後方からのスタート、ハードな戦いを強いられる
日付 | 2015年10月18日 |
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天候 | 晴 |
路面状況 | ドライ |
予選日同様に決勝日も心地よい天候に恵まれ、青空の下で戦いが繰り広げられることとなったスーパーフォーミュラ第6戦SUGO。アップダウンが多く、またコンパクトなコースゆえに抜きどころが少ないという難コースでのレースは、KONDO Racingにとって厳しい一戦となったが、その中でも2台がそれぞれベストな走りを見せる結果となった。
まず、前日の予選でまさかのスピンオフ、エンジンストップというハプニングに見舞われた3号車のジェームス・ロシター選手。予想だにしなかった最後尾からのスタートとなったため、決勝では何らかの混乱を期待しての戦略を立てることになった。結果、ライバルたちよりも早めのピットインを敢行。もし接触などのアクシデントによって仮にセーフティカーがコースインすることにでもなれば、その隙を突いてポジションアップすることが狙いだった。だがしかし、今年のSUGO戦は意外にもハプニングがほとんどなく、緊迫戦の中での駆け引きに特化した戦いを展開する。これにより、残念ながらロシター選手に有利となる風が吹くことにはならなかった。そんな中、終始燃費走行を続けていたロシター選手は終盤になってペースアップを果たすと、上位陣と変わらぬ速さをアピール、14位でチェッカーを受けた。レース中にビッグチャンスが巡ってくる機会はなかったが、今シーズンの最終戦鈴鹿に向けて多くの手応えを得ることになった。
一方の4号車、ウィリアム・ブラー選手は、前回のオートポリス同様、個性豊かなコースでの一戦に苦闘しながらも、予選よりも大きく改善したクルマをしっかりとコントロール。チームが立てた戦略を見事に実行し、完成度の高い走りを披露することになった。コンパクトなコースで多くの周回数を重ねるという難しい条件の中、ブラー選手は集中力を切らすことなく完走。15位でタフな戦いを終えている。
昨日の結果が結果だけに、今日の展開はこういうものだとある程度わかっていましたよ。なので、結果に対してはさほど残念という気持ちはないですね。確かにセーフティカーが入ればチャンスが巡ってくるように、と戦略的に早めのピットストップはしたけれど、そうはならず…。難しいレースを強いられましたね。残りの周回数を考慮しながらの燃費走行は結構ハードでしたが、その中で、終盤はトップを走っていたロッテラー選手とほぼ互角のペースを刻むことができたし、これはいい兆候だと思います。とはいえ、まだまだやるべきことも残されているし、クルマのバランスももっといいものにしたい。今回、色んなことを試すチャンスにもなったので、最終戦の鈴鹿に向けての準備はたくさんできました。しっかり自信を持って挑むことができるはずです。
今回の決勝ではスタート順位や菅生というコースレイアウトを考えたら、なかなかポジションアップすること自体、難しいということは予測がついていました。ただその中でいいペースを保ちつつ周回を重ねることができたのは良かったし、自信にも繋がったと思います。決勝でのクルマのコンディションも前回のオートポリスより格段に進化していたし、走る側としても手応えを得ることができました。最終戦の鈴鹿では、もっとしっかりと予選を戦えればと思います。
ジェームスは予選でのミスがあったため、今回は厳しいレースになることはわかっていました。だからこそ、荒れやすいといわれる決勝での可能性にかけて、早めにピットインし、もしセーフティカーなどが出たらそれを機に前へ出られるようにという戦略を採りました。ただ今回は逆にそのチャンスはなかったですね。加えて燃料的にも厳しい展開だったので、こういう作戦を採るに至ったというわけです。決勝での走りの中で、最終戦の鈴鹿に向けて色んなものが見えてきたという彼からのコメントはもらっています。それをどう活かしていくのか、チームとしてしっかりと考えていく必要があると思います。
一方、ウィリアムはいいペースで走ることができたと思います。ピットインのタイミング、タイヤ無交換での完走、すべてを含め、作戦通りのレース運びができましたね。もちろん、可能性をもって攻めの戦略で挑みましたが、なにせスタートのポジションが後方ということもあり、厳しい展開には違いありませんでした。次は最終戦の鈴鹿ですが、今季2度目になるのでその成長度合をしっかり見せられるような戦いになればいいなと思います。
決勝結果
Pos. | No. | TEAM | DRIVER | LAPS | TIME | DELAY | BEST TIME | |
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1 | 2 | PETRONAS TOM’S SF14 | アンドレ・ロッテラー | 68 | 1:17'52.551 | 194.07km/h | 1'07.504 | |
2 | 16 | TEAM 無限 SF14 | 山本 尚貴 | 68 | 1:18'16.432 | 23.881 | 1'07.864 | |
3 | 40 | DOCOMO DANDELION M40S SF14 | 野尻 智紀 | 68 | 1:18'17.217 | 24.666 | 1'07.472 | |
4 | 1 | PETRONAS TOM’S SF14 | 中嶋 一貴 | 68 | 1:18'18.004 | 25.453 | 1'07.999 | |
5 | 38 | P.MU/CERUMO・INGING SF14 | 石浦 宏明 | 68 | 1:18'20.922 | 28.371 | 1'07.843 | |
6 | 8 | Team KYGNUS SUNOCO SF14 | 小林 可夢偉 | 68 | 1:18'40.097 | 47.546 | 1'08.219 | |
7 | 19 | LENOVO TEAM IMPUL SF14 | J.P.デ・オリベイラ | 68 | 1:18'40.719 | 48.168 | 1'07.965 | |
8 | 7 | ACHIEVEMENT Team KYGNUS SUNOCO SF14 | 平川 亮 | 68 | 1:18'42.338 | 49.787 | 1'08.159 | |
9 | 10 | REAL SF14 | 塚越 広大 | 68 | 1:18'45.730 | 53.179 | 1'08.341 | |
10 | 18 | KCMG Elyse SF14 | 中山 雄一 | 68 | 1:18'46.187 | 53.636 | 1'07.664 | |
14 | 3 | FUJI×D'station KONDO SF14 | ジェームス・ロシター | 67 | 1:18'00.359 | 1Lap | 1'07.857 | |
15 | 4 | FUJI×D'station KONDO SF14 | ウィリアム・ブラー | 67 | 1:18'14.369 | 1Lap | 1'08.296 |
Fastest Lap
No. | TEAM | LAPTIME |
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19 | DOCOMO DANDELION M40S SF14 | 1'07.472(50/68) 197.642km/h |
残念な結果となりました。とはいえ、今回最後尾から2台がレースすることになって、自力でどうこうできる状態でないこともわかっていましたからね。仕方ないです。他力要素に頼ることになってしまったし、荒れやすいと言われる菅生なので、もしそういう流れがあれば多少なりともチャンスがあるのでは、と思ったことも事実です。一方で、二人ともガソリンをセーブしつつ、うまくクルマをコントロールしたと思います。初の菅生レースとなったウィリアムも頭を使ってしっかりと走ることができました。また、ロシターは最終戦の鈴鹿に向けてやれることをしっかりと見つけたようです。今回のことを糧に、最終戦で二人揃ってしっかりいい戦いをしてくれることでしょう。