RACE REPORT

SUPER GT GT300

第1戦 岡山国際サーキット

一日目 予選(4月12日・曇り/ドライ)

予選レポート

タイトル奪還を目指すシーズン初戦。予選は9位に

2025 SUPER GTシリーズが岡山国際サーキットで開幕し、4月12、13日に第1戦が行なわれた。今シーズンからジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ選手と平手晃平選手のコンビで挑むNo.56 リアライズ日産メカニックチャレンジGT-Rは、公式予選で9番手を獲得した。

バラエティに富む車両が参戦するGT300クラス。新参チーム、新型車両等で同じ土俵に上がるライバルたちも増え、まさに群雄割拠の有り様といえる。もちろん、そのなかで戦うにあたり、No.56 リアライズ日産メカニックチャレンジGT-Rも、2022年以来のタイトル獲得を目指し、タフな戦いに臨まねばならない。

今シーズンは、長年にわたってドライバーの立場からチームを牽引するジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ選手と平手晃平選手が新しくタッグを組む。ともにKONDO RACINGではGT500クラスでも参戦しており、チームとのコミュニケーションには何ら心配はない。あとはオリベイラ選手と平手選手のコンビ力に大きな期待をするだけだ。

予選日を迎えた土曜日は、穏やかな陽気に包まれた。時間の経過とともに気温、路面温度も上昇。その中でうまくセットアップを進められるかが、カギとなる。朝の公式練習を6番手で終えたNo.56 リアライズ日産メカニックチャレンジGT-R。今シーズンは、再びノックアウト方式の予選になり、まずは予選Q1の各クラスで上位9位までに残ることが求められる。そのQ1に出走したのは、平手選手。1分25秒716のタイムをマークする。午前中よりも高い気温、路面温度を考慮し、装着したタイヤのパフォーマンスをうまく引き出すアタックを見せ、7番手でQ2進出を決めて見せた。

続くQ2担当のオリベイラ選手は、合計18台でのポールポジション争いに挑み、まず1分25秒152のタイムをマークして3番手につける。そしてラストアタックへと向かったが、思うようなアタックとはならず、自己ベストタイム更新は果たせなかった。結果、No.56 リアライズ日産メカニックチャレンジGT-Rは、9位から決勝スタートを切ることになった。

公式予選記録

Pos. No. TEAM DRIVER Q1(ベストタイム) Q2(ベストタイム) SW
1 4 グッドスマイル 初音ミク AMG 谷口 信輝
片岡 龍也
1’25.928 1’24.420
2 777 D’station Vantage GT3 藤井 誠暢
チャーリー・ファグ
1’25.436 1’24.536
3 61 SUBARU BRZ R&D SPORT 井口 卓人
山内 英輝
1’25.748 1’24.579
9 56 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R J.P.デ・オリベイラ
平手 晃平
1’25.716 1’25.152

Q1 A Gr. (Weather: Cloudy / Track: Dry) Start Time 14:00:00 Finish Time 14:10:00
Q1 B Gr. (Weather: Cloudy / Track: Dry) Start Time 14:18:00 Finish Time 14:28:00
Q2 (Weather: Cloudy / Track: Dry) Start Time 14:53:00 Finish Time 15:03:00

二日目 決勝(4月13日・曇り/ウェット・ドライ)

決勝レポート

後方から粘り強く追い上げ、表彰台獲得!

No.56 リアライズ日産メカニックチャレンジGT-Rは、天候、そしてレースそのものも荒れる中で粘り強く戦い抜き、3位表彰台に立つパフォーマンスを披露した。日曜は気温も大幅に下がり、雨が先行するなかで時間が進んでいく。当初、午後に向けて天候が回復すると天気予報で言われていたが、決勝前のピットウォークやセレモニーになっても鉛色の雲が一面を覆い尽くし、ウェットレースでの幕開けを迎える。

気温13度、路面温度15度という難しいコンディションのなか、午後 1時10分からのシーズン初戦の決勝はセーフティカー(SC)スタートとなり、当然のことながら地元警察によるパレードラップもキャンセルされた。

タイヤに熱が入るタイミングで実質レースがスタートしたのは5周目から。だが、GT500クラスでの多重クラッシュが発生し、すぐさまファースト・レスキュー・オペレーション(FRO)が出動。さらに赤旗へと切り替わる波乱の幕開けになる。

リスタートは午後1時55分。SCランを経て11周から新たなバトルが始まると、No.56 リアライズ日産メカニックチャレンジGT-Rのスタートドライバーを務めた平手選手は、そつのない安定感ある走りを続けつつ、逆転のチャンスを伺いながら周回を重ねていった。だが、コース上は単独スピンやコースアウトが発生し、依然として落ち着きのない展開となる。14周目にはSCが導入され、メインストレート上では、GT500クラスとGT300クラス毎に隊列を整える作業が行なわれ、それまでに築き上げた各車のギャップが消滅。しかしながら、平手選手はそれを好機と捉え、レース再開後には前方の車両を懸命に猛追した。

その後は再び雨模様になるなど、予測不可能な状況が続くサバイバル戦に。そのなかでも平手選手はベテランらしいドライビングコントロールを披露。しかしながら、柔らかめのウェットタイヤでの走行が徐々に厳しくなり、ガマンの状況が長らく続いた。

結果、43周終わりでピットイン。路面状況を見極めてウェットタイヤを装着したオリベイラ選手がコースへと向かった。その後、追い上げを目指すライバルがルーティンのピット作業でドライタイヤを選択。実際、コース状況も改善し始めており、チームとしては然るべきタイミングでのタイヤ交換を検討。そして、53周を終えてオリベイラ選手をピットへと呼び戻す英断を下す。まだGT500クラス車両がウェットタイヤでの周回を続けてはいたが、ポジションアップを目指し、コースへと復帰したオリベイラ選手もこれに応える力走を見せた。

結果、ポジションアップが実現。さらに、レース終盤のフルコースイエロー(FCY)導入時には、再び各車のギャップが埋まったことを味方に、残り10周の”スプリント”レースのなかで前方車両との攻防戦に挑み、逆転に成功した。結果、No.56 リアライズ日産メカニックチャレンジGT-Rは荒れ模様のレースを戦い抜き、3位表彰台を獲得。幸先良いシーズンスタートを切っている。

決勝結果

Pos. No. TEAM DRIVER TIME/DIFF LAPS SW
1 65 LEON PYRAMID AMG 蒲生 尚弥
菅波 冬悟
2:56’29.657 79
2 2 ANEST IWATA RC F GT3 イゴール・オオムラ・フラガ
安田 裕信
9.718 79
3 56 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R J.P.デ・オリベイラ
平手 晃平
15.561 79

ファステストラップ : No.65 N.Gamou 1’26.583 32/37Lap (153.966km/h)

No. TEAM LAPTIME
65 LEON PYRAMID AMG 1’26.583 32/37Lap

PHOTOギャラリー

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