KONDO RACING、怒濤の追い上げで8位入賞を果たす。
日付 | 2014年8月24日 |
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天候 | 曇り/雨 |
気温 | 32℃ |
路面状況 | ドライ/ウェット |
決勝を迎えた栃木・ツインリンクもてぎは、レースでまたも天候の急変による様々なドラマを生むことになった。そんな中、前日の予選で車両の規則違反を受けてペナルティを課せられ17位スタートとなったKONDO RACINGは決勝レースを諦めず高い集中力を披露。力強く、また粘り強く戦いを続けることになった。
朝のフリー走行では、前日から引き続きセットアップの煮詰め作業を行い、決勝用のクルマ作りに専念。ストップ&ゴーのサーキットゆえ、後方グリッドからの追い上げは極めて難しいことは想像できたが、なんとか粘りある戦いを続け、少しでもポジションアップを果たそうという思いでチームがさらに結束することになった。
午後3時、17位からクリアにスタートを決めたロシター選手はオープニングラップを14位で終了。そこから虎視眈々と逆転のチャンスを狙い、ノーミスで周回を重ねていった。事実、ルーティンのピット作業ではスタッフが作業を完遂、またロシター選手もインラップ、アウトラップで秀でたパフォーマンスを見せる。そのまま中盤に入っても入賞圏内を狙っての走りを見せたが、なかなか逆転のチャンスは訪れなかった。
ところが終盤に入り、天候が急変。雨が降りはじめ、しばらくは小康状態だったが、ほどなくして大粒の雨があっという間にサーキットを包み込んでしまった。すると緊急ピットインでレインタイヤを装着したロシター選手は、得意なウェットコンディションでパワーアップ。ライバルよりもハイペースで走り続け、逆転に成功。最後はSC先導による走行となり、そのまま8位でフィニッシュ。厳しい戦いの中、貴重な1ポイントを計上した。
結果的には17位から8位でフィニッシュし、ポイント獲得を果たすことができたわけですが、昨日からの出来事を考えると良かったと思います。レースでは気持ちを入れ替え、全員で頑張ろうという思いがひとつになったんでしょうね。終盤の雨ですが、ジェームスが走っているところは雨は降ってたものの、路面がまだ濡れていなかったらしく、彼はステイアウトするつもりでいたんです。なのでコンタクトをとってピットインさせました。
クルマのセットアップに関しては、今朝のフリー走行でも引き続き作業を続けていきました。決勝でも、他車と比較して速さがまだ足りていなかったし、どこが悪いということもわかってはいます。それをどういう形で対処するかがこれからの作業になりますね。ほんのちょっとのところではあるのですが、レース自体はノーミスで仕事ができたことも大きかったですね。
決勝結果
Pos. | No. | TEAM | DRIVER | LAP | TIME | DELAY | BEST TIME | |
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1 | 19 | Lenovo TEAM IMPUL | J.P.デ・オリベイラ | 52 | 1:36'23.266 | 155.42km/h | 1'34.977 | |
2 | 38 | P.MU/CERUMO・INGING | 石浦 宏明 | 52 | 1:36'24.506 | 1.240 | 1'35.978 | |
3 | 36 | PETRONAS TOM'S | アンドレア・カルダレッリ | 52 | 1:36'25.054 | 1.788 | 1'36.045 | |
4 | 8 | Team KYGNUS SUNOCO | ロイック・デュバル | 52 | 1:36'25.522 | 2.256 | 1'35.949 | |
5 | 41 | DOCOMO DANDELION M41Y | 武藤 英紀 | 52 | 1:36'25.946 | 2.680 | 1'36.229 | |
6 | 10 | HP | 塚越 広大 | 52 | 1:36'28.150 | 4.884 | 1'36.235 | |
7 | 37 | PETRONAS TOM'S | 中嶋 一貴 | 52 | 1:36'28.429 | 5.163 | 1'36.157 | |
8 | 3 | フジ・コーポレーション KONDO | ジェームス・ロシター | 52 | 1:36'28.884 | 5.618 | 1'36.569 | |
9 | 40 | DOCOMO DANDELION M40T | 野尻 智紀 | 52 | 1:36'30.668 | 7.402 | 1'36.037 | |
10 | 7 | ACHIEVEMENT Team KYGNUS SUNOCO | 平川 亮 | 52 | 1:36'31.675 | 8.409 | 1'36.398 |
Fastest Lap
No. | TEAM | LAPTIME |
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19 | Lenovo TEAM IMPUL | 1'34.977 (33/52) 181.99km/h |
予選でのドライアイスの件はとっても悔やまれることでした。ゴルフボールくらいの小さいドライアイスがクルマの中に残っていて、それが走行中に飛び出したんです。結果、予選でのタイムがすべて抹消され、ほぼ最後尾からスタートすることになりました。
クルマそのものはまだ見直すべき点は残っていて、完璧とは言えないものでしたが、レースの内容としては出来得ることすべてができたと思いますね。スタート順位が後方だったので、しばらくは他車の様子をうかがうことにはなりました。ピットストップなどでコース上のクルマが減ったときにペースアップすることが狙いだったんです。でも、もてぎというコースの特性上、渋滞もあってなかなか難しかったですね。
インラップ、ピットストップ、そしてアウトラップという作業はうまく行きましたよ。終盤には雨になりましたが、もちろんその中でも懸命にプッシュし続けました。結局雨がすごく酷くなったので、2度目のピットインをすることになったわけですが、そのときもチームスタッフは完璧な仕事をしてくれましたね。8位でレースを終えて1ポイントを手にできたのは、本当に良かったです。クルマはまだまだ完璧とは言えなかったですが、僕らは完璧なレースが出来たと思いますね。