RACE REPORT

SUPER FORMULA

第3戦 オートポリス

第3戦(4月25日・曇り/ドライ)

予選レポート

ルーク・ブラウニング選手17位、笹原右京選手20位から入賞を目指す

大雨のモビリティリゾートもてぎで開幕した2026年の全日本スーパーフォーミュラ選手権は、わずか3週間のインターバルで第2大会を迎えた。舞台は一気に南下し、九州は阿蘇の中腹に位置するオートポリス。設営・搬入日となった4月24日(金)は雨と濃霧がサーキットを覆い、4月下旬とは思えないほどの冷え込みとなったが、一夜明けた予選日は天気が回復。午前中のフリープラクティスの走り出しではまだコース上に水が残っていたが、それも徐々にドライアップしていき、やや暖かさを感じる陽気の中、全24台のスーパーフォーミュラが精力的に周回を重ねていった。KONDO RACINGの2人のうち、ルーク・ブラウニング選手は今大会がオートポリス初チャレンジ。その走り出しはダンプコンディションと難しい状況になったが、それでももてぎ大会同様にじっくりと走り込んでコースを習熟していくと、エンジニアとともにセットアップにも手を加えていった。終盤に設けられた12台ずつに分かれての専有走行で自己ベストタイムを更新したものの、結果は17番手とやや下位に沈んだ格好に。予選での挽回を目指し、ブラウニング選手とエド・リーガンエンジニアは大きなセットアップ変更を決断した。一方の笹原右京選手もフリープラクティスは19番手とやや苦しい出だしに。それでも、苦汁をなめた開幕戦からの前進も感じつつ、予選に向けて集中力を高めていった。

少し雲に遮られ日差しは弱まっているものの、午前中と比べて気温、路面温度ともに上昇した公式予選。笹原選手はQ1のA組、ルーク・ブラウニング選手はB組での出走となった。まずはA組予選からスタート。ユーズドタイヤでコースをチェックすると、ニュータイヤに履き替えて再度コースへ。12人のうち8番目にアタックに入った笹原選手は、セクター1では全体ベストをマークしたが、セクター2、3での伸びがやや足りず、9番手タイムでチェッカーを受けることに。Q2進出圏内となるトップ6には届かず、ここで予選を終えることになった。続くB組予選は、開始早々に1台がスピンアウトしたことで赤旗中断となるが、ブラウニング選手のストラテジーには影響なく、セッションが再開するとニュータイヤを装着してコースへと出ていった。ストップした1人を除き、11人での戦いとなったこのセッションで、ブラウニング選手は8番手でチェッカー。しかし、その後1人が大きくタイムを更新して上位に飛び込んだため、最終結果は9番手となりQ2進出はならなかった。総合予選結果はブラウニング選手が17位、笹原選手が20位となった。

予選結果

Pos. No. TEAM DRIVER Q1 Q2 Q3
1 1 AUTOBACS MUGEN 岩佐歩夢 1’26.524 1’26.419 1’25.866
2 6 DOCOMO DANDELION M6Y 太田格之進 1’26.680 1’26.583 1’26.139
3 16 AUTOBACS MUGEN 野尻智紀 1’27.388 1’26.519 1’26.144
17 3 REALIZE Corporation KONDO ルーク・ブラウニング 1’27.798
20 4 REALIZE Corporation KONDO 笹原右京 1’27.866

参加台数:24台 出走台数:24台

近藤監督のコメント

近藤監督 PHOTO

笹原が、ちょっと息を吹き返してきたところがありますね。悔しいことにQ1突破とはなりませんでしたが、前回のもてぎ大会とは全く違い、きちんと僅差の戦いの中にいました。あとほんのわずかのところをしっかりとものにすれば、Q1突破も見えてきます。今のスーパーフォーミュラは、Q1で12台から6台に残るのも大変な事。ですが、今日の走りでリズムをつかんで、明日はさらにペースを上げていってほしいです。ルークは、セットアップも含めて目指しているのがトップクラス。今いるポジションの少し上ではなく、トップ争いできるレベルを見ています。そういうクルマ作りをしている中で、今日は少し遠回りをしているような印象ですね。良いセットが見つかれば何の心配もないと思っていますし、そこはエンジニアとドライバーの2人に任せています。明日の決勝はノートラブルで行けば、確実にポイントは獲ってくると思いますね。心配なのはグリッド位置。このコースもなかなか抜けないですから、スタート直後の1コーナーが大きなチャンスだし、そこから混戦を抜けていくことが大事なんですが、ルークも笹原も混乱に巻き込まれる可能性の高いポジション。なんとか潜り抜けてきてほしいです。

