Super GT:第二日決勝

 

日付 2011年11月6日
天候 曇りのち雨
気温 18℃
路面温度 19℃(午後2時現在)

決勝レポート

得意なウェットレース到来も、チャンスを活用することなくレースを終える。

決勝日を迎えたもてぎは朝からどんよりとした雨雲が一面に広がり、 不安定な天候。今回は2レース制のため、朝のフリー走行なしでぶっつけ本番での 決勝を迎えた。

午前10時15分からの第1レースでは、ウェット宣言は出ているものの、スリックタイヤ での走行が可能なコンディション。しかし、雨が降る可能性も残っている。 このためチームではポジションアップのチャンスを求め、またカルダレッリ選手が 雨を得意とすることから、ウェットタイヤで出走するという勝負に打って出た。

ところが…。なんとオープニングラップで他車との接触に巻き込まれたカルダレッリ選手は 1コーナーでコースアウト。マシンコントロールが可能ではあったがレーシングスピードを 出す状況ではなく、ピットへとマシンを戻し、悔しさの中でレースを終えた。

第2レースは午後2時半にスタート。このときはすでに完全なウェットコンディションに なっており、視界不良の不安を伴う状態だった。そんな中、11番手から追い上げの レースを見せていたカルダレッリ選手だったが、SCカーランが導入された10周目途中の ダウンヒルストレートで後続の車両から追突されコースアウト。幸い怪我はなかったが、 戦うチャンスを失う形でクルマを降りるということに。結果、デビューイヤーの ラストレースで、理想とする結果を残せずにシーズンを終了することになった。

アンドレア・カルダレッリ選手のコメント

アンドレア・カルダレッリ選手

雨がもともと得意なので、今日2レースともいい戦いができると思って いたのに、どちらも最後までレースができず、本当に残念でした。

第1レースでは大半がスリックタイヤの中、僕はレインタイヤだったのでスタートで 前に出ることができたんです。勝負をかけたんですが、横にいたドライバーは僕がイン側に 飛び込んでくることを想定していなかったんでしょうね。サイド・バイ・サイドの状態で 絡んでしまい、スピンアウトしてフロントサスペンションにダメージを受けることに なってしまいました。本当に残念ですよ。

第2レースはとにかくコースに留まるのが難しい中、セーフティカーがコースイン しましたが、もうすでにアクアプレーニングが起こっている状態でした。 こんなすごい量の雨なのに、どうしてレースを続けるんだろうって思いました。 しかも後方から追突されたとき、相当のスピードだったんです。もう驚きました。 僕のほうがペースダウンしていたし、プッシュしないでいい状態だったはずなのに…。

今シーズンは慌しい中でフォーミュラ・ニッポンに参戦することになったわけですが、 つねにトライを続け、ベストを尽くすことを心がけてきました。テストもなく、 いきなりレースという日々でした。ヨーロッパでもレースなど何かできれば よかったんですが、それもなかったので…。でも来年もこのフォーミュラ・ニッポンに 参戦できればうれしいと思っています。

エンジニアのコメント

エンジニア

第1レースは1コーナーで他車と絡んだんです。スリックタイヤと違って、 アンドレアが履いていたウェットタイヤのほうがいいスタートが切れたぶん、 前に出ていたんです。しかし、相手の右リアとアンドレアの左が当たって、 フロントサスペンションを傷めたんです。残念でした。第2レースではいいところを 見せてもらえると思ったんですが…。追突されて、どうしようもなかったですね。 あの状況の中でのレース継続は厳しいコンディションだったと思います。

今季はテストがない中でこのカテゴリーに参戦することになったドライバーとしては、 徐々に差を詰めて、今年最後のもてぎでもQ2へと進出できるという進化を見せてくれたと 思います。特にレースを通じて粘り強く走るという良さを持っているので、 そこがうまく引き出せればもっと成長してくれると思います。

リザルト

決勝結果

Race1
Pos. No. TEAM DRIVER LAP TIME DELAY BEST TIME
1 36 PETRONAS TEAM TOM’S
アンドレ・ロッテラー
23 38'40.346 171.33
km/h
1'36.792
2 37 PETRONAS TEAM TOM’S
中嶋 一貴
23 38'41.002 0'00.656 1'36.384
3 41 DOCOMO TEAM DANDELION RACING
塚越 広大
23 39'09.963 0'29.617 1'37.999
4 33 roject μ/cerumo・INGING
国本 雄資
23 39'22.151 0'41.805 1'38.584
5 32 NAKAJIMA RACING
小暮 卓史
23 39'22.858 0'42.512 1'37.179
6 8 Team KYGNUS SUNOCO
石浦 宏明
23 39'33.468 0'53.122 1'37.249
7 2 TEAM IMPUL
平手 晃平
23 39'33.919 0'53.573 1'37.058
8 18 SGC by KCMG
アレキサンドレ・インペラトーリ
23 39'36.156 0'55.810 1'37.967
9 1 TEAM IMPUL
ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ 23 39'44.641 1'04.295 1'37.298
10 10 HP REAL RACING
小林 崇志 23 39'45.737 1'05.391 1'38.909
  3 KONDO RACING
アンドレア・カルダレッリ 0   23Laps -

Fastest Lap

No. TEAM LAPTIME
37 PETRONAS TEAM TOM'S 1'36.384 (22/23) 179.33 Km/h


Race2
Pos. No. TEAM DRIVER LAP TIME DELAY BEST TIME
1 36 PETRONAS TEAM TOM’S
アンドレ・ロッテラー
34 1:29'10.870 109.83
km/h
1'48.246
2 37 PETRONAS TEAM TOM’S
中嶋 一貴
34 1:29'21.772 0'10.902 1'49.680
3 1 TEAM IMPUL
ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ
34 1:29'32.363 0'21.493 1'48.671
4 32 NAKAJIMA RACING
小暮 卓史
34 1:30'01.563 0'50.693 1'50.147
5 7 Team LeMans
大嶋 和也
34 1:30'17.736 1'06.866 1'50.387
6 8 Team KYGNUS SUNOCO
石浦 宏明
34 1:30'23.048 1'12.178 1'50.673
7 31 NAKAJIMA RACING
中嶋 大祐
34 1:30'27.152 1'16.282 1'51.144
8 41 DOCOMO TEAM DANDELION RACING
塚越 広大
34 1:30'33.231 1'22.361 1'50.164
9 11 HP REAL RACING
武藤 英紀
34 1:31'02.132 1'51.262 1'52.598
10 40 DOCOMO TEAM DANDELION RACING
伊沢 拓也
34 1:31'44.637 2'33.767 1'50.894
  3 KONDO RACING
アンドレア・カルダレッリ
10 19'53.146 24Laps 1'53.197

Fastest Lap

No. TEAM LAPTIME
36 PETRONAS TEAM TOM'S 1'48.246 (2/34) 159.68km/h