RACE REPORT

SUPER GT GT300

第2戦 富士スピードウェイ

一日目 予選(5月3日・晴れ/ドライ)

予選レポート

シーズン2 戦目、ポールポジションを獲得

SUPER GT シリーズの今シーズン第2 戦目となる「FUJIMAKI GROUP FUJI GT 450km RACE」が富士スピードウェイ(静岡県駿東郡)で行なわれ、KONDO RACING のNo.56 リアライズ日産メカニックチャレンジGT-R は、予選でポールポジションを獲得した。2019 年第2 戦富士大会以来となる。

SUPER GT における5 月のレースは、恒例のゴールデンウィーク決戦でもある。長らく続いたコロナ対策が緩和されて行動制限がなくなったこともあり、富士スピードウェイには予選、決勝を通じて合計8 万200 人という多くのファンが来場する盛況ぶりだった。

レースウィーク初日となる5 月3 日は、朝からすっきりとした青空が広がり、まだ雪化粧の残る富士山が美しい姿を見せた。そんな中、まず午前中の公式練習から快走を見せたNo.56 リアライズ日産メカニックチャレンジGT-R は、ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ選手が1 分35 秒748 をマークし、トップに立った。

迎えた午後からのノックアウト予選。Q1・B 組で出走したNo.56 リアライズ日産メカニックチャレンジGT-R には名取鉄平選手が乗り込み、アタックを開始、チェッカーラップでトップから0.214 秒差となる1 分35 秒726 のタイムで3 番手通過を果たし、申し分のない形でQ2 へと繋いだ。Q1 を突破した全16 台で争われたQ2 では、デ・オリベイラ選手が午前中からの好調ぶりのキープし、タイヤパフォーマンスを余すことなく披露。ライバル達が続々とベストタイムを更新する中、各セクターで好タイムを刻んで1 分35 秒114 をマークした。結果、デ・オリベイラ選手がポールポジションを獲得。チームとしては、2019 年第2 戦富士以来、そして意外にも、デ・オリベイラ選手としてはGT300 クラスでの初ポールポジションだった。開幕戦の岡山では悪天候の影響を受け、自分たちの戦いができなかったNo.56 リアライズ日産メカニックチャレンジGT-R としては、願ってもない形で450km のスタートを迎えることになる。

公式予選記録

Pos. No. TEAM DRIVER Q1 Q2 SW
1 56 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R J.P.デ・オリベイラ
名取 鉄平
1’35.726 1’35.114 3
2 31 apr LC500h GT 嵯峨 宏紀
小高 一斗
根本 悠生
1’35.950 1’35.176
3 4 グッドスマイル 初音ミク AMG 谷口 信輝
片岡 龍也
1’35.921 1’35.277 6

Q1 A組  開始:15:15’00 終了:15:25’00
Q1 B組  開始:15:33’00 終了:15:43’00
Q2 開始:16:08’00 終了:16:18’00

二日目 決勝(5月4日・晴れ/ドライ)

決勝レポート

No.56 リアライズ日産メカニックチャレンジGT-R ポール・トゥ・ウィン!

決勝日の4 日は早朝こそ薄曇りの天気となったが、次第に雲も減って清々しい空がサーキットを包み込んだ。お昼を前に気温も21 度を超え、絶好の”レース観戦日和”となる。決勝でも力強い走りを披露し、ライバルの追随を許さず、ポール・トゥ・ウィンで優勝を飾った。

正午からのウォームアップ走行を経て、スタート進行が行なわれ、午後13 時30 分には静岡県警の白バイとパトカーの先導によってパレードラップが始まり、その後にフォーメーションラップがスタート、ついに450km の長くタフな戦いが号砲となる。

