RACE REPORT
SUPER GT GT300
第1戦 岡山国際サーキット
一日目 予選(4月15日・雨/ウエット)
予選レポート
新コンビで挑んだ開幕戦、雨に翻弄されて予選8位に
2023 年シーズンがついにい開幕。初戦の舞台となる岡山国際サーキットは、SUPER GT GT300 クラスに参戦するKONDO RACING のNo.56 リアライズ日産メカニックチャレンジGT-R にとって、過去2 連勝を果たしている相性のいいサーキット。今回は岡山3 連勝を目指して戦いに臨んだが、目まぐるしく雨量が変わるウェットコンディションの中、レース自体も落ち着かない展開となり、本来のパフォーマンスを存分に発揮できず。結果、8 番手スタートから10 位入賞に終わっている。
レースウィーク初日、車両や機材等の搬入日は晴れて穏やかな天候だった岡山。しかし、予選日の土曜日は朝から雨模様となり、午前9 時10 分からの公式練習もウェットタイヤを装着してセッションがスタートする。途中、GT500車両がコースアウトして大きなクラッシュをしたことでセッションが中断。再開後はさらに天候が悪化したため、セッションそのものが中止された。
なお、今シーズンのチームではドライバー体制が変わり、ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ選手が、ルーキーの名取鉄平選手とともに激戦に臨むことになった。ベテランのオリベイラ選手が、若手の名取選手をどう”誘導”するのか、これもチームとしての見せどころのひとつとなるかもしれない。
午後に入っても雨が降り続き、午後2 時からのノックアウト予選はセッションの時間が通常よりも5 分長い、15 分で実施されることになった。No.56 リアライズ日産メカニックチャレンジGT-R はQ1・A 組で出走。デ・オリベイラ選手は不安定なコンディションを考慮し、アタックを開始する。ところが残り5 分を残し、雨脚が急激に強まったことを受けてセッションが赤旗中断に。これにより、予選は終了を迎えたため、1 分45 秒029 がベストタイムとなり、6 番手通過の結果となった。続くQ2 では名取選手がコースへ。No.56 リアライズ日産メカニックチャレンジGT-R での初アタックは雨による難しいコンディションながら、1 分38 秒241 のタイムをマーク。両選手による初戦は、8 番手スタートとなった。
公式予選記録
Pos. | No. | TEAM | DRIVER | Q1 | Q2 | SW |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 65 | LEON PYRAMID AMG | 蒲生 尚弥 篠原 拓朗 |
1’38.256 | 1’36.038 | |
2 | 2 | muta Racing GR86 GT | 堤 優威 平良 響 |
1’39.072 | 1’36.749 | |
3 | 7 | Studie BMW M4 | 荒 聖治 ブルーノ・スペングラー |
1’40.097 | 1’36.751 | |
8 | 56 | リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R | J.P.デ・オリベイラ 名取 鉄平 |
1’45.029 | 1’38.241 |
Q1 A組 開始:14:00’00 終了:14:09’33(赤旗提示をもって終了)
Q1 B組 開始:14:33’00 終了:14:48’00
Q2 開始:15:18’00 終了:15:33’00
二日目 決勝(4月16日・雨/ウエット)
決勝レポート
開幕戦No.56リアライズ日産メカニックチャレンジGT-Rは悔しい10位に
決勝日の朝は、すっきりとした青空が広がり、時折日差しが出るまでに回復。ドライコンディションでの一戦になると思われた。だが、午後1 時30 分からのスタートが近づくにつれ、次第に鉛色の雲が広がり、岡山県警のパトカーによるパレードラップが始まると、ポツリポツリと雨が落ち始める。
フォーメーションラップを経て82 周の戦いがスタート、名取選手が乗り込むNo.56 リアライズ日産メカニックチャレンジGT-R は、まずクリアスタートを決め、ポジションキープでオープニングラップを終える。さらに、タイヤがしっかり温まると前の車両を追走。ポジションアップを果たした。レースは16 周目にコースアウトした車両回収のため、FCY(フルコースイエロー)が導入され、のちにSC(セーフティカー)ランへと切り替わる。一方、天候はさらに悪化し、雹が降る荒れ模様になった。そんな中、ピットレーンのオープンを待って各車がタイヤ交換に滑り込むようになる。No.56 リアライズ日産メカニックチャレンジGT-R はライバルとタイミングをずらすようにして19 周終わりでピットイン。ウェットタイヤへと交換し、コースに復帰した。
激しい雨が降ったあとは、午前中のような青空が広がり、次第にコースもコンディションが回復。今度は逆にウェットタイヤでの走行に注意が必要となり、マネージメントが求められる難しい状況となったが、名取選手は落ち着いたレース運びを披露し、周回を重ねていった。
レースは折返しを前に路面コンディションも回復。ドライタイヤでの走行が可能となったことから、チームは39 周終わりでルーティンのピットインを行ない、デ・オリベイラ選手はドライタイヤを装着してコースへと向かった。チームにとってポジションアップのチャンス到来かと思われたのだが、それから30 分もしないうちに再び雨が降り出し、足元をすくわれてコースアウトした車両を受けてFCY が導入され、その後、またもSC ランになる。戦いたくとも戦えない状況でオリベイラ選手は周回を続けることとなり、さらに午後3 時15 分ごろには天候悪化のために赤旗が提示され、レースが一旦中断する。
およそ20 分後にレースはSC 先導により再開、10 番手を走行していたNo.56 リアライズ日産メカニックチャレンジGT-R だが、雨量も多くなり、ライバル勢と同様にウェットタイヤへの交換が必要な状況となる。そこでピットレーンオープンを待ってタイヤ交換を行なったが、ほぼ全車が同じ条件だったことから、ポジションアップの好機にはつながらず。また、その後さらに雨が激しくなったことを受け、2 度目の赤旗となってレースが再び中断した。
午後4 時20 分にレースは再開。だがこれ以上天候回復が見込めないとして、ほどなくして3 度目の赤旗が出され、これをもってレースは終了扱いに。結果、ドライバー交代後はレースらしいレースもできず、ただ周回数を消化するに留まる展開となり、No.56 リアライズ日産メカニックチャレンジGT-R は10 位で初戦を終えている。
今回がNo.56 リアライズ日産メカニックチャレンジGT-R での初戦だった名取選手は、不安定なウェットコンディションながら安定した走りを披露。一方のオリベイラ選手は、ベテランらしく落ちつたレース運びでポジション浮上を狙ったが、状況が慌ただしく変化し、その流れをうまく味方につけることはできなかった。上位の結果も十分望めたチームにとって、10 位入賞は悔しい結果だと言えるが、今回得た気づきを今後のレースに反映させ、より強く安定感ある戦いを見せていきたいところだ。
決勝結果
Pos. | No. | TEAM | DRIVER | TIME/DIFF | LAPS | SW |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 18 | UPGARAGE NSX GT3 | 小林 崇志 小出 峻 |
2:45’26.030 | 59 | |
2 | 65 | LEON PYRAMID AMG | 蒲生 尚弥 篠原 拓朗 |
3.592 | 59 | |
3 | 244 | LEON PYRAMID AMG | 佐藤 公哉 三宅 淳詞 |
15.613 | 59 | |
10 | 56 | リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R | J.P.デ・オリベイラ 名取 鉄平 |
40.75 | 59 |
ファステストラップ : 1’26.874 No.65 LEON PYRAMID AMG/篠原 拓朗
黒白旗提示 No.7
No. | TEAM | LAPTIME |
---|---|---|
65 | LEON PYRAMID AMG | 1’26.874 |