RACE REPORT

SUPER FORMULA

第4戦 オートポリス

一日目 予選(5月21日・晴/ドライ)

予選レポート

ともに Q2 進出。フェネストラズ選手 6 位、山下選手 7 位を獲得

シーズン第 4 戦目の舞台は大分・オートポリス。阿蘇山の外輪山というロケーションにあるサーキットで繰り広げられる年に一度の決戦ゆえ、どのチームも入念な準備を重ねて戦いに臨むことになる。そのなかで KONDO RACING は 2 台揃って手応えある予選を終えた。前夜、雨が降ったオートポリス。予選日の朝もサーキットへの道中は小雨が残り、濃霧に見舞われた。午前 9 時 40 分から始まったフリー走行時も路面はダンプコンディション。時間を経て次第に路面もドライへと変わっていったが、セッション開始時にはウェット宣言が出され、各車ウェットタイヤでの走り出しに。しかしながら、比較的早いタイミングでスリックタイヤでの出走が可能となり、KONDO RACING の 3 号車山下健太選手、そして 4 号車サッシャ・フェネストラズ選手も揃って持ち込みのセットを確認する作業を進めた。1 時間 30 分にわたったセッション終盤には、それぞれがアタックシミュレーションを実施する。最終的にフェネストラズ選手が全体のトップタイムとなる 1 分 24 分 613 をマークすると、山下選手も 1 分 24 秒 905 のベストタイムで 6 番手につけ、両者揃って手応えある形でセッションを終えることになった。

ノックアウト予選は午後 2 時 50 分に Q1 の A 組がスタート。気温は朝とほぼ同じ 21 度だったが、路面温度は 33 度と午前から 10 度以上大幅に上昇した。まず A 組にはフェネストラズ選手が出走。セッション開始とともにすぐコースイン、まず 1 周走ったあとにピットへ。しばし待機したのち、残り 4 分半を過ぎて再びコースに向かった。アウトラップから 2 周後にアタックラップを定めたフェネストラズ選手は 1 分 24 秒 886 の自己ベストタイムをマーク、3 番手で Q1 突破を果たしている。

続く Q1・B 組には山下選手が出走。日差しが出ており、A 組時よりも気温、路面温度も上昇するコンディションとなったが、山下選手もフェネストラズ選手同様、1 周計測を済ませてピットに帰還する。だが、他の選手たちがアタックラップに向かうため次々とコースインするのを尻目に、山下選手はいまだピットで待機。結局残り時間わずか 2 分 20 秒という段階でようやくコースへと向かった。まさにワンラップアタックに賭けた山下選手は、1 分 25 秒 085 のタイムをマーク。3 番手での Q1 通過に成功した。迎えた Q2 には計 12 台が出走。午後 3 時 25 分から 7 分間の勝負となる。さらに日差しが照りつけ、気温、路面温度とも序章上昇する中でのファイナルアタックが始まった。チームで先に動いたのは、山下選手。まずユーズドタイヤでアウトラップを済ませ、ピットに戻るとタイヤ交換を行ったが、そのまま長く待機する戦略を採った。

一方、フェネストラズ選手は残り 5 分の段階でコースイン。互いに異なるアプローチでタイムアタックを敢行する。フェネストラズ選手はそのままアタックモードへと突入。計測 2 周目でのアタックラップで 1 分 24 秒 966 をマークして 6 番手に名を刻む。一方、山下選手は残り時間 2 分 30 秒を切ってからようやくコースイン。計測 1 周目でのアタックで刻んだタイムは 1 分 24 秒 987。フェネストラズ選手に続く 7 番手となった。今回、持ち込みの段階からクルマのセットは安定していいものであったが、予選 Q2 でのタイムアタックでは、コース上でのトラフィックに遭ったとのこと。万全のアタックとはいかなかったのが悔やまれた。

昨年のオートポリス戦は雨による不安定なコンディションで最後は赤旗終了という形だったが、今年の決戦は数年ぶりに好天の中でのドライコンディションとして決勝となる可能性が高いだけに、チームの総合力で 2 台揃って表彰台を目指すため、各確認作業に勤しんだ。

公式予選記録

Pos. No. TEAM DRIVER Q1 Q2
1 1 TEAM MUGEN 野尻智紀 1’24.724 1’24.529
2 37 Kuo VANTELIN TEAM TOM’S 宮田莉朋 1’25.245 1’24.798
3 5 DOCOMO TEAM DANDELION RACING 牧野任祐 1’24.418 1’24.803
6 4 KONDO RACING サッシャ・フェネストラズ 1’24.886 1’24.966
7 3 KONDO RACING 山下健太 1’25.085 1’24.987

