RACE REPORT

SUPER GT GT500

ファンクラブ会員の方は、ログインすると監督、ドライバー、エンジニアのコメント、またPhotoギャラリーにて多数の写真をご覧いただけます。KONDO RACING ファンクラブ登録はこちら

第5戦 スポーツランドSUGO

一日目 予選(9月11日・曇/ドライ)

予選レポート

予選15位。次のステップに進む中で新たな問題点に遭遇。

2021年のシーズン後半戦へと突入したSUPER GT。第5戦は宮城・スポーツランドSUGOが舞台となる。昨シーズンは、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から開催地を制限したこともあり、SUGOでのSUPER GTは2年ぶり。まだサーキットでの観戦者が限定されているとはいえ、早朝から多くのファンが現地に足を運んだ。そんな中、KONDO RACINGは前回の鈴鹿大会に続き、快進撃を見せようと意気込んだが、持ち込みタイヤとコースコンディションの合わせ込みに腐心し、まさかの予選15番手に終わっている。

予選を迎えたサーキット上空は、すっかり秋模様。搬入日にあたる前日は強い日差しが照りつけて汗ばむ天候だったが、この日は朝から終始薄曇りで、また気温は21〜24度で推移するに留まった。午前9時20分から始まった公式練習。SUGO戦に向け、新たな”攻めのタイヤ”を持ち込んだチームでは、そのパフォーマンスを確認すべくまず佐々木大樹選手がコースへと向かった。しかしながら、日差しに恵まれないコース上は、気温、路面温度とも変化に乏しい状態となり、せっかくのポテンシャルを引き出すことができない状態になってしまう。さらには、開始40分を過ぎたあたりでピットインすると、しばらくの間ピットガレージでの作業に時間を費やすこととなった。その後、コースに復帰してセッティングを確認した佐々木選手から高星明誠選手へとスイッチ。ところが、高星選手もトラブル発生により、走り始めてすぐさまピットイン。結局、GT300クラスとの混走時間帯に周回を重ねることができず、GT500クラス専有走行に入った僅かな時間での作業確認を強いられた。結果的に、朝のセッションで予定していたメニューを消化できずに終わったことで、チームは予選に向けて大幅な変更を迫られることになってしまった。

午後3時3分、GT300クラスのQ1を経てGT500クラスのQ1がスタート。引き続き薄曇りの中で気温も大きく変化することなく、24度。路面温度も27度どまりとなる。No.24 リアライズコーポレーション ADVAN GT-Rに乗り込んだのは、高星選手。朝の公式練習でもセッティング確認を存分に行えず、また持ち込みタイヤからは限られたものを選択せざるを得なくなった状況ということもあり、厳しいアタックとなる。ミスなく果敢に挑んだ高星選手ではあったが、刻んだタイムは1分11秒140。上位陣のタイムからは差が開く結果となり、15番手の結果に甘んじた。

翌日の決勝は、天候が好転すると言われており、状況次第では暑さを感じる一戦になるやもしれない。多くの不確定要素がある中での戦いだけに、都度適格な判断を行って少ないチャンスをできる限りモノにしたいところだ。

公式予選記録

Pos. No. TEAM DRIVER Q1 Q2 SW
1 8 ARTA NSX-GT 野尻 智紀
福住 仁嶺
1’10.337 1’09.887 26
2 16 Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GT 笹原 右京
大湯 都史樹
1’10.303 1’10.049 20
3 12 カルソニック IMPUL GT-R 平峰 一貴
松下 信治
1’10.404 1’10.238 16
15 24 リアライズコーポレーション
ADVAN GT-R
高星 明誠
佐々木 大樹
1’11.140 22

Q1 開始:15:03’00 終了:15:13’00
Q2 開始:15:41’00 終了:15:51’00

二日目 決勝(9月12日・晴れ/ドライ)

決勝レポート

攻めの走りを続け、6位フィニッシュ!

