レース1:短期決戦は13位でフィニッシュ
11月4日、シリーズ最終戦のレース1は午前10時20分にスタート。前日とは異なり、気温もやや上昇し、青空がサーキット一面に広がるというレース日和に恵まれた。
レース1はタイヤ交換やガソリン補給といったピットインを必要としない20周の短期決戦。まさにガチンコ勝負だ。予選でダブルチェッカーを受けた選手がペナルティでグリッド降格、そして1台の車両がフォーメーションラップでエンジンストールしたため、No.3 KONDO RACINGの安田裕信選手は実質13位からスタート。だがあろうことか、オープニングラップで後続車から追突され、ポジションをひとつ落としてしまう。
前方の車両をつねに1秒圏内で猛追し続けた安田選手。しかし、僅差のスピードで周回を続ける中での逆転は限りなく難しい。それでも虎視眈々とチャンスを伺い続けた。終盤に入ると、0.3秒まで詰め寄る攻めの走りを披露。だがあと一歩、前に出るまでには至らず。セミファイナルラップでマシントラブルを起こしたマシンが後退したことから、安田選手は13位でフィニッシュ。行き場のないストレスたっぷりだったレース1に代わり、レース2では力強いレースをしたいと気持ちを入れ替えた。
レース2:ペースよく走り、9位シングルフィニッシュ!
午後に向けて日差しが強くなった鈴鹿。レース2は午後2時30分にスタート。今回は28周の戦いの中で、4本のタイヤ交換が義務づけられている。ただし、ガソリン補給に制約はない。どのタイミングでピットインし、ペースよく走るかが、キーになった。
チームではオープニングラップを終えてすぐのピットインか、あるいは遅めに入れるかのどちらかでピット作業を行う計画を立て、安田選手を送り出した。スタートを決めた安田選手。18台中7台がオープニングラップでのピットインを行ったため、チームでは安田選手にステイアウト(ピットインせずコース上で周回を続けること)を伝えた。
その後もピットインを行う車両が続いたことから、次第にコース上での渋滞がひどくなり、安田選手のペースが不安定になったことから、チームは8周を終えてピットインを敢行。待ちかまえたスタッフが手際よくタイヤ交換を済ませ、コースへと送り出した。
12位でコース復帰を果たした安田選手。ペースも安定し、どんどん前方の車両に追い付いていく。後半には前を行く車両との差が縮まり、なおも力強い走りを披露し続け、9位でフィニッシュ! 第5戦もてぎ同様、シーズンベストの9位フィニッシュを果たし、今シーズンにおける全レースを終了した。
来シーズン、フォーミュラ・ニッポンは、名称を「全日本選手権スーパーフォーミュラ」と変更。全7戦の戦いは今年と同じだが、うち1戦を韓国で実施する予定になっている。KONDO RACINGが来シーズンに向けてさらなる飛躍を目指すのは言うまでもない。
決勝結果
Race1
Pos. |
No. |
TEAM |
DRIVER |
LAP |
TIME |
DELAY |
BEST TIME |
1 |
40 |
DOCOMO TEAM DANDELION RACING
|
伊沢 拓也
|
20 |
34'27.682 |
202.21km/h |
1'42.818 |
2 |
20 |
TEAM IMPUL
|
松田 次生
|
20 |
34'30.931 |
3.249 |
1'43.045 |
3 |
41 |
DOCOMO TEAM DANDELION RACING
|
塚越 広大
|
20 |
34'37.975 |
10.293 |
1'43.507 |
4 |
19 |
TEAM IMPUL
|
ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ
|
20 |
34'39.496 |
11.814 |
1'43.440 |
5 |
1 |
PETRONAS TEAM TOM'S
|
アンドレ・ロッテラー
|
20 |
34'40.499 |
12.817 |
1'43.611 |
6 |
32 |
NAKAJIMA RACING
|
小暮 卓史
|
20 |
34'46.067 |
18.385 |
1'43.819 |
7 |
8 |
Team KYGNUS SUNOCO
|
ロイック・デュバル
|
20 |
34'53.979 |
26.297 |
1'44.105 |
8 |
7 |
Team LeMans
|
大嶋 和也
|
20 |
34'55.080 |
27.398 |
1'44.062 |
9 |
38 |
Project μ/cerumo·INGING
|
平手 晃平 |
20 |
34'56.918 |
29.236 |
1'44.143 |
10 |
31 |
NAKAJIMA RACING
|
中嶋 大祐 |
20 |
34'57.945 |
30.263 |
1'44.111 |
13 |
3 |
KONDO RACING
|
安田 裕信 |
20 |
35'03.192 |
35.510 |
1'44.002 |
Fastest Lap
No. |
TEAM |
LAPTIME |
40 |
DOCOMO TEAM DANDELION RACING |
1'42.818 (2/20) 203.32 Km/h |
Race2
Pos. |
No. |
TEAM |
DRIVER |
LAP |
TIME |
DELAY |
BEST TIME |
1 |
2 |
PETRONAS TEAM TOM'S
|
中嶋 一貴
|
28 |
49'10.946 |
198.36km/h |
1'43.280 |
2 |
8 |
Team KYGNUS SUNOCO
|
ロイック・デュバル
|
28 |
49'12.235 |
1.289 |
1'43.199 |
3 |
41 |
DOCOMO TEAM DANDELION RACING
|
塚越 広大
|
28 |
49'17.493 |
6.547 |
1'43.665 |
4 |
32 |
NAKAJIMA RACING
|
小暮 卓史
|
28 |
49'18.218 |
7.272 |
1'43.590 |
5 |
7 |
Team LeMans
|
大嶋 和也
|
34 |
1:30'17.736 |
1'06.866 |
1'50.387 |
6 |
40 |
DOCOMO TEAM DANDELION RACING
|
伊沢 拓也
|
28 |
49'39.409 |
28.463 |
1'43.697 |
7 |
7 |
Team LeMans
|
大嶋 和也
|
28 |
49'39.845 |
28.899 |
1'43.982 |
8 |
1 |
PETRONAS TEAM TOM'S
|
アンドレ・ロッテラー
|
28 |
49'40.164 |
29.218 |
1'43.436 |
9 |
3 |
KONDO RACING
|
安田 裕信
|
28 |
49'41.412 |
30.466 |
1'43.801 |
10 |
15 |
TEAM 無限
|
佐藤 琢磨
|
28 |
49'42.759 |
31.813 |
1'43.992 |
Fastest Lap
No. |
TEAM |
LAPTIME |
38 |
Project μ/cerumo·INGING |
1'42.872 (23/28) 203.22km/h |
レース1ではスタートで後続車の追突に遭い、ポジションを下げてしまいました。ペースは悪くなかったので、前にすぐ追い付いたのですが、逆転のチャンスがなく、厳しい戦いになりました。一方、レース2は戦略もそれほど悪くありませんでした。終盤は大嶋、ロッテラー両選手にも近づいて走ることができました。それはある意味、来年につながるレースができたことになると思います。ペースも悪くなかったし、内容としては、もてぎ同様良い走りができました。