参加台数:21台 出走台数:21台

近藤監督のコメント

近藤監督 PHOTO

予選ではトラフィックを気にするようにという話はしていたのですが…。もちろん、(他車との状況を踏まえた上で)コントロールして送り出したのですが、それでもトラフィックが起こってしまい、難しいかったですね。結果、自分たちが思ったようなタイヤの内圧に持っていくことができなかったようです。残念です。朝の走行で手応えもあったし、ドライバーふたりも自信を持っていたから余計に悔しいですね。オートポリスは天候だけでなく、ピット位置も結構重要だと改めて思いました。今年、しっかりといい成績を収めて来年はいいピット位置からレースを戦いたいものです。一方で、クルマの持ち込みに関しては手応えがある。いい意味で去年なかった”悔しさ”をレースごとに感じています。進化している表れでもあるので、明日は是が非でも表彰台を目指して頑張ります。前に喰らいついてトラフィックに遭うことなく戦ってもらえたらと思います。

3号車 山下健太選手のコメント

山下健太 PHOTO

朝のフリー走行での雰囲気は悪いものではありませんでした。そこから予定していたメニューを消化して、いいものを詰め合わせて予選に挑みました。Q1 を突破した時点で、Q2 では良いところに行けるかなという期待がありました。午前中とコンディションと変わったことでフィーリングも少し変わってしまったのですが、計測 1 周目でのアタック中、セクター3 でアタックを待っているトラフィックに遭い……それでタイヤをうまくウォームアップさせることができず、結果的に(翌周の)セクター1、2 でタイムロスすることになったように思います。現状のセットでもタイヤがうまく温まっていれば、0.1~0.2 秒は上げられたと思うだけに残念です。明日の朝、決勝用のセットをしっかりとチェックして、決勝に挑みたいと思います。

4号車 サッシャ・フェネストラズ選手のコメント

サッシャ・フェネストラズ PHOTO

朝のフリー走行でしっかり手応えを得られてとても良かったと思います。トップタイムをマークできたこともうれしいですね。予選では Q1 でちょっとトラフィックに遭ったのでタイムロスしたと思いますが、結果として 3 番手で通過できて良かったです。また、クルマの状態は良かったので、Q2 に向けても自信はありました。ただ僕たちはQ1 と違う戦略で Q2 に挑むことにしました。Q1 ではコースインしたアウトラップと、さらにウォームアップラップを兼ねて計測 1 周をしたあとにアタックしたのですが、Q2 ではタイヤの内圧を変えてコースインのラップをウォームアップラップとして、次の周にアタックをしたのですが、タイヤが充分に温まらない中でアタックすることになりました。残念ではありますが、クルマのポテンシャルとしては予選でトップ 3 に入るものがあったとも思います。速いクルマがあるということは、明日の決勝でいい戦いができると信じています。オートポリスでのレースは、去年は来日できておらず、また一昨年はリアタイヤがホイールごと脱落したのでレースでの経験値は充分と言えないのですが、明日は最後までクリーンなレースをしてポイントを計上したいですね。一方で、セーフティカーが入りやすいコースだとも思うので、その中でしっかりとチャンスをつかまないと。ベストをつくし、いい結果を狙っていきたいと思います。

3号車 阿部和也エンジニアのコメント

もともとオートポリスでのタイムアタックは計測 1 周目だと思っていたので、そのように Q1、Q2 でアタックしました。コンディション的には曇っていた午前中に対し、午後からは晴れて気温も路面温度も上がったので、計測 1 周目でも大丈夫だろうとも思いました。それに向けての準備として、午前中からタイヤの内圧もチェックしていました。ただ、午前中はアンダーステアだったのが午後のアタックではオーバーステアになってしまい、それを時間内で修正できませんでした。加えて、アタック中はコース上でのトラフィックもあって難しかったです。ロングランに関しては、決勝日のフリー走行で確認して準備したいと思います。

4号車 村田卓児エンジニアのコメント

Q2 では、コースへ送り出すタイミングが難しかったです。結果としてタイヤのウォームアップがうまくいかなかっ た感じになりました。計測 2 周でタイムを出す形をとったのですが、すでにコース上ではアタックに入っているドライバーもいたので周りとの兼ね合いが難しかったです。ベストな状況でアタックさせてあげられず残念です。ロングランがやっていないのでまだわからないところもありますが、タイヤに厳しいコースをいかに戦えるか、明日に向けてしっかり準備したいと思います。

二日目 決勝(5月22日・晴れ/ドライ)

