RACE REPORT

SUPER GT GT300

第5戦 鈴鹿サーキット

一日目 予選(8月27日・曇り/ドライ)

予選レポート

想像を超える厳しいウエイトハンディをはね除け予選上位ポジションを獲得

シーズン後半戦を迎えた SUPER GT。第 5 戦は、鈴鹿サーキット(三重県鈴鹿市)が舞台となる。レースはシーズン 3度目の 450km レース。KONDO RACING の No.56 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R は、どのチームよりも重いサクセスウェイト、100kg を搭載するも予選 4 番手を獲得。

うっすらと白い雲が上空を覆った予選日。気温 30 度、路面温度 34 度の中で、公式練習がスタートした。第 4 戦までの獲得ポイントにより、No.56 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R のサクセスウェイトは 114kg だが、実際に車両へ搭載されるのは最上限の 100kg となる。ライバルと比較してもガッツリと足かせがある状態のクルマながら、セッションでは 4 番手をマーク。午後からの予選に向けていい流れを構築した。

午後 3 時 20 分、当初の予定より 20 分遅れでスタートしたノックアウト予選 Q1・A 組には、ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ選手が出走。他車よりやや早めにアタックを開始すると、1 分 57 秒 985 をマークして暫定トップに躍り出た。その後、このタイムを上回るライバルが現れたが、No.56 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R は 4 番手で Q1 を通過。藤波清斗選手へとバトンを繋いだ。その藤浪選手もアタックラップでは、セクタータイムで時折最速タイムをマークする走りを披露。1 分 57 秒 488 の好タイムで 2 番手につけた。その後、タイムアップしながらチェッカーを受ける他車が現れ、最終的に予選を 4 番手で終了した No.56 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R。

想像を超える重いクルマを両ドライバーが巧みに操ったことで、願ってもないポジションを獲得することとなり、450km の⾧ 期戦に向けて、弾みをつけることになった。

公式予選記録

Pos. No. TEAM DRIVER Q1 Q2 SW
1 10 TANAX GAINER GT-R 富田竜一郎
大草りき
塩津佑介
1’58.388 1’56.941 45
2 244 HACHI-ICHI GR Supra GT 佐藤公哉
三宅淳詞
1’57.851 1’56.995
3 88 Weibo Primez ランボルギーニ GT3 小暮卓史
元嶋佑弥
1’58.304 1’57.437 33
4 56 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R 藤波清斗
J.P.デ・オリベイラ
1’57.985 1’57.488 100

Q1 A組 開始 : 15:20’00 終了 : 15:30’00
Q1 B組 開始 : 15:38’00 終了 : 15:48’00
Q2 開始 : 16:13’00 終了 : 16:23’00

二日目 決勝(8月28日・晴れ/ドライ)

決勝レポート

サクセスウエイト 100Kg を搭載するも果敢に決勝を戦う

前日の予選日よりも吹く風は涼しいものの、日中は強い日差しが照りつけた鈴鹿サーキット。午後 2 時 30 分からの決戦スタートを前に、青空が広がり、ギラギラとした太陽が帰ってくる。富士大会同様に、三重県警による白バイとパトカーが先導してのパレードラップを経て、フォーメーションラップを終えると、77 周、450km の戦いが幕を開けた。

藤浪選手がスタートドライバーを担当。ポジションキープでオープニングラップを終えると、その後の上位陣はほぼ膠着状態で周回を重ねていく。17 周終わりで目前の車両がピットインしたため、3 位へ浮上。勢いに乗って、その差を縮める走りを見せていた。そんな中、チームは 1 回目のピットインを 23 周終わりで遂行。奇しくも No.56 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R を含む、トップ 3 全車が同時ピットインを行うことになる。一方、オリベイラ選手がコースに向かうと、各車のピット戦略がそれぞれ異り、コース上はライバルとしてのターゲットを定めるのが難しい状況。その中で、オリベイラ選手はペースアップしながら”見えない敵”との戦いを続けていくことになった。

レースは折り返しを過ぎ、2 回目のルーティンワークが近づいてくる。そんな中、GT300 クラスの 44 周目終わりでピットインした上位争いの 1 台が、アウトラップ中の 130R でクラッシュ。これを受けてセーフティカーが導入される。チームではこの機を有効に使うべく、45 周にピットインを遂行。するとポジション争い中のもう 1 台も同時にピットへ。コース復帰後も SC ランが続いていたことで、ギャップが完全に縮まったのをチャンスに変えたオリベイラ選手はさらにポジションを上げ、実質表彰台の一角を掴む形で周回を重ねることになった。

GT300 クラスの 50 周終わりでレースはリスタート。ところがそれから程なくして、No.56 リアライズ日産メカニックチャレンジGT-R に対してドライブスルーペナルティが発せられた。コース上での他車との接触がその対象となったため、56 周終わりでペナルティを消化。ポイント圏外へとポジションを落としたが、ここから再びオリベイラ選手は怒涛の走りを披露、ひとつ、またひとつとポジションを上げる力走を見せた。一方、コース上ではトラブルに見舞われる車両が続出。およそ 2 分間、FCY(フルコースイエロー)が導入される。またしても前車との差が縮まったことをチャンスにしたオリベイラ選手は、チェッカーを受けるまで攻めの走りを貫き、最終的にクラス 10 位でフィニッシュラインを通過した。だがレース後、FCY ボード提示中に追い越しがあったというペナルティを受けることとなり、暫定結果に 40 秒が加算される。これによって、No.56 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R は 13 位の結果となり、第 5 戦を終えた。

荒れ模様のレース内容になってしまった No.56 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R。連続入賞を逃したことは残念ではあるが、しかしながらランキングでは GT300 クラストップをキープしている。サクセスウェイトはそのままで次の SUGO 戦に挑むことになるが、アップダウンが険しく、タイヤにも厳しいコースをチーム一丸となり表彰台を目指していく。

決勝結果

Pos. No. TEAM DRIVER TIME/DIFF LAPS SW
1 4 グッドスマイル 初音ミク AMG 谷口信輝
片岡龍也
2:37’08.113 72 12
2 10 TANAX GAINER GT-R 富田竜一郎
大草りき
塩津佑介
3.407 72 45
3 30 apr GR86 GT 織戸 学
平良 響
上村優太
19.822 72 9
10 56 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R 藤波清斗
J.P.デ・オリベイラ
1 Lap 71 100

ファステストラップ : 2’00.659 No.10 TANAX GAINER GT-R/大草りき

No. TEAM LAPTIME
10 TANAX GAINER GT-R 2’00.659

PHOTOギャラリー

Loading...