Super GT:第二日決勝

好スタートを切るも他車との接触により8周で戦列を去ることに...。

日付 2011年5月15日
天候 晴れ
気温 24℃
路面状況 ドライ
路面温度 39℃(午後1時30分)

決勝レポート

全日本選手権フォーミュラ・ニッポン第1戦鈴鹿の決勝レースは前日に続き爽やかな天候に恵まれた。 サーキットを訪れた観客は2万500人。
今回は全日本ロードレース選手権との併催イベントということもありサーキット全体がにぎやかな雰囲気に包まれた。 決勝を前にドライバーとライダーがメインコース上に集結。「がんばろう!日本」の大きなフラッグを掲げ、 先の東日本大震災で被災された方々に哀悼の意を表し黙祷が行われた。

迎えた午後1時45分からの決勝。今回は38周の戦いでタイヤ4輪の交換が義務付けられている。 シーズンオフテストの中止により、大会直前に行われた公式テストはその大半が雨になり存分なデータ取りもできぬまま迎えるレースだけにまさしく"ぶっつけ本番"の戦いとなった。
初フォーミュラ・ニッポンのレースに挑むKONDO RACING No.3 アンドレア・カルダレッリ選手ではあったが、セッションごとに手応えをつかんでおり落ち着いた様子でスタートを迎えた。
レッドライトが消灯しカルダレッリ選手はタイミングをうまく合わせスタートに成功。
出来得る限りのポジションアップを狙ったが、あいにく1コーナーでは先行グループによるコースアウトが発生。アクシデントを避けて2コーナーを目指すことになった。

オープニングラップを11位で終えたカルダレッリ選手。8周目の1コーナーではNo.18 インペラトーリ選手をアウト側からパス!9位にまで浮上する。
その翌周、今度はNo.10 小林選手を逆転しようとヘアピンカーブで背後につけた。
スプーンカーブの進入でイン側のラインに飛び込もうとしたがブレーキングで前車のタイヤと接触。2台ともコースアウトを喫し惜しくも戦列を離れることになった。

自身初のフォーミュラ・ニッポンで果敢な攻めの姿勢を貫いたカルダレッリ選手。
残念ながら結果を残すことはできなかったが、次回の舞台は走り慣れたヨーロッパのサーキットと特性が似ている大分・オートポリス。 より一層の活躍に期待がかかる。

近藤監督のコメント

近藤監督

今回の大会はリザルトには残らなかったけど、カルダレッリ選手の持つ素質を図ることができました。
かなり高い素質を持っていることをチーム側は感じました。見ている人達にもそう感じてもらったのではないかと思います。 本音と欲を言えばあと30周レースの中でタイヤの使い方を含め、フォーミュラ・ニッポンの事を勉強してほしかった。 ただ彼のもつ21歳とは思えない落ち着きはチーム側もポテンシャルのひとつとして理解しました。 次戦のオートポリスに向けてチームは期待していますし、皆さんにも期待してもらっていいと思います。 とにかく何度も言いますが、彼を長い目で見てほしい。
シーズンの後半にはもっと良いドライバーに成長していると確信しています。

選手のコメント

アンドレア・カルダレッリ選手

スタートそのものはうまくいったのですが、1コーナーで起こった大きな接触事故を避けて走ることになりました。
クルマそのものにはスピードがあったので1台をパスし、その後前にいたNo.10小林選手がヘアピンの出口でオーバースピードになってスピンしかけたので差が詰まりました。 次のスプーンカーブで逆転しようと僕がイン側に入ってブレーキングを遅らせたのですが、向こうはミラーを見ていなかったのかクルマ同士があまりにも接近したのでブレーキを踏んだのですが時すでに遅しでした。
接触して2台ともスピンしました。 今回は初めてのレースだったのでゴールすることが大事だったのに、こういう結果になってしまいチームスタッフや応援してくださった皆さんに申し訳ないと思っています。

エンジニアのコメント

エンジニア

今日のレースではタイヤ交換が義務付けになっていたのでチームとしてスタンダードな作戦をとりました。 でも、ピットインのタイミングには幅を持たせ、状況に合わせて対応できるようにして送り出しました。
今回の目標はレースを完走しドライタイヤのマネージメントやドライバーがクルマの変化にどう対応できるのかデータを取りたかったのですが…。 でも僅か8周でしたが他車が暴れて走る中、「自分はブレーキでクルマをコントロールしセーブしながら走れた。」とカルダレッリ選手は言っていましたね。
初めてのフォーミュラ・ニッポンでウェット2日、ドライ2日しか走れず、さらにあの重いクルマでもパワステは弱いところでしか使わなかったので体力やスタミナはあるのだと思います。 まだ未知数な部分はありますがレースになれば強い、と言うところは見せてもらえるのではないでしょうか。 今日は残念な結果でしたがレースに対しての自信もついたでしょうしあのくらいのバトルは必要だと思いますよ。

リザルト

決勝結果

−−−
Pos. No. TEAM DRIVER LAP TIME DELAY BEST TIME
1 36 PETRONAS TEAM TOM’S アンドレ・ロッテラー 38 1:08'16.849 193.90km/h1'45.666
2 35 NAKAJIMA RACING 小暮 卓史 38 1:08'33.468 0'16.619 1'45.806
3 37 PETRONAS TEAM TOM’S 中嶋 一貴 38 1:08'56.526 0'39.677 1'46.266
4 40 DOCOMO TEAM DANDELION RACING 伊沢 拓也 38 1:09'03.782 0'46.933 1'46.420
5 7 Team LeMans 大嶋 和也 381:09'04.186 0'47.337 1'46.458
6 1 TEAM IMPUL ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ 38 1:09'08.899 0'52.050 1'45.921
7 41 DOCOMO TEAM DANDELION RACING 塚越 広大 38 1:09'09.149 0'52.300 1'46.568
8 8 Team KYGNUS SUNOCO 石浦 宏明 38 1:09'09.982 0'53.133 1'46.810
9 2 TEAM IMPUL 平手 晃平 38 1:09'10.215 0'53.366 1'47.165
10 18 SGC by KCMG アレキサンドレ・インペラトーリ 38 1:09'38.715 1'21.866 1'46.719
 - 3 KONDO RACING アンドレア・カルダレッリ 8 14'27.128 30Laps 1'46.939

Fastest Lap

No. TEAM LAPTIME
16 TEAM 無限 1'45.182