3号車 ルーク・ブラウニング選手のコメント

ルーク・ブラウニング PHOTO

オートポリスは今回が初ドライブです。もちろんシミュレーター等で準備はしてきましたが、実際には今朝の様にコンディションが変わりやすいこともありますから、シミュレーターが万全かと言われるとそうとは言い切れないかもしれないですね。セミウェットからドライアップしていく状況の中、フリープラクティスでは多くのことを学びましたが、適切なセットアップを見つけるチャンスは少なかったと感じています。予選はさらにチャンスは少ないです。たった1周。タイヤのピークをその1周に上手く持って行くことができませんでした。ベストを尽くしましたが、うまくいかなかったですね。

4号車 笹原右京のコメント

笹原右京 PHOTO

走りはじめは路面コンディションも良くなかったので、感触の悪さはクルマのバランスではなく路面状況からくるものだろうと判断し、途中まではタイムとしてもいいところにいたと思います。ずっと抱えている問題に関してはまだまだ改善したいところですが、それでももてぎ大会と比べて前進はしたと感じました。予選では、Q1A組のメンバーの中でセクター1は全体ベストを出せましたが、自分としては結構覚悟を決めて向かったアタックで、これ以上ないっていうぐらいのところで走った結果。そこから先はタイヤもオーバーヒート気味で、セクター2、3でタイムが伸び悩んでQ1を突破できませんでした。Q2進出圏内の6番手からは0.1秒差。前進したことは感じつつも、やはり求めているのはもっと高いところにある者なので、まだまだ差は大きいなと感じています。ドライビングにフォーカスできたことで課題も明確になりました。明日は、レースができるかどうかも分からない天候になりそうなのですが、周りとしっかりと戦って、ポイントを争えるぐらいの位置に行けたらうれしいですね。

3号車 エド・リーガンエンジニアのコメント

オートポリスにチャレンジするのは初めてですが、アップダウンに富み、すべてのコーナーが個性的でクルマのセッティングを決めるのは非常に難しいですね。セミウェットの状況で始まったフリープラクティスでは、完璧な状態でクルマを走らせることができず、少し苦労しました。予選に向けた大きなセットアップチェンジは正解で、状況は大きく前進したと思います。ただ、予選はたった1周しかチャンスがないので、それまでとクルマのバランスが大きく異なった状態でトライするのは本当に難しかったと思います。もしもう1回アタックするチャンスがあれば、かなりタイムを縮められたでしょうね。明日はまず、レースができることを願っています。もてぎ大会は非常にうまくいって大きくポジションを上げることに成功したので、今週もそれが叶うといいですね。前回よりも少し前のポジションからスタートしますから、たとえ同じように4位に上がったとしても満足はできないかもしれませんが。できるだけ上位でフィニッシュできるよう頑張ります。

4号車 コシモ・プルシアーノエンジニアのコメント

フリープラクティスではクルマのバランスを改善するために何度かセットアップを変更しました。満足する変更も、ちょっと攻撃的すぎる変更もありましたね。様々なものを試した結果、予選に向けてバランスの質を考えたセットアップで臨んだ結果、セクター1は非常に良かったです。ただそこから先はタイヤのオーバーヒートもあって、グリップが不足してしまいました。明日は、まずレースが開催できるかどうかというのが一つ注目どころですが、もしウェットコンディションでレースができるならば、最低限の目標としてはポイント圏内でフィニッシュすることです。もちろん、一つでも多くポジションを上げていきたいですね。

二日目 決勝(4月26日・雨/ウェット)