No.56 リアライズ日産メカニックチャレンジGT-R のスタートドライバーを務めたのは、デ・オリベイラ選手。気温22 度、路面温度38 度と前日よりも暑さを感じる中でのスタートとなったが、ポールシッターのデ・オリベイラ選手は落ち着いて1 コーナーへとアプローチ、後続を押さえる形でオープニングラップをトップで終えた。一方、予選4、5 番手のGT300 車両が異なる戦略を採ってレース序盤に早速ピットイン。給油だけを済ませてコースに復帰した。その後も各車、それぞれタイミングが異なるピットインを行なっていたが、No.56 リアライズ日産メカニックチャレンジGT-Rは、レース25 周目を前に2 位に13 秒近くの大差を築き、快走を続けた。

そして迎えた30 周目、セオリーどおりのレース運びを見せるNo.56 リアライズ日産メカニックチャレンジGT-R がピットイン。タイヤ交換と給油を実施するも、ドライバーは変わらず。デ・オリベイラ選手によるダブルスティントを選択し、6 番手でコースに復帰する。その後、前方車両のピットインで3 番手までポジションを回復したが、前を走るのは、レース序盤に変則的なピットインを敢行した2 台。このため、46 周から48 周の間にドライバー交代を含むピットでのフルサービスを行なうこととなり、49 周には再びNo.56 リアライズ日産メカニックチャレンジGT-R がクラストップに返り咲いた。

”見えない敵”との戦いが続いたNo.56 リアライズ日産メカニックチャレンジGT-R だが、2 回目のピット作業は61 周終わりに実施。30.5 秒の短い時間で名取選手へのドライバー交代、給油およびタイヤ交換を行ない、コースへ復帰を果たした。すると、2 度のルーティン作業を終えた中でのトップは先にピットインを済ませていた2 号車となり、名取選手にとっては、2 番手でレース後半の戦いが始まった。

フレッシュタイヤを味方に、ペースアップして2 号車を追う名取選手。77 周目には2 秒近くあった2 台の差は、80 周のダンロップコーナーでは完全にテール・トゥ・ノーズの接近戦へと変わり、最終コーナー立ち上がりでスリップにつき、メインストレートでは2 台が並走する形へと変わる。ここでストレートスピードに勝るNo.56 リアライズ日産メカニックチャレンジGT-R が頭ひとつ抜け出し、1 コーナーへの飛び込みで逆転! 名取選手は81 周目からクラストップとして周回を重ねることになった。しかしながら、2 台の差は依然として僅差の状態。1 秒を切る攻防戦がその後も続いたが、名取選手は手に汗握るバトルを制し、93 周終わりで見事クラストップチェッカーを受けた。

シーズン2 戦目にしてポール・トゥ・ウィンでの初優勝を果たしたNo.56 リアライズ日産メカニックチャレンジGT-R。KONDO RACING としては通算5 勝目、デ・オリベイラ選手にとっては昨シーズンの開幕戦以来、また今シーズンからチームに加入した名取としては自身初のSUPER GT における勝利となった。

予選ではデ・オリベイラ選手の速さを活かしたアタックを見せ、また決勝ではミスなく強いレース運びを続け、そのバトンを受け取った名取選手がプレッシャーを跳ねのけ、勝負強さを披露した。チームとして申し分のないレースができたといえる。次戦鈴鹿では、66kg のサクセスウェイトを搭載して再び450km の戦いに挑むこととなるが、粘り強く力強い走りを見せてくれるはずだ。

決勝結果

Pos. No. TEAM DRIVER TIME/DIFF LAPS SW
1 56 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R J.P.デ・オリベイラ
名取 鉄平
2:35’03.979 93 3
2 2 muta Racing GR86 GT 堤 優威
平良 響
加藤 寛規
0.579 93
3 52 埼玉トヨペットGB GR Supra GT 吉田 広樹
川合 孝汰
1 LAP 92 18

ファステストラップ : 1’37.190 No.88 JLOC ランボルギーニ GT3 / 元嶋 佑弥
黒白旗提示 CarNo.96 Shinichi Takagi
CarNo.2 Hibiki Taira
CarNo.5 Yusuke Tomibayashi

No. TEAM LAPTIME
88 JLOC ランボルギーニ GT3 1’37.190

PHOTOギャラリー

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