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Race Report - 第6戦 オートポリス

一日目 予選(2016年11月19日/霧+豪雨/ウェット)

予選レポート

前回の岡山大会で最終戦を待たずして6クラス中4クラスのシリーズチャンピオンが決定した、2016年スーパー耐久シリーズ。
最終戦の舞台となるのは九州、オートポリス。レースフォーマットは、今回も、ST-X・ST-1~3クラスとST-4~5クラスの2グループに分かれての3時間決勝レースが行われた。24号車スリーボンド日産自動車大学校GT-Rは、シリーズチャンピオンとして有終の美を飾るべく万全の体制で臨んだ。

土曜日の公式予選は、霧と強い雨に見舞われる天候不良により中止されたため、決勝グリッドはポイントランキングによって決められ、24号車スリーボンド日産自動車大学校GT-Rはポールポジションを獲得した。

公式予選記録

ST-Xクラス

天候不良により公式予選中止(公式通知No.13)されたため、
決勝グリッドはスーパー耐久シリーズ スポーツ規則 第8条(9)により決定した。

Pos. No. TEAM DRIVER TIME DELAY
1 24 スリーボンド 日産自動車大学校 GT-R 内田優大/藤井誠暢/平峰一貴 - -
2 3 ENDLESS・ADVAN・GT-R YUKE TANIGUCHI/山内英輝/峰尾恭輔 - -
3 5 Mach MARKERS GTNET GT-R 白井剛/星野一樹/藤波清斗 - -

二日目 決勝(2016年11月20日/曇/ドライ)

決勝レポート

スリーボンド日産自動車大学校GT-R
トップを快走するも、ラスト6分間の逆転で2位に

予選が悪天候で中止になったため、決勝レースのスタート進行の開始とともに10分間のフリー走行が追加され、午後1時20分、ドライコンディションの中、3時間レースがスタートした。
藤井選手がスタートと同時に後続を引き離して24号車スリーボンド日産自動車大学校GT-Rはトップを快走、チャンピオンの貫禄を見せつける。後続に逆転を許さなかった藤井選手は36周目に内田選手と交代。安定した走りを続けるも、46周目3号車ピットインの際にトップを譲ってしまう。その後、内田選手は猛攻を続けるも追い抜けず、勝負は最終スティントに託された。
24号車スリーボンド日産自動車大学校GT-Rは56周目に平峰選手に交代。猛追し差を縮める。3号車は66周目に交代しタイヤ無交換で逆転を狙う作戦に出るも24号車スリーボンド日産自動車大学校GT-Rはトップに返り咲いた。
タイヤ無交換を選択した3号車のハンデは大きく、24号車スリーボンド日産自動車大学校GT-Rは差を広げていたが85周目あたりから平峰選手のペースが鈍り始める。リードは十分にあったが、なんと残り6分となった93周目に、24号車スリーボンド日産自動車大学校GT-Rは、2回目のピットイン時の給油装置トラブルにより燃料不足となったため緊急ピットイン。3号車にトップを奪われてしまう。猛プッシュを続けるも追いつかず24号車スリーボンド日産自動車大学校GT-Rは2位でフィニッシュ、全戦で表彰台に上がることには成功しシーズンを終えた。

決勝結果

ST-Xクラス

Pos. No. TEAM DRIVER LAP TIME
1 3 ENDLESS・ADVAN・GT-R YUKE TANIGUCHI/山内英輝/峰尾恭輔 97 3:01'11.069
2 24 スリーボンド 日産自動車大学校 GT-R 内田優大/藤井誠暢/平峰一貴 97 3:01'45.518
3 5 Mach MARKERS GTNET GT-R 白井剛/星野一樹/藤波清斗 97 3:02'38.601

藤井 誠暢選手のコメント

前戦の岡山で念願のシリーズチャンピオンを獲得。チャンピオンとして最終戦へ挑みました。ポールポジションからスタートした決勝レースでは、今シーズン5勝目が目前となった残り6分に、燃料給油を余儀なくされ、残念ながら優勝を逃しました。勝てるレースを2位で終えた事は本当に悔しく思います。しかし、これもレース。学生の皆にとっても、あらためてレースの難しさ、勝負の難しさ、勝てるレースを負けた悔しさを、感じてもらえたと思います。今シーズンは6戦中、優勝4回、2位1回、3位1回、速さと強さを魅せられたシーズンになったと思います。そして、学生プロジェクトの熟成と成功を表す結果を掴む事ができ、とても嬉しく思います。来シーズンの目標は、もちろん2連覇。シリーズチャンピオンを得た事により、学生の目つきもより鋭くなり、チームの雰囲気にも、負けられない緊張感が強くなりました。
次は追われる身になります。追われても、追われても、逃げ続けられる、強いチームになれるよう、KONDO RACING&日産自動車大学校と共に、学生と共に、速さと強さに磨きをかけて、更に強い、24号車「スリーボンド日産自動車大学校GT-R」になるべく、オフシーズンも努力を重ねていきます!来シーズンも力強いご声援を宜しくお願いいたします。

