テクニカルな難コースで、存分に速さを披露
日付 | 2012年5月27日 |
---|---|
天候 | 晴れ |
気温 | 26℃ |
路面状況 | ドライ |
路面温度 | 49℃ |
5月27日、青空が広がり絶好のレース日和に見舞われた大分・オートポリスにおいて、全日本選手権フォーミュラ・ニッポンの第3戦の決勝レースが行われ、予選13番手からスタートを切ったKONDO RACINGの安田裕信選手は手応えあるレース展開を見せ、13位でフィニッシュした。
前日よりも好天気に恵まれたオートポリス。予選で突然マシンのフィーリングが激変し、思うようなアタックを見せることができなかったKONDO RACINGと安田選手。決勝日を迎え、朝のフリー走行で方向性を再度確認し、決勝に向けて着実に準備を進めていった。とりわけ少なめの燃料搭載時には抜群の安定感を見せ、フリー走行終了時には2位につけるなど好調な仕上がりとなった。
迎えた午後2時30分からの決勝。スタート直後、中団グループが接触のアクシデントを引き起こし、荒れたオープニングラップになったが、安田はこのアクシデントをうまく回避、順調に周回を重ねていく。さらにレースでのポジションアップを狙うため、今回チームではレース中に2回ピットインを行う2ストップ作戦を実行。ライバルチームのほとんどが1回のピットインに留まる中、車重の軽い状態のままハイペースで周回を重ねることで後方からポジションアップを狙う作戦を立てた。
序盤、安田選手はライバルよりも早めの1回目のピットインを行い、戦線復帰。より攻めの走りを見せて奮闘する安田選手は順調に周回を重ねていく。アップダウンの多いテクニカルコースのオートポリスでは、前車に追い付くものの、そこから逆転へと持ち込むのが容易ではない。だが、安田選手は粘り強くそのチャンスを伺いながら走行する一方、ペースアップを見せて、幾度となくファステストラップを叩き出すアグレッシブな走りを見せてくれた。
迎えた2度目のピットインは40周目終了時。スムーズにピット作業を済ませたスタッフがコースへと送り出すと、安田選手は再びスピードある走りをキープ。42周目には、レース中のファステストラップとなる1'29.994のタイムをマーク! ポテンシャルの高さをしかとアピールした。
しかし、惜しくもその後、ピットアウト時の速度違反が判明。ドライビングスルーペナルティが科せられることに。だが、ペナルティ消化後も安定した力強い攻めのを維持したまま完走。順位こそ13位ではあったが、その戦いの内容は実に実り多いものとなり、シリーズ中盤戦にむけて申し分のない手応えを得てレースを終えている。
今回、13番手のポジションから上に上がるためには、当たり前のことをやっていても結果が残せないということは感じていました。気温が上がる中、新しい路面で(1ストップ作戦を採る)周りのクルマのペースが次第に落ちるだろうということを考えて、我々は2ストップ作戦を採用したのですが、思ったほどその恩恵を受ける展開にはなりませんでした。残念です。今後はセオリー通りの作戦を組み立てつつ、その中で速さ、強さを見せていきたいですね。今回、色々な取り組みをして、多くの引き出しを作ることができたので、今後のレースでしっかりと活かしていけると思います。
決勝結果
Pos. | No. | TEAM | DRIVER | LAP | TIME | DELAY | BEST TIME | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 41 | DOCOMO TEAM DANDELION RACING | 塚越 広大 | 54 | 1:23'21.266 | 181.505km/h | 1'30.385 | |
2 | 40 | DOCOMO TEAM DANDELION RACING | 伊沢 拓也 | 54 | 1:23'28.784 | 7.518 | 1'30.548 | |
3 | 8 | Team KYGNUS SUNOCO | ロイック・デュバル | 54 | 1:23'36.570 | 15.304 | 1'30.943 | |
4 | 20 | TEAM IMPUL | 松田 次生 | 54 | 1:23'41.690 | 20.424 | 1'30.686 | |
5 | 2 | PETRONAS TEAM TOM’S | 中嶋 一貴 | 54 | 1:23'56.253 | 34.987 | 1'30.647 | |
6 | 7 | Team LeMans | 大嶋 和也 | 54 | 1:24'05.470 | 44.204 | 1'31.788 | |
7 | 38 | Project μ/cerumo・INGING | 平手 晃平 | 54 | 1:24'06.161 | 44.895 | 1'31.356 | |
8 | 39 | Project μ/cerumo・INGING | 国本 雄資 | 54 | 1:24'10.240 | 48.974 | 1'31.173 | |
9 | 16 | TEAM 無限 | 山本 尚貴 | 54 | 1:24'15.273 | 54.007 | 1'31.767 | |
10 | 32 | NAKAJIMA RACING | 小暮 卓史 | 54 | 1:24'15.883 | 54.617 | 1'31.556 | |
13 | 3 | KONDO RACING | 安田 裕信 | 53 | 1:23'31.257 | 1Lap | 1'29.994 |
Fastest Lap
No. | TEAM | LAPTIME |
---|---|---|
3 | KONDO RACING | 1'29.994 |
後方グリッドからのスタートだったので、周りのクルマと同じような燃料を搭載していても逆転のチャンスはめぐって来ないし、抜ける状態でもないので、今回は2ストップ作戦でレースに挑むことにしました。しかし、コース上で前のクルマに追い付くものの、僅差になりすぎるとダウンフォースが抜けてしまい、逆転に持ち込むのが難しい状態でした。その一方で、レースペースはすこぶる良く、ファステストラップをマークしたときは中古タイヤの状態だったので、今後レースをやっていく上での自信につながりましたし、またチーム全体の士気もうんと高まったのではないかと思います。今回は順位よりもフォーミュラ・ニッポンのクルマで速さを見せるということに重点を置いて戦ってきたので、それが達成できて良かったと思います。シーズン中盤に向けていい流れをつかむことができました。