9月12日に迎えたSUPER GT第5戦SUGO大会の決勝。前日の予選で厳しい結果に甘んじたKONDO RACINGだが、決勝レースでは状況が一転。粘り強くバトルを繰り広げ、粘りある走りを続けることで着実にポジションアップを果たし、6位でチェッカーを受けている。決勝日のSUGOは、早朝からすっきりとした秋晴れの好天気に恵まれた。前日は最高気温も24度に留まったが、この日は決勝直前に29度を超える夏日となり、路面温度も最高46度まで上昇する。予選では、コースコンディションとタイヤのパフォーマンスが想定以上に合わず、またセットアップの時間も限られたこともあり、Q2進出の機会を喪失。まさかの15番手グリッドに留まったNo.24 リアライズコーポレーション ADVAN GT-Rだが、決勝ではスピードを活かした走りを見せ、粘り強く周回を重ねていくこととなった。

午後1時30分にスタートした84周の戦い。2周のフォーメーションラップを終えてもまだ隊列が整わず、さらに1周のフォーメーションラップが追加される。結果、レースは83周での戦いへと変わった。最初のスティントを担当したのは、佐々木大樹選手。序盤は混戦が続き、加えてタイヤのピックアップも出て、我慢の走行が続いてしまう。しかし、佐々木選手はクルマの状況をしっかり把握しながら前のクルマに喰らいつく形で周回を重ねていった。一方、ライバルたちは27周を境にルーティンのドライバー交代を実施。逆にNo.24はトラフィックを回避する形でコースに留まり、この間ペースアップに努めた。

迎えた36周目。GT500車両の中で一番遅いタイミングでピットイン、ルーティンのドライバー交代などを済ませると、高星明誠選手へステアリングが託された。タイヤに熱が入り、徐々にレースペースへ戻る中、レースは40周を過ぎると様々なハプニングが出始める。まず、46周目の最終コーナー立ち上がりからメインストレートに向かう途中で1台の車両が黒煙を上げて停止。火災も発生しており、消火作業を要したため、セーフティカーがコースイン。結果、53周終了時までレースがコントロールされる。この時点でNo.24 は11番手だったが、リスタート後の58周目、まず1コーナーで16号車のNSX-GTを逆転して9位へ浮上。また、63周目にはメインストレート先で1台の車両がトラブルによりコースサイドに停車。これを受けて、今度はFCYが導入された。

幸い2分ほどでFCYは解除され、No.24 リアライズコーポレーション ADVAN GT-Rも8位から終盤の戦いに向け、力を振り絞る。そんな中、高星選手は74周に64号車NSX-GTとのサイド・バイ・サイドのバトルを繰り広げ、1コーナーアウト側から逆転に成功して7位へ。さらにその直後、複数の他車が激しいバトルの末に接触、うち1台がコースオフするなどコース上は丁々発止のサバイバル戦となった。そして迎えた75周、ついに6位へと浮上した。最後の最後まで緊迫のバトルを凌ぎ、粘り強く戦い抜いた結果として、6位入賞を手にすることとなった。起死回生とも言える健闘を見せたKONDO RACING。次回の舞台となる大分・オートポリスもSUGO同様に2年ぶりの開催となるため、引き続き”新たなるチャレンジ”となるが、与えられた条件の中でベストを尽くしていきたい。

決勝結果

Pos. No. TEAM DRIVER TIME/DIFF LAPS SW
1 12 カルソニック IMPUL GT-R 平峰 一貴
松下 信治
1:56’41.101 83 16
2 1 STANLEY NSX-GT 山本 尚貴
牧野 任祐
8.511 83 80
3 17 Astemo NSX-GT 塚越 広大
ベルトラン・バゲット
11.145 83 60
6 24 リアライズコーポレーション
ADVAN GT-R
高星 明誠
佐々木 大樹
24.626 83 22

開始:13:37’59 終了:15:34’40
ファステストラップ : 1’13.676 No.8 ARTA NSX-GT/野尻 智紀
黒白旗提示 No.39 中山雄一, No.64 大津弘樹

No. TEAM LAPTIME
8 ARTA NSX-GT 1’13.676

PHOTOギャラリー

Loading...