決勝レポート

フェネストラズ選手、今季 2 度目の表彰台獲得

初夏の爽やかな天気に恵まれ、強い日差しで汗ばむほどの陽気となった決勝日。KONDO RACINGは予選 6 番手スタートの 4 号車サッシャ・フェネストラズ選手が巧みなタイヤマネージメントと緻密な戦略が奏功し、2 位でフィニッシュ。ドライバー、チームともにシーズンベストのリザルトを残した。一方、7 位スタートの 3 号車山下健太選手はピット作業でのタイムロスが響き、12 位チェッカーとなった。

決勝日はまず午前 10 時 15 分からフリー走行を実施。チームでは、決勝に向けてのロングランや路面に見合うタイヤの内圧等をくまなくチェックするなど、順調に作業を進めた。結果、フェネストラズ選手が 2 番手、山下選手が 3 番手のタイムをマーク。手応えあるセッションとなった。決勝は午後 2 時 30 分にスタート。気温 24 度、路面温度においては 44 度まで上昇するタフなコンディションとなった。フェネストラズ選手はポジションキープでオープニングラップを終了。だが、山下選手はスタートで通常と異なるフィーリングになったとのことで、後続の先行を許してしまい、8 位から追い上げを開始した。

オープニングラップから 1 台の車両がコースアウト、早速セーフティカー(SC)ランとなる波乱の幕開けとなる中、3 周終了時点でレースは再開。このタイミングでフェネストラズ選手が前方の車両をパスすべく勝負に出たが、ここは逆転ならず。しばしポジションキープを続ける。だが、またも 2 コーナーで接触によるアクシデントで 1 台の車両がコース上にストップ。2 回目の SC 導入となった。レース再開は 9 周終了時点。フェネストラズ選手は 6 番手、山下選手は 8 番手から仕切り直しとなる。

その後、ルーティンのピットインが可能になると、11 周を終えた時点でまず山下選手がピットに戻った。ところが、作業では左リアタイヤの交換で痛恨のタイムロス。これを機にポジションを下げることになった山下選手は後方からの追い上げを目指したが、ペースが上がらない車両に行く手を塞がれ、苦戦。我慢の周回を強いられた形となり、このまま 12 位チェッカーを迎えるという悔しいレース展開になった。

一方のフェネストラズ選手は、ライバルよりも大きくピットインのタイミングを遅らせる戦略を採る。予選グリッドで前方にいた他の選手がすでにピット作業を済ませる中、21 周目には暫定トップに立つとペースアップし、”見えない敵”との差を詰めるべく力走。チームはピットを済ませた上位陣とのタイム差を確認し、28 周を終えた時点でピットへと呼び戻した。ここでは左フロントナットが思うように外れず、9.3 秒とややロスタイムはあったものの、フェネストラズ選手は 2 番手でコース復帰を果たすことに成功。背後からライバルが迫ったが、ニュータイヤのメリットを最大限に活かしてこれをシャットアウト、2 位をキープする。その後もトップとの差を詰めようと奮闘。周回ごとにタイムを削るパフォーマンスを見せ、ラスト 2 周の時点で 4 秒を切るまで迫ったが、惜しくも攻防戦までは至らず SF 参戦最上位の 2 位でチェッカーを受けた。今シーズン、2 度目の表彰台を手にしたチーム、そしてフェネストラズ選手。予選では山下選手も ともに好走を見せていただけに、次戦の SUGO では、2 台揃っての表彰台獲得に期待がかかる。

決勝結果

Pos. No. TEAM DRIVER TIME/DIFF LAPS Best Time
1 20 carenex TEAM IMPUL 平川亮 1:11’58.025 42 1’29.957
2 4 KONDO RACING サッシャ・フェネストラズ 2.309 42 1’29.716
3 55 TEAM GOH 三宅淳詞 12.507 42 1’28.747
12 3 KONDO RACING 山下健太 46.359 42 1’30.410

参加台数:21台 出走台数:21台 完走台数:17台
規定周回数 31Laps

FASTEST LAP

No. TEAM LAPTIME
55 Atsushi Miyake / TEAM GOH G01 SF19 1’28.747

近藤監督のコメント

近藤監督 PHOTO

ピット作業はもちろん課題が残りましたね。あと、ふたりともスタートに若干問題があるように思いました。ポジションアップを見せてくれるような”スペシャル”感があれば……。仮に、ポールポジションやフロントロウからスタートしても、スタートによっては背後から抜かれてしまうよ、と伝えました。もちろん、レースとしてはサッシャ(フェネストラズ)の決勝でのペースが良かったから 2 位という結果につながったわけですが、だからこそ余計に勝てなかったことが悔しく思います。一方で(山下)健太はピットでのミスが痛かった。サッシャもあと 1 秒作業が遅れていたら、後続に抜かれていたでしょう。チームとして作業をしっかりとこなすよう、気をつけていかなければなりません。今年は、予選からいい流れを構築することができているので、決勝でしっかりと結果を残したいという気持ちが大きいです。SUGO では 2台揃っていい結果が出せるよう、引き続き頑張っていきます。

