RACE REPORT

SUPER GT GT300

第3戦 鈴鹿サーキット

一日目 予選(6月3日・晴れ/ドライ)

予選レポート

タフな展開でサクセスウェイトは66kg 予選結果は9 位と健闘

第2 戦で圧巻のポール・トゥ・ウィンを達成したNo.56 リアライズ日産メカニックチャレンジGT-R。サクセスウェイトは66kg となりグンと重くはなったが、過去のシーズンでも同様のシチュエーションで戦っていることを強みに、この鈴鹿でも上位入賞を目標に準備を進めてきた。

レースイベント前日の搬入日には台風2 号の接近と線状降水帯の影響で、サーキット周辺は時折激しい雨に見舞われたが、幸いにして夜遅くに雨も上がり、予選日は薄曇りながら晴れの天気でセッション開始となった。まず、朝の公式練習では、定期的にピットへとクルマを戻しながらセットアップの調整を続け、ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ選手から名取鉄平選手、再びデ・オリベイラ選手から名取選手へと繋ぎ、予選に向けて念入りに作業を重ねることになった。

午後3 時25 分、ノックアウト予選がスタート。気温は25 度、路面温度は40 度を超えるコンディションとなる。Q1・B組に出走したNo.56 リアライズ日産メカニックチャレンジGT-R にはデ・オリベイラ選手が乗り込むと、チェッカー直前に1 分57 秒562 のベストタイムで暫定トップへと躍り出た。だがその後、他車がわずか100 分の6 秒差で上回ったためにQ1・B 組2 位でセッションを終えた。続くQ2 には名取選手が出走。Q1 と似通ったコンディションのなか、コースに向かうとしっかりタイヤを温めてアタックを開始。しかし、コース上の他車との位置取りで理想のアタックラップは叶わず。刻んだ1 分57 秒007 は9 番手となった。

公式予選記録

Pos. No. TEAM DRIVER Q1 Q2 SW
1 61 SUBARU BRZ R&D SPORT 井口 卓人
山内 英輝
1’57.254 1’55.775
2 11 GAINER TANAX GT-R 富田 竜一郎
石川 京侍
塩津 佑介
1’57.665 1’56.095
3 60 Syntium LMcorsa GR Supra GT 吉本 大樹
塩津 佑介
1’57.247 1’56.454 9
9 56 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R J.P.デ・オリベイラ
名取 鉄平
1’57.562 1’57.007 66

Q1 開始:15:25:00 終了:15:35’00
Q2 開始:16:18’00 終了:16:28’00

二日目 決勝(6月4日・晴れ/ドライ)

決勝レポート

粘り強く戦い、4 位フィニッシュを遂げる

決勝日は強い風も止み、朝から強い日差しが照りつける絶好のレース観戦日和に。日中の気温もぐんぐん上がり、レースはタフな戦いになることが予想された。正午からのウォームアップ走行が始まる前には気温は27 度、路面温度においては45 度まで上昇。早くも暑さとの戦いが待ち受けた。

午後1 時30 分、三重県警によるパレードラップからフォーメーションラップに変わり、77 周の戦いがスタート。No.56リアライズ日産メカニックチャレンジGT-R のスタートドライバーを務めた名取選手はポジションキープでオープニングラップを終えると、開始直後から戦略でピットインする複数台の動きも警戒しつつ、安定感ある走りを披露する。そんななか、GT300 車両の1 台にマシントラブルが発生。6 周目のヘアピンでタイヤが外れ、そこに停止したことを受け、レースは早速フルコースイエローが宣言された。さらにその2 分後にはセーフティカーランへと切り替わり、メインストレート上ではGT500 とGT300 のクラス分け作業が行なわれることになった。

セーフティカーランはその後12 周終了まで続いたが、No.56 リアライズ日産メカニックチャレンジGT-R は11 周終わりでピットイン。給油のみ行ない、ピットを速やかに離れた。13 周目から仕切り直しとなった戦いでは、13 番手から追い上げを開始。ペース良く周回を重ね、22 周終わりでピットインを行なう。なお、先に行なったセーフティカーラン中の給油は今回のレース義務である2 回のピット作業には含まれない。よって、この22 周目の作業が1 回目の義務消化扱いとなる。給油とタイヤ交換を行なうと、引き続きステアリングを握る名取が追い上げを開始。着実にひとつ、またひとつとポジションを上げて力走し、ときに手強いライバルとの攻防戦に挑み続けた。

43 周目終わり、チームは3 回目のピットインを実施。名取選手からデ・オリベイラ選手への交代、給油、タイヤ交換の”フルサービス”を終えて、義務のピット作業も終了。7 番手から終盤の戦いに向けてさらにヒートアップする。49 周目終了時点でGT300 全車両がルーティンのピット作業を終えると、No.56 リアライズ日産メカニックチャレンジGT-R は4 番手からチェッカーを目指す戦いとなり、目前の52 号車との差は約22 秒。俄然速いペースでライバルにプレシャーをかけて迫った。

しかし、そんななか59 周目を走行していたGT500 車両とGT300 車両2 台が絡むアクシデントが130R からシケインへと向かうコース上で発生する。態勢を崩したGT500 の23 号車が激しくクラッシュ、レースはSC 宣言からすぐに赤旗へと切り替わり、レースが中断した。幸い、救出されたドライバーには意識があり、病院に搬送されている。なお、レースは、コース設備の修復に時間を要することと、継続による安全面の保障が難しいことから赤旗をもって終了の扱いとなった。結果、No.56 リアライズ日産メカニックチャレンジGT-R は4 位で鈴鹿の戦いを終えている。

今回の結果で8 点を加点し、30 点のポイントとなったNo.56 リアライズ日産メカニックチャレンジGT-R は、ランキングでもトップに浮上。次戦の第4 戦富士では90kg のサクセスウェイトを搭載して臨むことになるが、およそ2 ヶ月のインターバルを活用し、しっかりとブラッシュアップを果たして夏の”アツい”戦いを迎えたい。

決勝結果

Pos. No. TEAM DRIVER TIME/DIFF LAPS SW
1 7 Studie BMW M4 荒 聖治
柳田 真孝
1:59’31.713 54 15
2 2 muta Racing GR86 GT 堤 優威
平良 響
加藤 寛規
0.607 54 45
3 52 埼玉トヨペットGB GR Supra GT 吉田 広樹
川合 孝汰
1.383 54 51
4 56 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R J.P.デ・オリベイラ
名取 鉄平
15.341 54 66

ファステストラップ : 1’59.740 No.61 SUBARU BRZ R&D SPORT / 山内 英輝
黒白旗提示 CarNo.244-Atsushi Miyake (14:33) (S.p.R.13-1.d. 「危険なドライブ行為」

No. TEAM LAPTIME
61 UBARU BRZ R&D SPORT 1’59.740

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