DIFF | LAP | WH |
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1 | 1 | MOTUL AUTECH GT-R | 松田 次生/ロニー・クインタレッリ | 1:50'42.495 | 65 | 44 |
2 | 12 | カルソニック IMPUL GT-R | 安田 裕信/J.P.デ・オリベイラ | 0.348 | 65 | 51 |
3 | 17 | KEIHIN NSX CONCEPT-GT | 塚越 広大/武藤 英紀 | 14.056 | 65 | 25 |
4 | 38 | ZENT CERUMO RC F | 立川 祐路/石浦 宏明 | 16.235 | 65 | 45 |
5 | 36 | PETRONAS TOM'S RC F | 伊藤 大輔/ジェームス・ロシター | 31.049 | 65 | 43 |
6 | 46 | S Road MOLA GT-R | 本山 哲/柳田 真孝 | 41.666 | 65 | 45 |
7 | 15 | ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GT | 小暮 卓史/オリバー・ターベイ | 49.280 | 65 | 18 |
8 | 6 | ENEOS SUSTINA RC F | 大嶋 和也/国本 雄資 | 55.011 | 65 | 27 |
9 | 19 | WedsSport ADVAN RC F | 脇阪 寿一/関口 雄飛 | 1Lap | 64 | 24 |
10 | 64 | Epson NSX CONCEPT-GT | 中嶋 大祐/ベルトラン・バゲット | 1Lap | 64 | 3 |
15 | 24 | D'station ADVAN GT-R | 佐々木 大樹/ミハエル・クルム | 19Laps | 46 | 31 |
WH=ウェイトハンディキャップ(kg)
Fastest Lap
No. | TEAM | LAPTIME |
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12 | カルソニック IMPUL GT-R | 1'35.246 |
今回のトラブルはアンラッキーというよりも、起るべきして起きたものだと思います。改めてドライバーを含めてチーム全員で意識を高め、気を引き締めて最終戦の戦いに挑みたいと思います。