RACE REPORT

SUPER GT GT300

第4戦 富士スピードウェイ

Race1(8月2日・曇り雨/ドライ)

Race1レポート

オリベイラ選手、開幕戦以来の復帰レースで11位入賞

第4戦の舞台は、第2戦以来となる静岡・富士スピードウェイ。今回はSUPER GTとして公式戦では初めてとなるスプリントレースで行なわれるスペシャルイベントだ。初日の8月2日はGT300&GT500の混走で35周、2日目の3日はGT300とGT500がそれぞれ単独で50分間のレースを戦う。

なお、スプリントレースのため、各日とも出走ドライバーは1名のみ。当然ドライバー交代はなく、レース中のタイヤ交換や給油といったピット作業も行われない。また、これまでの戦績によって搭載されていたサクセスウェイトも今回に限り全車ノーウェイトに。まさに、ガチンコ勝負の短期決戦といえる。

初日の2日に登場したのは、ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ選手。No.56 リアライズ日産メカニックチャレンジGT-Rをドライブするのは、開幕戦以来となる。朝一番の公式練習から快走を披露し、クラストップタイムをマーク。予選に向けて幸先の良いスタートを切った。

公式練習から約2時間後に迎えた予選時には、気温33度、路面温度は54度と過酷なコンディションに。通常は、Q1・Q2とノックアウト方式で進む予選だが、今大会は20分間の計時方式で実施された。残り10分を切ると各車がアタックに入り、オリベイラ選手は計測3周目に1分37秒605をマークし、暫定5番手に。さらにもう1周アタックに挑むと、各セクターでタイムを削っていく走りを見せたが、セクター3でタイムを落とし、惜しくも更新ならず。結果、9番手から決勝を迎えることになった。

決勝は午後3時15分にスタート。静岡県警のパトカーと白バイが先導するパレードラップ、そしてフォーメーションラップを経て、35周にわたる混走レースが幕を開けた。気温34度、路面温度56度と依然として厳しいコンディションの中、オープニングラップでGT500車両がクラッシュし、セーフティカーが導入される波乱の展開に。5周終了時にリスタートが切られると、8位までポジションアップしていたオリベイラ選手は、その後もタイヤを温存しつつ逆転のチャンスを伺いながら周回を重ねていく。

しかし、レース中盤の15周目、No.56 リアライズ日産メカニックチャレンジGT-Rに突如として電気系トラブルが発生。オリベイラ選手は懸命にクルマを操作するが、ギアやパワステなどが動かなくなる事態に陥り、ポジションは大きく後退。それでも、なんとか再始動に成功すると、25番手から怒涛の追い上げを開始。終盤には1分37秒744のファステストラップを叩き出す意地も見せた。

予期せぬトラブルにより、狙っていた表彰台は惜しくも届かなかったが、オリベイラ選手はSUPER GT復帰レースで存在感を存分に発揮。最終的に11位でフィニッシュし、価値ある入賞を果たした。

Race1予選結果

Pos. No. TEAM DRIVER TIME/DIFF LAPS BESTLAP SW
1 2 HYPER WATER Racing INGING 平 良響 5 1’37.094
2 61 R&D SPORT 山内 英輝 0.220 6 1’37.314
3 7 CARGUY MKS RACING 小林 利徠斗 0.247 6 1’37.341
9 56 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ 0.511 6 1’37.605

Race1決勝結果

Pos. No. TEAM DRIVER TIME/DIFF LAPS BESTLAP SW
1 777 D’station Racing チャーリー・ファグ 59’06.170 33 1’38.247
2 4 GOODSMILE RACING & TeamUKYO 片岡 龍也 0.785 33 1’38.172
3 65 K2 R&D LEON RACING 蒲生 尚弥 1.235 33 1’38.057
11 56 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ 1 Lap 32 1’37.744

Start Time: 15:22’09 Finsh Time: 16:19’49.012
ファステストラップ : No.56 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R 1’37.744 (30/32) 168.059km/h

No. TEAM LAPTIME
56 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R 1’37.744 (30/32)

Race2(8月3日・曇り/ドライ)

Race2レポート

果敢な攻めの走りに徹した平手選手、10位入賞

レース2日目にNo.56 リアライズ日産メカニックチャレンジGT-Rをドライブしたのは、平手晃平選手。前日同様、時折強い日差しが照りつける厳しい暑さのなかでの公式練習では、9番手のタイムをマークした。

気温31度、路面温度43度のなか迎えた予選では、セッション終盤に渾身のアタックを敢行し、1分37秒823の自己ベストタイムを記録。しかし、そのラップが走路外走行と判定され、不採用に。結果、1分40秒855が公式タイムとなり、決勝は最後尾となる28番手からのスタートを余儀なくされた。

午後2時15分、気温32度、路面温度42度という条件下で決勝がスタート。50分間のレースは、序盤から上位陣の激しいポジション争いが展開されるなか、最後尾スタートの平手選手も果敢な攻めの走りで1台また1台と確実に追い上げを決めていく。持ち前の高いパフォーマンスを存分に披露し、観客を沸かせた。

多くの見せ場を演出しながら、最後まで攻めの姿勢を崩さなかった平手選手は、50分超・31周のレースを走り切り、11番手でチェッカーを受けたが、上位車両にペナルティが科されたため、公式結果では10に繰り上がった。No.56 リアライズ日産メカニックチャレンジGT-Rは二日間連続のダブル入賞を遂げることに成功した。

8月は月末に第5戦・鈴鹿が控える。今シーズンから導入された給油リストリクターの影響で、一部の上位チームはピット作業に時間を要する見込みだ。一方、No.56 リアライズ日産メカニックチャレンジGT-Rにとっては、表彰台獲得を見据えた重要な一戦。確実に高得点を重ね、ミスのない力強い戦いで勝利を目指したい。

Race2予選結果

Pos. No. TEAM DRIVER TIME/DIFF LAPS BESTLAP SW
1 777 D’station Racing 藤井 誠暢 5 1’36.888
2 4 GOODSMILE RACING & TeamUKYO 谷口 信輝 0.387 7 1’37.275
3 2 HYPER WATER Racing INGING 堤 優威 0.412 5 1’37.300
28 56 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R 平手 晃平 3.967 6 1’40.855

Race2決勝結果

Pos. No. TEAM DRIVER TIME/DIFF LAPS BESTLAP SW
1 777 D’station Racing 藤井 誠暢 50’58.204 31 1’38.154
2 2 HYPER WATER Racing INGING 堤 優威 1.271 31 1’38.176
3 65 K2 R&D LEON RACING 菅波 冬悟 3.160 31 1’38.171
10 56 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R 平手 晃平 23.832 31 1’38.452

Start Time: 14:20’45 Finsh Time: 15:11’43.204
ファステストラップ : No.4 GOODSMILE HATSUNE MIKU AMG 1’38.098 (8/31) 167.453 km/h

No. TEAM LAPTIME
4 GOODSMILE HATSUNE MIKU AMG 1’38.098 (8/31)

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