ロシター選手、今季最高位の6位獲得
日付 | 2015年9月13日 |
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天候 | 晴 |
路面状況 | ドライ |
時折灰色の雲が一面に広がることもあったが、総体的には秋晴れの好天気に恵まれたといえる決勝日のオートポリス。抜きどころの少ない難しいコースでの一戦で、KONDO Racingの2台はそれぞれが粘りの闘いを繰り広げることになった。
前日の予選でQ3突破を狙った3号車のジェームス・ロシター選手。僅差でQ2止まりとなる悔しい結果だったが、決勝ではその思いを払拭させる走りを見せた。スタートこそ決して望み通りのものとは行かなかったが、その後はチームとしての戦略が奏功。ピットインのタイミングをもっとも遅らせることで大幅なポジションアップを果たすことになった。また、自身のペースも極めてよく、トップ3との争いにも充分対応できる速さを披露。さらにピット作業では給油だけでタイヤ無交換を敢行する。すでに前日にその戦略を予定していたというが、最後まで高い集中力を保ち、54周を走破。結果ポイント圏内の6位でフィニッシュ、今季最高位を手にした。
一方、オートポリスでの初レースを迎えたウィリアム・ブラー選手。少ない走行時間を経て戦うにはハードな条件ばかりが先行する形となり、さらには決勝で不運が待ち受けた。順調に周回を重ね、迎えた8周終了時でのピットイン。本人は給油とタイヤ4本交換を意識してピットへとクルマを戻したが、なんとピットは万全の準備ができていない状態であり、スタッフはいきなりの作業を強いられることとなった。無線でのコミュニケーションにミスが生じた結果、残念ながら作業は補給のみに留まり、タイヤ無交換のままピットを離れたブラー選手。不慣れなコースでペースアップもままならず、タイヤを労る走りを強いられることとなったが粘り強く周回を重ね、18位での完走を果たしている。
今週末、僕らは各セッションで色々と変更を加えることによって、多くのことを学ぶ機会に恵まれました。序盤は前を行く39号車に行く手を阻まれるようなことになり、ロスタイムが生じましたね。それに僕自身のスタートがあまり良くなかった。これがなければ表彰台に上がる可能性はあったと思います。
決勝でタイヤ無交換の作戦を取ろうと決めたのは昨日です。それに、つねに決勝時のセットアップはいい感じだし、速さも出せるのでいい戦いができると思っていたので。レースではペースがいいので心配することは少ないのですが、今の僕らの課題は予選。ここでいいポジションを獲れるようになれば、決勝で絶対表彰台に上がれると思いますから!
とにもかくにも初めてのオートポリスでの戦いはハードのひと言に尽きますね。予選のアタック、そして決勝と常に厳しい状況で走ることになりました。とくに残念だったのは、決勝でのピットインです。無線での連絡がうまく行かず、ピットに戻ったときには充分な準備ができていませんでした。タイヤを4輪交換する予定だったのにそれができなかったことで、いいペースでの周回ができず余計に苦しい展開となりました。一方で引き続きセットアップなどを含め、色々とチャレンジを続けていますので残りのシリーズ戦でいい流れを作り上げたいですね。
ジェームスはタイヤ無交換でいくのかどうか、一応昨日の時点で作戦としては上がっていましたが、それができるかどうかという状況の見極めは必要でした。最後の最後、なんとか実現することができましたね。やっと今回、いい戦略を採ることができました。彼が得意とするスタートでポジションアップこそできませんでしたが、その後のレース内容としてはほぼ予定どおりだったと思います。クルマ的にもそれなりのレベルで走ることができました。あとは予選でのがんばりが必要ですね。
ウィリアムのほうはレース中の無線のやりとりで行き違いが生じました。ピットインするタイミングで思い違いがあり、予定より早めのピットインとなり、ピットに戻ってきたときにはまだ交換用タイヤの準備ができていませんでした。結果、給油のみ行い、コースへと送り出すことになりました。しかしながら、初のコースでしかも予定していたタイヤ交換もできず、最後まで粘って走ってくれた彼の頑張りは評価できるものです。これまで全レースで完走しているので、菅生でも期待しています。
決勝結果
Pos. | No. | TEAM | DRIVER | LAPS | TIME | DELAY | BEST TIME | |
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1 | 1 | PETRONAS TOM’S SF14 | 中嶋 一貴 | 54 | 1:22'53.405 | 182.522km/h | 1'30.663 | |
2 | 38 | P.MU/CERUMO・INGING SF14 | 石浦 宏明 | 54 | 1:22'54.397 | 0.992 | 1'30.913 | |
3 | 8 | Team KYGNUS SUNOCO SF14 | 小林 可夢偉 | 54 | 1:23'02.734 | 9.329 | 1'30.636 | |
4 | 7 | ACHIEVEMENT Team KYGNUS SUNOCO SF14 | 平川 亮 | 54 | 1:23'04.979 | 11.574 | 1'30.833 | |
5 | 19 | LENOVO TEAM IMPUL SF14 | J.P.デ・オリベイラ | 54 | 1:23'06.454 | 13.049 | 1'30.499 | |
6 | 3 | FUJI×D'station KONDO SF14 | ジェームス・ロシター | 54 | 1:23'13.889 | 20.484 | 1'31.036 | |
7 | 16 | TEAM 無限 SF14 | 山本 尚貴 | 54 | 1:23'14.726 | 21.321 | 1'30.708 | |
8 | 39 | P.MU/CERUMO・INGING SF14 | 国本 雄資 | 54 | 1:23'28.560 | 35.155 | 1'31.338 | |
9 | 64 | NAKAJIMA RACING SF14 | 中嶋 大祐 | 54 | 1:23'38.042 | 44.637 | 1'31.518 | |
10 | 40 | DOCOMO DANDELION M40S SF14 | 野尻 智紀 | 54 | 1:23'51.656 | 58.251 | 1'31.501 | |
18 | 4 | FUJI×D'station KONDO SF14 | ウィリアム・ブラー | 53 | 1:24'06.808 | 1Lap | 1'32.364 |
Fastest Lap
No. | TEAM | LAPTIME |
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19 | LENOVO TEAM IMPUL SF14 | 1'30.499(38/54) 185.929km/h |
タイヤのコンディションは走ってみなければわからない部分もありましたが、バランスも悪くないし、タイヤの内圧もいい状態だという連絡がジェームス(・ロシター)から無線で入っていました。なので、ジェームス自身からタイヤ無交換で大丈夫という話がでました。ただ、給油も6秒と短めで済んだんですが、ピットイン〜作業〜ピットアウトという時間をもう少し削れたかもしれません。レース中の状況に合わせ、その中でのベストな選択が今回はできたと思います。トップ争いの中では3位以下のペースはほぼ同じだったので、明るい光が見えてきました。
一方でオートポリス初のウィル(ブラー)は、走行中に無線のやりとりがうまく行かなかったんです。いわゆるコミュニケーションミスですね。それでピット作業がうまくできなかったのが残念でしたが、最後までよく粘って走ってくれたと思います。