3号車 山下健太選手のコメント

山下健太 PHOTO

悔しいレースになりましたが(ピットでのタイムロスがあったので)仕方ないですね。 朝のフリー走行とスタート前のウォームアップ走行ではしっかりと手応えを得ることもでき、クルマの状態も悪いものではありませんでした。タイヤの落ちも悪くなかったので、この結果は残念です。一方、スタートではちょっと問題があって、上手くスタートできない感じになりました。いつもと違う感覚になってしまったんです。レースでの戦略としては、ミニマム(の周回)で入ったのですが。ピットでのタイムロスがあったし、コースに復帰したら、ペースの遅いクルマが前多くいて……。抜きどころもベースもなくて、そのまま終わってしまったという感じのレースでした。これを踏まえ、次戦では優勝を狙っていきます。

4号車 サッシャ・フェネストラズ選手のコメント

サッシャ・フェネストラズ PHOTO

SF 参戦して最上位の 2 位表彰台をつかむことができてうれしいです。ただ、ピットストップの時間が少し他の選手よりも時間がかかってしまったのが残念でした。もしこれがなければ、トップの平川選手とバトルができたのではないかと思っています。とはいえ、レース運びも戦略も良かったし、今日のレース結果としてはうれしく思っています。昨年の厳しい状況を考えたら、今日の結果は喜べるものです。チームにもいい結果をもたらすことができてうれしいですね。レース中はうまくタイヤマネージメントすることもできたし、とにかく今日のレース結果に関しては嬉しいものがあります。野尻選手がピットアウトしてから背後にいましたが、プレッシャーはあまりさほど感じていませんでした。というのも、野尻選手は既にピットインを早くに終えており、そのタイヤで長い間周回を重ねていたので、僕のタイヤの方が替えたばかりで良いコンディションにあるということが分かっていました。どちらかと言うと後ろの野尻選手よりも前を走る平川選手の方にフォーカスしていたという感じです。僕としては少しでもチャンスがあれば優勝したいとも思っていたので。次の SUGO でもいい結果を狙っていきたいですね。

3号車 阿部和也エンジニアのコメント

今日は、結果的にピット作業でポジションを下げてしまいました。山下選手よりもペースが遅いクルマが前にいたので、山下選手も走るのが大変だったと思います。今回、ピットインのタイミングが難しく、セーフティカーが絡むと後になる可能性もあったので、4 号車がタイミングを遅らせるのであれば……ということで、こちらはミニマムの周回数でピットに入れました。ピット作業のことですが、左リアタイヤの交換がまだ終わっておらず、ナットが閉まっていなかったのにロリポップを上げてしまい……ドライバーは発進しようとするも、後ろのタイヤ交換はまだ終わっておらず、ジャッキが上がっている状態だったのでタイヤが空転してしまい……。それでトータル 12 秒ほど時間がかかってしまいました。今シーズンは、予選での一発の速さは問題なく出せているので、次の SUGO では予選、決勝ともにまとめられればいいなと思っています。

4号車 村田卓児エンジニアのコメント

朝のフリー走行ではデータ取りをしました。仕上がりとしては心配していませんでしたね。ピットインのタイミングとしては、ミニマム(ピットイン)狙いのクルマもいるので、4 号車よりも前にいるクルマがミニマムでピットに入るのであれば、こちらはステイ(コースにとどまる)しようと考えました。逆に、誰も動かなかったらピットに入ろうかという話もしていました。結果として、前方で 2 台が動いたので、ステイする方法を採りました。決勝ではサッシャ選手のペースも速かったのですが、今回は予選からクルマも良く、決勝に向けてそれをアジャストした程度でした。タイヤも問題なかったですね。一方で、ピット作業ではちょっとヒヤヒヤしました。 左フロントタイヤのナットが外れず予定以上に時間がかかりました。後方の選手よりも前に出られることは分かってはいましたが、冷えたタイヤでのウォームアップを考えて、きっりちとそのマージンは取っていたつもりですが、思った以上にピット作業の時間がかかったことから、結果的にはカツカツになりました。その後はサッシャ選手がなんとか後ろを押さえてくれる走りで頑張ってくれました。ドライバー自身がいい仕事をしたので、2 位が獲れたのだと思います。すべてがうまくいって良かったです。

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