内田 優大選手のコメント

前戦岡山戦で優勝し、シリーズチャンピオンとなった我々は最終戦オートポリスにチャンピオンチームとして臨む事になった。最終戦でも優勝し有終の美を飾りたいと意気込んでいた。初めてのオートポリス戦だったが僅か数ラップの練習も調子良く予選も楽しみにしていたが、生憎の天候不順により予選は中止となり、決勝までに結局10ラップほどしか走れず、慣れるという点では課題が残り、決勝を迎えた。
決勝当日は天候も回復しレーススタート。スタートドライバーの藤井選手は圧倒的な速さで後続を引き離し、自分へバトンタッチ。ピット交代で2位となったが、自分も頑張りトップの選手に追いつくもペースを合わせてしまい、自分の走りが出来ないことが反省となった。それでもチーム全体が戦略通りレースを進め、最終スティントの平峰選手はトップを奪い返す事に成功。盤石のレース展開となり、優勝確実と思った矢先にガソリン供給システムの不具合により、ガス欠でラスト4周で緊急ピットイン。これにより当チームは2位となってしまった。勝てたレースを落としとても悔しいが、しかしながら自分はシーズンを通してノーミス、ノーペナルティで終え、チームも全戦表彰台、優勝4回の圧倒的な強さでシリーズチャンピオンとなり、大変満足した一年となりました。
今年一年未熟な自分を起用し、信用して頂き、沢山の応援をして頂いた方々やフォローして頂いたスポンサー各社様、学生スタッフ、チーム関係者の皆さまにとても感謝しています。
一年ありがとうございました。

平峰 一貴選手のコメント

今大会は、2016年スーパー耐久最後のレース。既にシリーズチャンピオンとして挑む今大会、絶対に最後までパーフェクトな仕事をするよう、いつも以上に気を張って真剣に取り組みました。また、オートポリスは自身にとってGT-R GT3で走るのは初。幸運な事にチームが持ち込んだ車のセットアップが、走り出しからとても感触が良く、速い段階で車とコースに慣れました。更にドライバー3人合わせて、周りを圧倒する速さをFPから常に見せ続けることが出来ました。そして予選は、残念ながら悪天候の影響で中止。決勝グリッドはシリーズランキング順となり、ポールからのスタートが決まりました。決勝は自身が最後のスティント。交代してからもトップをキープし、2番手に対して13秒のマージンを作ることが出来ました。このまま行けば勝てる、そう思った矢先。燃料をセーブするようチームから指示を受け、実行。それでもゴール出来るほどの燃料がなく、Pit In。コースへ復帰した時には、2番手となり、そのままフィニッシュ。最後にゴールした時は悔しい気持ちがありましたが、ここまで一緒に戦ってきたスリーボンド、日産自動車大学校、KONDO Racing Teamの皆様、関係者様そして応援して頂いた全ての皆さまに感謝の気持ちが湧いてきました。自身にとって、この一年は沢山、貴重な経験をさせて頂きました。この経験を今後の人生にしっかり活かせるよう全力で頑張ります。
1年間有難うございました!

エンジニアのコメント

今シーズンの最終戦となる第6戦Auto polis、昨年は8月開催であったが今年は11月となり気温、路温とも低温なコンディションが予想されました。レースウィーク、木曜日の占有走行から走行を開始、このコースも内田選手にとっては初コースとなり出来る限り乗車時間を確保しつつ車両の確認も進めました。続く金曜日の走行枠は午前中がドライ、午後はウェットのコンディション、ドライでは今季のベースセットアップが整っているのでコース特性に合わせて微調整を加えて走行、#24号車課題のウェットでは新たな試みをトライして成果があり有意義なウェットテストの機会となりました。結果、午前午後共にトップタイムとなり土曜日の予選がどちらのコンディションになっても対応出来る準備が整いましたが予選は天候不良の為にキャンセルされる事に。スタートグリッドはシリーズポイント順となりポールポジションとなりましたがセットアップが決まっていたので予選で速さを見せこの位置に着きたかったのが本音です。
決勝、我々のスタートは3時間レース定番の藤井選手、そして内田選手、平峰選手へと繋ぐプラン。スタート直後から#3号車と一騎打ちの展開となり相手の策を読みながらレースを進め最終Stint 、#3号車がタイヤ無交換でPit-Outして来た周に前に出る事に成功、その後リードを保ちCheckerを目指すのみでしたが…2回目のPit-stop時の給油が何らかの原因により正常な給油速度が得られず給油量が不足してしまいました。リードを築いたあと直ちに燃費走行へ切り替えましたが僅かに届かず残り6分付近で再度給油が必要な事態となりTopを明け渡す事になってしまいました。ノーミス、ノーペナルティで走ったドライバー3選手には大変申し訳なく、また関係者皆様のご期待に沿えず申し訳ありませんでした。
戦略的にはライバルを封じ込める展開に成功したのですが結果を残す事は出来ませんでした。しかしこの事態をプラスへ変えるべく燃費走行データの活用や給油速度低下の原因究明、その他今季の反省材料を精査して来季はより精度の高い強いチームとなるように準備します。
1シーズンありがとうございました。

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