RACE REPORT

SUPER GT GT300

第8戦 モビリティリゾートもてぎ

予選(11月2日・雨/ウェット)

予選レポート

本降りの雨に翻弄、予選は21番手どまりに

今シーズン第8戦の舞台となった栃木・モビリティリゾートもてぎ。本来は、今年のラストレースとして開催される予定だったが、第5戦鈴鹿が台風接近に伴い延期となったことから、最終戦ではない第8戦として行なわれる。

前回のオートポリスが雨でワンデーレースでの開催となったが、このもてぎ戦も予選が行なわれた土曜日は前線の影響を受けて終日雨模様となり、難しいコンディションでの走行を強いられた。

まず、午前9時スタートの公式練習。気温16度、路面温度18度の寒いコンディションのなか、まずはジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ選手がコースイン。状況を見極めるように走り出したが、他車のトラブルによって、すぐ赤旗に。その後もセッション中は赤旗が繰り返され、都度ピットに戻るということが続いた。チームでは、都度セットアップやウエットタイヤの確認等、作業に時間を費やした。

最終的にGT500クラスとの混走では5回もの赤旗が提示され、結局のところ思うような走行時間を得られないまま、終了。さらにその後のGT300クラス専有走行では、開始から3分ほどでコースアウトした車両の回収を強いられ、走行困難という判断の末、中止に。その流れでGT500クラスも専有走行がキャンセルされた。連続走行がままならず、予選に向けて課題を残すことになったのは言うまでもない。なお、このセッションにおけるNo.56 リアライズ日産メカニックチャレンジGT-Rのチームベストタイムは7番手となる2分01秒050だった。

お昼の時間を挟んで行なわれたピットウォークの時間帯は雨が小康状態で空も明るくなっていたが、午後2時からの予選を前にまたしても厚い雲が張り出し、雨が降り出した。

ウェット宣言下での予選では全27 台が20 分間のQ1 を走り、Q2 に向けて上位14 台と15 位以下とで2 グループに区分。そして、決勝のスターティンググリッドは、Q2 のタイムを採用する。また、ウエットタイヤの使用数に制限はない。今回の場合、No.56 リアライズ日産メカニックチャレンジGT-R は、Q1 にオリベイラ選手が出走。高く水煙が上がるなか、90 度コーナーでオーバーランするシーンが映し出されてひやりとしたが、その後もタイヤに熱を入れながら走行を続ける。セッション中盤には雨量が増えて赤旗中断となったが、再開後に本格的なアタックモードへと突入して2 分02 秒987 秒のベストラップをマーク。さらにアタックへ・・・というなか、1 台の車両がS 字入口でトラブルにより停止しており、またも赤旗中断に見舞われた。結果、セッションはこの赤旗をもって終了となり、17 番手となったNo.56 リアライズ日産メカニックチャレンジGT-R は上位14 台の枠に残れず、Q2 はグループ2 での出走に甘んじた。

Q1 の15 番手から27 番手までが出走するグループ2 では、佐々木大樹選手がアタックへ。またもセッション中盤にスピンアウトする車両がいたが、幸い赤旗にはならずそのままアタックが可能となる。佐々木選手はラストアタックでベストタイムを更新。2 分02 秒021 のタイムでこのグループの7 番手となった。これを受け、翌日の決勝レースでは、21 番手から追い上げて戦うことになる。

公式予選記録

Pos. No. TEAM DRIVER Q1 Q2 SW
1 31 apr LC500h GT 小高 一斗
中村 仁
2’02.140 1’57.322 25
2 7 Studie BMW M4 荒 聖治
N.クルッテン
2’00.193 1’57.479 35
3 18 UPGARAGE NSX GT3 小林 崇志
小出 峻
2’01.119 1’57.661 4
21 56 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R 佐々木 大樹
J.P.デ・オリベイラ
2’02.987 2’02.021 29

Q1: Start: 14:00’00 Finish: 14:43’11
Q2_L15: Start: 15:13’00 Finish: 15:23’00 / Q2_U14: Start: 15:31’00 Finish: 15:41’00

決勝(11月3日・晴れ/ドライ)

決勝レポート

ドライコンディションで奮闘。8位入賞を果たす

決勝日は前日と打って変わっての青空がサーキット一面に広がった。雲ひとつないまさに秋晴れの好天気に恵まれ、温かな日差しのなか、決勝レースを迎えることになった。

これに先立って行なわれたウォームアップ走行では、20分という限られた時間のなかでドライタイヤの見極めやタイヤのスクラブなど多くの作業を次々とこなし、決戦に向けての士気を高めていく。

吹く風はやや冷たいものの、日差しにも恵まれ、気温は22度、路面温度は31度へと上昇。ついに午後1時、300kmの戦いが始まった。No.56 リアライズ日産メカニックチャレンジGT-Rのスタートドライバーを務めたのは、佐々木大樹選手。パレードラップ、フォーメーションラップを経て戦いの幕が上がると、 2周目に1台、3周目には2台、FCY(フルコースイエロー)導入を挟み、リスタート後の8周目にさらに1台と、力走を見せて着実にポジションアップを果たして見せる。また、レース3分の1が終わる間際には14番手までポジションアップに成功。ライバルたちは22周終了あたりからルーティンのピット作業を進めたが、その間、No.56 リアライズ日産メカニックチャレンジGT-Rはクリアになったコースで”見えない敵”とのギャップを削ろうと、尽力した。

そして迎えた27周目。満を持してピットインし、オリベイラ選手へとバトンタッチ。15番手でレース復帰を果たすなか、再びペースアップして入賞圏内目指して前方車両を猛プッシュし始める。30周を過ぎ、タイヤにもしっかりと熱が入ると徐々にラップタイムも上がり、速さを披露。ストップ&ゴーのレイアウトを持ち、逆転できる場所が極めて少ないとされるもてぎをいかに攻略するか、テクニックを駆使した走りを続け、少ないチャンスを確実に掴み取り、その後もひとつ、またひとつとポジションを上げた。

レースは残り3分の1を切り、3度目のFCYが導入される。前後車両との差が詰まるなか、これを好機にして47周目にはついにクラストップ10入りを果たし、その勢いで49周目にもさらに1台をパス。巡ってきたチャンスをモノにしてポジションアップを続けた結果、No.56 リアライズ日産メカニックチャレンジGT-Rは、クラス8番手でチェッカーフラッグを受けている。

今シーズンはNo.56 リアライズ日産メカニックチャレンジGT-Rにとって厳しい条件となり、思うような展開を繰り広げられず苦しい戦いが続いた。表彰台に上がったのは、第2戦、第4戦の富士大会のみ。サクセスウェイトが撤廃される最終戦の鈴鹿では、納得のいく戦いをして表彰台の真ん中を目指したい。

決勝結果

Pos. No. TEAM DRIVER TIME/DIFF LAPS SW
1 88 VENTENY Lamborghini GT3 小暮 卓史
元嶋 佑弥
1:55’28.374 59 50
2 65 LEON PYRAMID AMG 蒲生 尚弥
篠原 拓朗
1 Lap 58 50
3 18 UPGARAGE NSX GT3 小林 崇志
小出 峻
1 Lap 58 4
8 56 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R 佐々木 大樹
J.P.デ・オリベイラ
1 Lap 58 29

Fastest Lap : No.87 Kosuke Matsuura/Natsu Sakaguchi / METALIVE S Lamborghini GT3 1’49.735 (5/58)
Start Time: 13:07’08 Finish Time: 15:00’58

No. TEAM LAPTIME
87 METALIVE S Lamborghini GT3 1’49.735 (5/58)

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