決勝レポート

九州大会の決勝レースは悪天候により中止に

全日本スーパーフォーミュラ選手権第3戦オートポリス大会の決勝レースは、悪天候により中止となった。公式予選が行われた25日(土)は、晴天とはいかないまでも薄曇りの空から日差しの温かさを感じられる時間帯もあったが、その夜半から天気が崩れ始め、決勝日は朝から小雨が降りしきる肌寒い一日となった。決勝レースに向けた午前中のフリープラクティスは30分。ルーク・ブラウニング選手と笹原右京選手はそれぞれウェットコンディションでの車両の確認のためコースインし、周回を重ねていく。笹原選手は決勝に向けたセットアップチェンジが奏功し、4番手タイムを記録。一方、ピットでの作業後にコースに戻り、走行を再開したブラウニング選手は3コーナーの先でコースアウトし、バリアにヒットしてしまった。このアクシデントにより、セッションは残り時間が10分を示したところで赤旗が提示され中断。車両の回収に時間を要したため、そのままセッション終了がアナウンスされた。ブラウニング選手の車両は左フロントサイドにダメージを受け、早速チーム総出で修復作業を開始。幸い、サポートレースやピットウォークが行われている間に修復は完了し、決勝レース前のレコノサンスラップには無事に出走を果たしている。グリッドキッズたちが待ち受けるダミーグリッドに続々と車両が着いていくが、次第に天気が変わり始め、大粒の雨が落ちてくるように。競技団からはスタートディレイがアナウンスされ、結果的に定刻から18分遅れの14時48分にセーフティカー(SC)先導のもとで隊列がスタートしていった。しかし、オープニングラップを周回中にさらに雨脚が強まったことから、レースは赤旗が提示され中断。その後、「路面状況や視界状況が、安全なレースをするには至らない」という競技団と審査委員会の判断から、そのままレース中止が決定された。フリープラクティスでのアクシデントから復活したブラウニング選手、復調の兆しが見えた笹原選手の両名にとっては、決勝を走り切ることで好調を確証に変えたかったところだが、それをつかむのは次戦・鈴鹿大会までお預けとなった。

決勝結果

悪天候による赤旗中断の後、レース中止。

近藤監督のコメント

近藤監督 PHOTO

チームとしても、JRPの会長としても、決勝レースを中止にすることは非常に残念な決断ではありましたが、ドライバーのことや雨の中で待ってくださっているファンの皆さんのことを考えて早い判断をしました。今大会はシーズンで唯一の九州大会で、天気の悪い中で昨年以上のお客様に来ていただいていました。皆さんにレースを楽しんでもらうことができず、本当に申し訳なく思います。ルークも笹原も決勝に向けて期待できるところがあったので、チームとしても残念でしたが、その分、次戦の鈴鹿でいい戦いをお見せできるよう頑張っていきたいと思います。

3号車 ルーク・ブラウニング選手のコメント

ルーク・ブラウニング PHOTO

レースが再開されなかったのは残念ですが、状況を考えると仕方のないことだと思っています。今大会、オートポリスは事前にテストをしていない状況での戦いで、しかも様々に変化するコンディションの中でフリープラクティスも限られた状態では、上位に食い込むことは非常に難しかったです。次戦の鈴鹿はテストで経験済みですから、すぐにいい走りができることを期待しています。

4号車 笹原右京のコメント

笹原右京 PHOTO

今日のフリープラクティスでは、KONDO RACINGに来て一番と言えるぐらいクルマの感触が良かったです。昨晩もセットアップについていろいろと考えていて、夢の中にも出てくるほどだったのですが、その中で自分なりに考察したことをチームに話して取り込んでもらったところ、いい感触を得ることができました。リザルトは、タイヤを使ったタイミングやコンディションの違いもあると思うので一概に喜べる内容ではありませんが、いい方向に向かっているという手ごたえをつかめたのはとてもポジティブでした。レースを楽しみにしていたので残念な気持ちですが、いま抱えている課題をクリアできればちゃんと走れるという手ごたえを感じられたので、早くそこに届く準備をしたいなと思っています。

3号車 エド・リーガンエンジニアのコメント

週末全体を通して、かなり難しい状況だったと考えています。全く知らない新しいサーキットでの戦いで、練習も予選と決勝の前にそれぞれ1セッションしかなく、クルマを思い通りの状態に仕上げるのは非常に困難でした。それでも、良いセットアップの方向を見つけてからはクルマの状態は良かったですし、レースができなかったことは本当に残念です。ファンの皆さんもレースを楽しみにここに来てくださったのに、申し訳なく思います。別の機会に挽回できるよう、次戦以降も前進していきたいと思います。

4号車 コシモ・プルシアーノエンジニアのコメント

週末を通して振り返ると、セットアップの面で興味深い発見がありました。今回得られたデータを分析し、鈴鹿ラウンドに活かすつもりです。今日レースができなかったことは残念でしたが、私たちにとってはプラクティスで収穫があったことがポジティブです。鈴鹿ラウンドを楽しみにしています。

PHOTOギャラリー

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